見出し画像

ブラじゃないよ、アスリートの為のウェアラブルセンサー

おはようございます。
池田諭史です。

スペインリーグのリーガエスパニョーラにてマジョルカにレンタル移籍中の日本人「久保建英」選手。
今朝の試合、ビルバオ戦で決勝点(記録はオウンゴール)を決めていました。

引き分け濃厚だった試合で決めた決勝点、喜びのあまりユニフォームを脱いで走り回る。

その脱いだ時の久保選手の格好が話題となっておりました。
インナーシャツではなく”スポブラ”をしていたのですから。

男がなぜスポブラをしているのか?
ブラじゃないよ、大胸筋矯正用サポーターでもございません。

誤解がないようにお伝えいたしますと、
あのスポブラはGPSを搭載した”測定器”なのです。

1.なぜあの形?

正式名称は「デジタルブラジャー(ウェアラブルセンサー)」
結局ブラじゃんという野暮なツッコミはなしでお願いします。

背中部分にGPSを入れるポケットがあります。
動きを測る目的もあるので、パンツでもいいじゃないかという案もあったらしいですが、サッカーの場合スライディングがつきものなので接触により故障など不具合が起きてしまう。
なので背中に固定しやすいブラの形が採用されているとのことです。

今は発展して他にもデザインで、ベスト型、腕章型、ノースリーブ型もありますが、プレミアリーグ、スペインリーグなど有名なリーグほどあの形を採用しています。

2.何を測っているのか

身に着けている理由は正確なデータを測る為。
最新のテクノロジーを駆使して、スタジアムで試合の場合、カメラから選手のデータを細かく取ることは可能ですが、それでもあくまで目に見えてわかる部分のみ。

そして練習場では基本カメラはございません。
練習でも身に着けることができるのがメリット。

選手1人1人が身に着けることで、より正確なデータを採取できるようになる。
何がわかるのかと言いますと
・走行距離
・走行スピード
・心拍数
・加速・減速
・体の向き、方向転換

これだけわかると、選手も自分をデータを通して客観的に見れるので改善がしやすい。
また体の向きなどがわかるといざ怪我したときの原因を探りやすくなるのも大きいです。

それと最近サッカー界では心不全、不整脈などの症状がでることが増えた。
直近ではEUROの試合中に選手が急に倒れ心肺蘇生を行うこともあった。

最悪なパターンである試合中に倒れるなど、そのような事故を防ぐためにも逐一データが飛んでくる状態があることで未然に防ぐ可能性が増えます。

3.全てはアスリートのために

なぜデータを取る必要性になった目的が2つ
①選手の怪我防止のため
②選手のコンディションを管理するため

プロスポーツである以上勝つことが求められます。
強いチームの特徴としてよく挙がるのが「怪我が少ない」

いくら優秀な選手が沢山いても、怪我で試合に出られないのであれば意味がないのです。

選手側は怪我がちだと、コンディション調整に時間がかかる、常に怪我との戦いで精神が不安定になりやすい、ステップアップをしたくても怪我が多いと躊躇されたり、メディカルチェックで契約不可となることもある。

クラブ側としても多大な金額で獲得した選手が怪我で離脱ばかりされていたら商売あがったりです。
基本プロスポーツは年俸制なので、試合に出ていなくても給与は支払う必要があるため。

Jリーグでも5年間で4回優勝、ただいま2連覇中の川崎フロンターレも優勝できるようになったのは怪我人が減ったことによるものが大きい。

優勝する前の川崎は強いのに勝てない、とにかく怪我をする選手が多かった。
また代表に呼ばれる選手が多いのに、当時はすぐ怪我で離脱するのでサポーターからしたら代表で活躍する姿が見れないことが多々ありました。

そこで海外から上記の測定器を取り寄せて使い選手のコンディションと向き合ったのが優勝のきっかけの一つになったとのことです。

また普段の練習からデータを取ることで事前に選手の怪我を予防できるようになる。
もう根性論、精神論で選手の状態を管理する必要はなくなったのです。

まとめ

スポーツも進化し続けている、化学も乗せることでさらに向上ができる。
これをまずプロ選手が示し、今後は未来ある子供たちにも浸透していける環境になればいいと思っています。

ここまで読んでくださりありがとうございました。
ではまた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?