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ワールドカップ初出場の形の大事さを伝えたサッカー漫画”俺たちのフィールド”

おはようございます。

いつも読んでくださる方々、フォロー、スキしてくださる方々ありがとうございます♪

11月20日から始まったワールドカップが無事終わりアルゼンチン代表の優勝で幕を閉じましたね。

私自身Abemaの見逃し配信で数試合見ただけであとは基本リアルタイムで見ていたので自分みたいに眠れぬ夜をお過ごしの方々も終わったことで無事安眠できるのでは。

今大会は日本代表がドイツ、スペインに勝ったことによりさらに盛り上がり、クロアチアには敗れましたがどんどん世界との差が縮まってきたのが印象的でした。

ほかにもサウジアラビア代表がアルゼンチン代表に勝利、オーストラリア代表、韓国代表もグループリーグ突破を決め、イラン代表も敗れたとはいえ自力突破の可能性をつかんでいたりとアジア勢の躍進もあった今大会。

ですが、アジア勢のなかでも残り1戦を残してグループリーグ敗退が決まってしまったのが開催国のカタール代表。

2019年のアジアカップの時はとても良かっただけに3連敗で終わってしまったのはもったいなかった。
開催国で1勝も挙げなかったのは史上初とのことです。

1得点は挙げたのを見て98年ワールドカップ初出場時の日本代表と被るところではありますが日本代表と唯一違う点があります。

それは開催国でワールドカップ初出場であること。
実力で勝ち取った出場とは違うからか、カタール代表は点を取られるたびにやる気とモチベーションが落ちていたのが目に見えていました。

やはりお金の力だけでは、勝利をつかめないというのがサッカーなんだと思いました。
ただ、開催国で初出場というこの状況は実は日本代表も同じことが起きる可能性があったことをご存知でしょうか?
その時の状況を見事に描いたサッカー漫画『俺たちのフィールド』を思い出したのでご紹介したいと思います。


【タイトル】俺たちのフィールド
【著者】村枝賢一
【出版元】小学館サンデーコミックス
【巻数】全34巻+外伝1巻(文庫版全19巻)

©村枝賢一/小学館

1.どんな漫画?

主人公の高杉和也が小学生から高校、留学、JFL、Jリーグ、日本代表とサッカーを通して成長をしていく漫画です。

漫画の時代背景はJリーグ発足時であり日本が初めてワールドカップに出場を決めワールドカップで戦うところまでを描いています。

Jリーグ発足前のサッカーの知名度や人気、高校サッカー、Jリーグブームにおいて当時の社会人サッカークラブのリアルな状況、日本代表のアジアでの立ち位置、ドーハの悲劇や初出場をめぐっての予選など現実とリアルに近い描写を描いており、とても惹きつけられる話が多いです。

時代が今から30年も前なので古臭く感じるかと思いますが、当時の日本サッカーを表現しているので読むことで日本サッカーの歴史を学べると思います。

2.危惧されていた日本代表への名言

さて冒頭にも書きましたがここで日本代表も同じことが起きえたことというのは、時を戻しますと2002年は日韓ワールドカップが行われました。

日本は2002年の開催国として立候補し決定となりました。
日本中をサッカーフィーバーに巻き込むほど盛り上がった大会です。
本当は単独開催をする予定でしたが、ワールドカップに出たことがないことがネックとなり、韓国が便乗する形で共同開催となりましたが問題はそこではなく、開催が決まった時点ではまだ日本はワールドカップに出ていなかったことです。

そのことについて指摘した漫画の作中にて日本代表を率いる鹿野監督が協会員に語ったセリフが強烈なインパクトを残しています。

2002年大会の開催国を……日本は「半分」とはいえ引き受けてしまった。そのことにも、大きな責任があるんだぞ。
「サッカー」とは・・宗教、言語、人種全てを問わず、世界中で理解されている唯一のスポーツだ。

次のフランス大会に出場できなくとも、日本は、2002年大会に開催国特権で自動的に出場できる。それが、どういう事かわかっているのか!? 今度の予選に勝ってフランス大会に出場しなければ……「弱き国・ニッポンは金の力でワールドカップに初出場した」と、世界中から言われるんだぞ!!

 第一回ならともかく、60年も続いた大会に「開催国初出場」の記録を残す事は……サッカーを愛する人間にとって、永久に消えることのない……恥だ!!

©村枝賢一/小学館

この当時このセリフを書いた村枝先生の日本代表に対する危惧はすごいことだと思います。
それだけ当時は出場するためのハードルが高かったのです。
そして見事97年11月16日にイラン代表相手に延長Vゴールの末ワールドカップ初出場を決めました。

3.自力をつけた現在のサッカー日本代表

そして98年の初出場からの日本代表は
・中田英寿さんの当時最強リーグであったイタリアセリエAのローマで日本人初のスクデット獲得
・小野伸二選手がフェイエノールトにて欧州カップで初のタイトル
・川口能活さんが日本人初の海外クラブでGKを務める。
・中村俊輔さんのスコットランドリーグで優勝&年間MVP受賞。
・香川真司選手のマンチェスターユナイテッド、本田圭佑さんのACミラン、長友佑都選手のインテルへの移籍
そして直近では南野拓実選手のリバプール、冨安健洋選手のアーセナルなどビッグクラブに所属する選手もでてきており今では海外組が当たり前という基準に。

今ではアジアの中で最多の海外組がいる国となっております。

またスペインのバルセロナの下部組織にて久保建英選手がでてきたり、Jリーグを飛び越えていきなり海外クラブに所属する選手も増え、ビッグクラブでなくても長谷部誠選手、遠藤航選手みたいに所属クラブでキャプテンを任されるくらいの地位も得ている。

もしあの時ワールドカップに出場していなかったら今のような状況はなかったのでは思うとゾッとします。

さいごに

今ではワールドカップ出場が当たり前となってきたサッカー日本代表ですが、当時を知ると簡単な道のりではなかったことがわかりますのでぜひ読んでほしい漫画です。
当時のサッカーを知る方々が積み重ねてきた背景などもわかると思います。
ワールドカップ出場当たり前が当たり前じゃなかったということを知ることが大事です。

ここまで読んでくださりありがとうございました。
ではまた。

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