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【まとめ】改めて「お金で交換できる経済」と「お金だけで交換しない経済」を考えてみた

そもそも経済とは、物々交換から始まりその歴史の中で物を交換する価値の担保や尺度としてお金が発明されました。 ヒトは便利さをお金で買ってると言っても過言ではありません。しかしこの直近5年ネットやSNSの普及でそれがガラリと変わってしまったように感じます。

「お金で交換できる経済」
「お金だけで交換しない経済」の2つの経済圏。この2つの狭間で、もがき苦しんでいる若い世代を見ることが増えたように感じます。だから4本にわたり書いてきました。

「お金で交換できる経済」である既存経済は、従来からの資本主義経済で、既存経済の資本を増やすとは、主に金融機関やベンチャーキャピタルなどから必要な資金を借り入れたり出資を受けたりすることです。この場合資本提供者は事業の成功に応じて金銭的なリターンを得ることが目的になります。「資本を集める」のは得意ですけど「反応」や「評価」は得られません。

「お金だけで交換しない経済」であるコミュニティ経済は、SNSを活かしてクラウドファンディングなどで応援を集め、ネットを通じて多数の人に呼びかけ、趣旨に賛同した人から「お金の利便性を使って応援を集めること」でここ5年急速に成長しています。リターンは多種多様でこの場合の特徴は共感や人間関係から生まれることです。しかし「応援を集める」のは得意ですけど「利子」や「配当」が目的ではありません。美意識や価値観が既存経済とは違います。

一覧表にするとこんな感じでしょうか。

従来の資本主義経済は行き詰まっています。資本を集めてもなかなか稼げないからです。そこで意味や共感を打ち出して差別化しています。かたやコミュニティ経済では意味や共感やそこでの人間関係と上手に向き合っていているように感じます。しかしこの2つの経済は本質的に違うものなので単純な比較はできません。

この2つの経済を規模で考えると、「お金で交換できる経済」(既存経済)の象徴である東証プライム市場(22年度)の1日平均・売買代金は3兆2,777億円。かたや「お金だけで交換しない経済圏」(コミュニティ経済)の統計数字はありませんが、比較にならないほど小さいでしょう。

つまり東証プライム市場とコミュニティ経済の売買代金を比較することは、リンゴとオレンジを比較することに似ています。それぞれ異なる価値観や目的だからです。東証プライム市場は、上場企業の株式を売買することで、資本市場を形成し、企業や投資家に利益をもたらすことを目的としています。一方コミュニティ経済は、社会的課題や地域課題の解決を目標に事業を展開し、コミュニティ内での信頼や協力を深めることを目的としています。

そもそも東証プライム市場とコミュニティ経済の売買代金を比較図で表すことは適切ではありません。それぞれの特徴やメリット・デメリットを理解して、相互補完的な関係を築くことが重要です。

しかし改めて考えると、この2つの経済は単なる補完関係なのでしょうか。この直近5年くらいのネットやSNSの普及による価値観の変化に伴って、関係性の風向きが変わったように感じます。この構造変化は私達にどのような影響があるのか。新しい未来はどう作ればいいのか。

なので、事実を分析し解決方法を仮説を含めて、経済学や経営学の視点で4回にわたって書いてきました。

しかし4本書いてきて感じるのは、この直近5年くらいのネットやSNSの普及による価値観の変化に伴って、関係性の風向きが変わった事はアタマでも肌でも感じるのですが、既存の資本主義経済で生きてきた時間が長いので、コミュニティ経済発想の視点で考えるのが難しいなとも感じます。その反面、いままで培ってきたスキルやノウハウが活かせる部分も分かりました。例えば、あらゆるビジネスの場面で解決していくためには「物語」×「指標(ロジック)」×「実績」の3点セットで語ることが重要なことです。

これはCFO(最高財務責任者)やIR(投資家向け広報)担当の領域ですが、アウトカム(周囲への影響)の視点で、「どんなことが」 「どのくらい」良くなったか?には、ロジックモデルと指標を設けることで定量的に説明できます。これはどんな領域にも活用できると思います。

しかし、もっとも大事なのは「なんのために?」を忘れないことでしょう。「お金で交換できる経済」「お金だけで交換しない経済」の2つの経済の狭間にある「何が問題だかよくわからない」状態。これこそが若い世代が悩む本質的な問題ではないでしょうか。

表面に見える「問題」は「課題」として捉えやすく、その解決方法は生成AIにでも解けます。しかしググっても出てこない問題は、未解決な問題なわけで「本質から事実を拾い集めて仮説をたてて検証」していかねば解けません。

そのときに必要なのは技術と知恵です。そしてオモロいこと。これがシェアしたかった。超ニッチなネタを4回にわかって書いてきた理由でもあります。

これからもよい知恵を出して貢献できればいいなと思います。やがて色んな方たちとディスカッションする機会ができれば嬉しいです。

貴重なお時間を割いてココまで読んで頂き感謝です。またリアルでnoteでお会いしましょう。

ではまた。


※1話目はこちら▼

※2話目はこちら▼

※3話目はこちら▼


※4話目はこちら▼








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