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騙し絵の牙を見て私たちは夢中に仕事が出来るのか問いてみたくなった

映画騙し絵の牙を見ました。

爽快感もあり、見ていて気持ちのいい映画だったので、みなさんも見てみて頂けるといいのですが、簡単に内容をお伝えしておくと

出版不況の波にもまれる大手出版社「薫風社」を起点として

  • 政治、権力争い

  • 過去の栄光をどう変換させていくか

  • 新人編集者と敏腕編集長の攻防

  • 最後に大事なものとどう生きるかを決めるのか

辺りを1節1節ごとにキレイな罠と回収が目まぐるしく起きている映画です。今日は騙し絵の牙に登場する新人編集者の高野恵(松岡茉優)にフォーカスを当てて、話してみたいと思います。

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高野恵は本屋さんの娘で、作品にとても愛情があり、何よりも素直な人です。大御所で誰もNOとは言えない作家二階堂に対しても、戸惑いなが素直に価値観が古いと述べたり、無名の作家でも必ず世に出すべきと決めたら、諦めずに前に出す力があります。

そんな高野ですが、人員削減の波に押され、販売管理部に異動を命じられたものの敏腕編集長の速水(大泉洋)に誘われて、雑誌編集部へ異動します。

その後は速水に振り回されながらも、着実に仕事をこなしつつ、メディア操作が上手く、着実に物事を進める速水に対しても、自分の大切にしている意見や原稿から浮かび上がってくる真実にたどり着く胆力がある場面も多いのが高野です。

最後は速水の野望であったAmazonとの業務提携によって街から本屋が消えるかもしれない話を聞き、本屋を守る一手を会社を辞めてまで動き出す姿が描かれています。

そう、高野は自分が信じる道を自分が出来る範囲で前に進めようとする力があるんです。

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そんな高野の姿を見て、ふと思い出したことがあります。以前経営目線を育てる名目で参加させてもらった「新規事業アイディアコンテスト」2泊3日の缶詰でひたすらにアイディアを練り、自分の意見をCxOにブツて、敗れるという内容です。

色々なアイディア出しやディスカッション、プレゼンテーションを行った際に、最後の最後に必ず「それをあなたはやりたいですか?」と聞かれることをよく覚えています。

なんでそんなコトを聞くのかと思ったんですが、経営者は口を揃えて「最後まで諦めなかったやつだけが残れる」と言うんです。そう言えば以前お会いした70代の元社長も同じことを言ってました。

結局自分が良いと思ったことをどこまで突き詰めて、最後までやりきれるか。これがどんなアイディアよりも必要な要素なんだと改めて感じています。

そう思うと、今の楽天グループの話題も同じなのかもしれませんね。

私は詳しくも無いですし、専門的な要素は持っていないので、現時点でどうなるのかどうかみたいな話は一切出来ませんが、三木谷社長または楽天グループ内の人の誰かが、描いている世界や実現したい社会を諦めずに走り続ければ、なにかを得ることは出来るでしょう。

もちろん失敗や取り返しの付かないことにもなるかもしれませんが、現時点で走りきりたい方向性を決めてやり切るということ自体、多くの人が出来ることでは無いと思います。

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少し話が飛躍しちゃったので、大きな話をしている感じになってしまいました。今日話したかったのは、高野みたいに何かに向かって夢中で仕事をしているのかというのを自分に問いてみたくなったし、みなさんはどうなのかなと思った話です。

仕事は出来るようになってきた気がする時は反射的に仕事をしているだけなような気もするし、会社や社会の中で大きな渦に巻き込まれているだけのような感覚にもなる時があります。

そんな時は1度立ち止まって、高野のような気持ちになれているかを自分自身に問いてみる。たまにはそんな時間があってもいいはずだと私は思います。

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