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イタリア車を買う🇮🇹約190万円相当した車種とは

我が家に車はありません。
3年前のロックダウン中に手放しました。

収入が減ったことと更新するには修理しなければならないと分かり、
しばらくは必要ないため売り家賃へと消えました。

主な移動手段は夫のスクーター。


駐車場をすぐに見つけられ、どこにでも停められる上、
渋滞にはまる心配もありません。

しかし、夏を過ぎると雨の日が増えます。
バイク用の丈夫な雨具をプレゼントしたら、
気に入ったようで、仕事でも使っているんだとか。
それでも強い風雨の日は、カーシェアリングを利用してきました。


結局、3年間も車を持たずにやってこれました。


ですが最近、車を買ってもいいかも。と思うようになりました。

5月に仕事を辞め、退職金をもらったからです。
総額、日本円で約70万。

これと、お互いのへそくりを使って買おうと探すことに。


はて、欲しい車?

いきなり車おうと決めても、欲しい車種なんてありません。

行き交う車を見て何がいいかなぁ〜と考えてきました。

昨年帰国した際、先輩の車に惚れました。
高松から松山までの旅行で、あまりの静かさと快適さに陶酔。
それは、TOYOTA C-HR
まるでスポーツシューズのような流線美。
見た目と同じように爽快な走りが得られます。

イタリアにもあるのか探してみると、
実際にはよく存在する車種でした。

ディーラーへ行くと、新車で23000€。
中古でも15000€。でも、店員さんの見下したような態度にムッ。
候補の上位からグンと下がりました。

続いて、夫が兼ねてから好きだと言っていた、
Jeep レネゲード。
私は20代の頃に Grand Cherokee に憧れていました。
ですが、近代はかつてのような角ばったデザインではないため
特に注視してはいませんでした。

調べてみると、外側は Jeep だけれど中は FIAT 500X なんですって。
ですので、Jeep と言えどアメ車感は外見のみ。
メンテナンスの面でも安心です。
だから、イタリアの人気車種トップ10に入っているほど
よく走っている車です。

ネットで中古の相場を見てみると、
8年落ちでも約200万円。
しかも15万kmを優に超え、20万kmなんてざら。
多くの人が長距離の移動としてよく使っているようです。
想定の値段だと、10万km以上走っているので候補から外れました。
あと、私には大きすぎる。


ちなみに、手頃な車を探してみました。
70万円相当で見つけることができます。

車種は、

・FIATの panda イタリアで手頃で運転しやすいと人気
・Lancia Y は、pandaよりオシャレ
・Renout CLIO は、シンプルで飽きのこないデザイン

よく市場に出回っていて、簡単に手に入れることができる。

ですがですよ。
安いって…
そんな風に車を選びたくない。
四十路を前に、少しは憧れの車に乗りたい。

メルセデスやBMWを買う余裕なんてありません。
まだ相応でもまだない。

アジア人が乗っているだなんて、目をつけられそうで怖い。


チンクエチェント

夫婦2人だし、小さな車でもいいかもと考えるようになりました。

せっかくならば、イタリアの車にしたい。


そこで気になって見るようになったのが、

FIAT 500

フィアット チンクエチェント

日本でも走っていて、愛好家もいます。

何より見た目が可愛い。

若者や女性に人気ですが、男性でももちろん似合う。
乗っているだけでオシャレに見えるのも特徴です。


これにしようと思うと、街を行き交う車が気になる気になる。
どの車よりも頻繁に走っているとも感じます。

調べてみると、年数が経ったとしても価値が下がりにくいようで、

中古車販売店では、
2013年の走行距離10万kmというものが、
約100万円でありました。

夫は車体も車内の色合いも真っ白で綺麗だと気に入っていましたが、
私にとっては走り過ぎている。

新車も検討してみました。
約80万円程の頭金で手に入れられ、
月々3万円を5年間払う。
5年後に、約70万円払って買い取るか、
違う車に乗り移るか。

なんだか手頃そうだけれど、5年経っても
自分の車にならないと考えると、
払い過ぎているような…

自動車メーカーに勤めていた父に相談。
「あらゆる車に興味あり、定期的に乗り換えたい人向け」と。
兄はこれで、5年ごとに買い替えているようでした。
気に入った車種があるなら向いていないとのこと。

私は、独占欲からか自分の車が欲しい。

夫から「君がいいと思う車をネットで探してごらん」と。優しい。
そこから、条件のものはないか調べてみました。

この街は、16万人の人口なので絶対数が少ない。
ならば、フィレンツェの販売店も範囲に、100km 圏内で絞りました。


すると、何ということでしょう。

すぐに出会いました。


見た瞬間に、「私のもの‼︎」と感じたんです。

夫にすぐ連絡。
「ここに電話して!」

もう、ソワソワが止まりません。


誰か先に買われたらどうしよう。


そもそもこの車種は、多くは出回っているけれど、
中古車販売店では、注文から数ヶ月待ちになるんだとか。
状態が良いものは争奪戦のようです。

この車が手に入らなかったら私は悲しい。
何が何でも手に入れたい…

段々と強欲になっていきます。

夫から、
「週明けにでも、ぜひ試乗に来てください」と言われた!と。


遅い…


私にとって、それでは遅い。
もう一人、娘のために買いたいと連絡してきた人がいるとのこと。


明日の朝にでも私が行く!とだんだんムキになってきます。


仕事へ行っても、ソワソワが止まらない。
誰かに取られるんじゃないか…

今夜帰ったら、いつ行くか話し合いだ!
と鼻息荒く働きました。

それからしばらくして、夫から連絡が。


そこに、可愛い車の写真があるのです。


キャッ!!

まさか!!

「あれからまた電話して見に行ってきた!
まだ新しく、試乗した感じもよく、店員さんも親切。
頭金 1000€ を渡してきたから、これで売られることはないよ。」と。


もう、大喜びで興奮が止まりません!!


ヤッター‼︎ ヤッター‼︎ ヤッター‼︎

夫はわざわざ、仕事終わりに1時間もかけて、
閉店間際のフィレンツェのお店まで行き、
試乗をしてきてくれました。
なんてなんて優しい人なんだ‼︎

それから、必要な書類や支払いのこと、保険の手配をしました。

で結局総額、€12000
これが、現在のレートだと約190万円

高ッ‼︎
もっといい車買えたでしょ‼︎
となりますが、感覚としては、
120万円です。

ついに、自分たちの車がやってくる!!


車が来るまでの間、
「あの車と同じだねぇ。こんな大きさなんだぁ。
あそこにも、こっちにもある〜」と、
車を見つけては喜んでいました。

ワクワク…


いつ取りに行けるのかなぁ〜と期待していたところ、

ある日、夫からの連絡が全くない時がありました。
いつもなら仕事中でも、電話やメッセージが来ますが、無音。

私はこの時点で、ピンと来ました。


夜になって、仕事から帰宅した私に電話をかけてきて、

「荷物があるから降りてきて」と。


間違いないな…


そこにありました。

私の車が!


キャーカワイイー!!


受け取りに、電車で行ったから、
駅に置いているバイクを取りに行こう!と初めて乗車。


白くて輝いている!
まだ新しい匂いもするし、劣化もあんまりしていない。
走りもしっかりして最高じゃん!!

到着ついでに写真を撮りました。

駅の雰囲気と車が見事に融合している!
と、感じるのは惚れている私だからでしょうか。

夫は、必ず白いシャツを着て乗るこだわり具合。
自分の誕生日に合わせてわざわざ受け取りに行ったようです。
記念になるし、いつ来たか記憶にも残ります。

新しいおもちゃで心躍る私。
行きたいところばかりで夢が広がる!

この時点で、ミッション車の運転に苦労することとは知らない39歳の夏…

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