Ike

私の人生は平凡です そんな人生でも1ページを切り取って文字におこすとストーリーがありま…

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私の人生は平凡です そんな人生でも1ページを切り取って文字におこすとストーリーがありました 世界中のまだ見ぬストーリーを求めてnoteを続けてます

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  • エッセイ海外編

    海外とのつながりを感じてほしいです! ノンフィクションです!

  • 遠く遠くにある故郷を想うエッセイ

    ふるさとの歴史と文化を語り継ぎます。

最近の記事

Just do it!

“Hey I’m Kevin.” “Do you like catch??” 冴えない青年が僕に話しかけてきた。”huh?“と返すと、夕方キャッチボールをするメンバーを探しているとのこと。僕の他に5人くらいに断られていることを教えてくれた。”OK, I’ll come“ 僕は夕方行くことを約束した。 その日の18時に庭に集合するとKevinが一人で待っていた。そして、僕が来たことをとても喜んでくれた。あのあと声をかけ続けて、あと3人来ることになっているらしい。徐にアメフトのボ

    • エッセイ海外編に突入!

      どうもIkeです。 これからしばらく海外のエッセイを書こうと思います。 きっかけは、オリンピックの精神に共感し、自分にできることを発信したいと思ったからです。 オリンピックの精神は「スポーツを通して心身を向上させ、文化・国籍などさまざまな違いを乗り越え、友情、連帯感、フェアプレーの精神をもって、平和でよりよい世界の実現に貢献すること」とされています。 ワクチンの国際的な分配が問題視される中、オリンピックの精神が解決のヒントになるのではないかと思っています。 オリンピック

      • 3.11を心に秘めて、日常を生きる

        「栗の実と 人の子同じ 実るほど 遠くに飛ぶと 祖母は教える」 コロナが流行る前、実家に帰ると母が短歌を詠んでいた。栗の実も、ひとも、実るものほど遠くに飛ぶという意味だそうだ。私たち兄弟のことを詠んでいるのだと気づいた。私たちがふるさとを離れて暮らしていることを、前向きに捉えようとしている気持ちが伝わった。 大学卒業後、私も弟も関東で暮らしている。2人ともそれぞれの夢がある。私は社会の役に立つ事業をすること。弟は医療従事者として多くの人を救うこと。いつか、それぞれの経験を気

        • 3.11の奇跡と使命

          「あの日、みんなの祈りが通じたのかもしれない。」 ふるさとに300年以上信仰されている尾崎神社がある。海の神様が祀られ、漁師を嵐から守ってくれていた。海から20mほど離れたその神社は、地域の象徴として愛されてきた。頂上には神殿がおかれ、伝統行事の度にお供えものがされてきた。 建立から300年以上経った2011年3月11日、未曾有の大震災が起きた。気仙沼の松崎尾崎地区も大津波に飲み込まれた。高齢者が多く、長距離の移動はできなかった。そのため、一番近いこの神社に避難した人が多か

        Just do it!

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        • エッセイ海外編
          2本
        • 遠く遠くにある故郷を想うエッセイ
          8本

        記事

          くじら塚

          「あれ、くじらじゃない?」海岸で弟が言った。そんな訳ないと、ぼくはあしらった。「でも動いてるよ。」たしかに動いていた。あれは、本当にくじらだったのだろうか。 今から150年前、この海岸にくじらがうち上がったことがあった。記録によるとくじらは約5トンもあった。朝から解体作業をして、正午過ぎまでかかったらしい。冷凍設備や輸送機関がなかったため、地域の人で食べたのだった。食べきれない分は、町に持ち込んで売り、若干のお金ができたそうだ。 村人たちが相談した結果、くじらは天からの授か

          くじら塚

          宝探し

          「この上にお宝があるらしいぞ。」「行ってみようぜ。」そう言って丘をかけ登った。石段を駆け上がり、生い茂る木のトンネルを抜けた。頂上に近づいたときに弟が言った。「海だ!」漁港と海が一望できた。頂上には、小さい神殿と石碑があり、石碑には「くじら塚」と書かれていた。 もちろん頂上にお宝はなかった。いつものぼくなら穴を掘って確かめただろう。でもその日は直感的にダメだと感じた。とても神聖な感じがしたのだ。そして、木漏れ日や海を一望する景色に胸が踊っていた。 後日、父が神社について教えて

          宝探し

          盆踊り

          提灯に灯りがともり、音楽が鳴りはじめた。盆踊りがはじまる。「はまらいんやー。年に一度のお祭りだから。時を忘れて声をからそうよ。」みんなが唄って踊った。はまらいんや、といえば気仙沼で踊れない人はいない。幼稚園児から高齢者まで、みんなに愛されている踊りだ。意味は、「入りませんか。」つまり、一緒に踊ろうという意味だ。 ぼくが暮らした地区でも、毎年盆踊りをしていた。8月になるとみんなで集まり、踊りの練習をした。いつもは静かな隣の家のおばさんも、この日は華麗に舞っていた。ぼくが慣れない

          盆踊り

          大名行列

          うだるような暑さだった。セミの鳴き声も耳障りだ。炎天下の中、僕は重い装束をきて、ゆっくりと行進していた。「さらーにー。さらーにー。」大人たちは呪文のような言葉を叫んでいる。僕はずっと思っていた、「せっかくの夏休みなのに、こんなの罰ゲームだ。」 夏休みが明けて、一夏の思い出を話していた。「Ikeは何してたの?」と聞かれ、「大名行列」と答えた。「だいみょうぎょうれつ!?」と友だちが叫び、爆笑が起きた。ボケた訳ではなく本当の話だった。本当だと何度言っても誰も信じてくれなかった。そん

          大名行列

          ぼくらの浪漫ひこう

          ぼくたちは、川をとびこえた。毎日飽きることなく飛んでいた。「あぶねぇぞー。」すれ違う大人に何度も注意された。それでもやめなかった。通学路には幅2mほどの小川が流れていて、毎日小川を飛び越えながら帰っていたのだ。川に入って魚を手づかみしたこともあった。下級生が川に落としたものを拾って、得意げになったこともあった。 ある日、「うおぁーー!!」と叫びながら、友達が川に落ちた。もちろん、川に落ちることもある。ギリギリの場所を飛び越えていたからだ。ちょうど夕暮れどき、夕日が水面に反射す

          ぼくらの浪漫ひこう

          理想の「商人像」

          「いしやーきいもー、やきいもー。」この声を聞くと思わず駆け寄りたくなる。心地よい響き、香ばしい香り、おじさんの笑顔を感じるからだ。 小学生だった私は、焼き芋屋とすれ違うと、無料で焼き芋をもらうことがあった。「小さいのだけど、タダでいいから。」と。焼き芋屋のおじさんは、商品にならなそうな小さな芋をくれた。 そして後日、私は祖母の手を引き、焼き芋を買ってくれるよう頼むのだった。祖母が「いつもありがとうございます。」と言うと、おじさんは「全然」と言って手を振った。焼き芋をおいしそう

          理想の「商人像」

          <ご挨拶> どうも。ビジネスマンIkeです。 毎日PCとにらめっこして、数字に追われている皆さん。 あなたの人生は、ドラマチックで、キラキラしていますか?? 「私の人生は平凡です。」 そんな人生でも、1ページを切り取って文字におこすと、そこにはストーリーがありました。 みなさんの人生にも、素晴らしいストーリーがあると信じています。 <前書き> 2013年3月11日に、ふるさとを思って書いた文章です。 一昨日(2021年2月13日)の地震で、東日本大震災を思い出しました。 当