見出し画像

猫の病気と体重の関係

猫専用の体重計「元気でニャー」を開発販売しています。たくさん使ってもらってデータが集まってくるのですが、体重の変化から病気が判明することが時々あります。今日は猫の体重と病気がどんな関係にあるかを紹介します。

猫の体重とストレス

ストレスを受けた事例です。この2頭の猫。下側はもともと飼われている猫Aで、上側は新しくやってきた保護猫Bです。AとBの相性が合うか、トライアル期間があったのですが、そのときからAはご飯を食べる回数が減って体重も減る現象が起きていました。そして、正式にBがやって来るとその傾向が強くなり、2月25日ごろから体重が減り始めます。Bは新しい住処でご飯もたっぷり食べられるので体重は少しずつ増えました。Aは少し慣れたようで3月6日ごろから体重が回復し始めます。すると今度はBの体重が減り始めました。こうしてストレスを受けるだけでも体重は増減します。ストレスは病気発生の原因になるので、気をつけてあげましょうね。

画像1

猫の体重と糖尿病

これは糖尿病を見つけた事例です。3頭飼っていてお正月から元気でニャーで体重を測り始めました。上Aと下Cの2頭の体重は水平飛行なのですが、真ん中の子Bだけは、ずっと体重が減少していく傾向が出てました。体重計の異常を疑いましたが、A,Cの体重は正しく測れていそうなので、Bは明らかに異常。飼い主さんにご連絡をしたところ、動物病院に連れていき糖尿病と診断されました。その後、大学病院に入院して治療を受けましたが、とうとう亡くなってしまいました。体重から推測すると、みんな体格が良さそうですから、飼い主さんも初期の体重減少に気づくのは難しかったと思います。再び、このグラフに登場するのを心待ちにしていたのに残念です。

画像2

猫の体重とリンパ腫

これはリンパ腫が発見された事例です。2月の始めごろまでは体重は水平飛行でした。それが急にアラートが出ました。元気でニャーは体重の推移を過去の事例と照らし合わせて、怪しいときにはアラートを出します。私も飼い主さんも、その時点では???と思いましたが、それからどんどん体重が減っていくので、病院に連れていったところリンパ腫が発見されて入院。2月15日頃に少しグラフが途切れているのは入院しているためです。その後、抗がん剤治療と点滴を打ちながら療養しています。もともと高齢猫で痩せてきて飼い主さんが気をつけていたので、発見も早かったです。なんとか復活してほしいです。

画像3

というわけで、猫の体重と病気には深い関係があります。ほんの数十グラムの変化ですが、毎日何回も測定してたくさんデータがあるほど、病気発見の確率は高くなります。猫の飼い主さんなら知っていると思いますが、平均して1日にトイレに行くのはウンチ1回+オシッコ2回ぐらい。ご飯は10回ぐらい食べます。元気でニャーは薄い板状なので、トイレの下に敷いたり、ご飯の前に置いたりできます。トイレだけなら1日3回しか計測できませんが、元気でニャーなら1日13回は体重測定できるわけです。相手は動物です。静物ではないのでたくさんデータを取って、その傾向を分析するのが一番です。

体重計の大きさイメージ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?