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投資は「普通」にやると損する仕組みになっている (頑張るほど損をする理由)

投資は損するからやめましょうという話ではありません。また、普通にやっていては儲からないので、工夫しましょうという話でもありません。 日常では当たり前の考え方が、投資では良い方向に働かない事を説明するのが今回の目的です。その理由を理解して、投資で損失を出さないよう気をつけましょうという話です。

まず、「普通にやると損する」の「普通」とは何かについてですが、これは普通の感情、つまり一般的な損得勘定の事です。

損をしていたら、儲かる方(損しない方)に切り替えたい。携帯とか電力とかはまさにその典型ですね。これが「普通」一般的な損得勘定の意味です。
これが投資においてはマイナス側に作用する事を説明します。

一般的な損得勘定を投資に当てはめてみます。身近な所では、株や債券それらの投資信託等を想像してください。

例えば、飛ぶ鳥を落とす勢いだったS&P500に投資しました。が、そのうち失速し元本割れになります。 損失額が日々増しているので、ここで切って今調子の良い日本株に切り替えました。が、間もなくそれも元本を割ってしまいます。慌てて次の候補を探して乗り換えます。これを繰り返している限り損失しか出ません。

この場合、単純に乗り換える事がダメな行為と言っているわけではありません。
活況なものに乗り換える事(それを繰り返す事)が危険だと言っています。

盛り上がったものは必ず大きく落ちる(落ちると言うよりは本来のカーブ上に戻る)のです。 盛り上がる前から掛けていれば、落ちた後でも元本を割る可能性は低くなりますが、盛り上がっていると認識された時点で買うと、そこから頂点までが短く、その後に落ちる幅の方が大きくなるのです。

大きく上がっている物は、その後大きく下がる。
なので、
損失がでる度に高利を求めて乗り換え続けると、結果的に損失から損失へ渡り歩く事になります。

つまり投資の基本的な心構えは、
普通の感情(=儲けようと言う感情)で動いてはいけない」ということです。

もちろん、上がってきた株を買って、下がる前に売れば利益がでます。しかしこれは「投機」と呼ばれていて、難易度が高く経験や才能がなければうまくいきません。 いつが売りごろか判断がつかなく結局損をします。「投資」と「投機」は別物と認識する事が非常に重要です。

投機は、短期の変動を利用して利益を得ます。それに対し投資は長期的な変動で利益を考えます。多くの場合、短期で上下をくりかえしながら全体(長期)としては上がっていくので、長期でみれば利益が上がる可能性が高まるのです。

普通の感情でやると頻繁に乗り換えする「投機」になってしまい、損失の可能性が高まります。短期的な利益や損失にとらわれる事なく、ずっと持ち続ける事で利益が出る確率が高まります。
これを理解する事で、普通の感情を殺して(普通と逆の感情で)投資する事が成功への鉄則だと考えます。

儲けたくて投資をしているのだから、儲けようとする行動に走るのはごく普通の事です。しかし、儲けようとすればするほど、一生懸命やればやるほど損する仕組みになっています。一生懸命をロジカルにやる分には問題ありませんが、感情的にやるとダメなのです。

最後に、具体的に普段持ち続けるべき感情の具体例について書きます。
例えば株の積立投資をしている人にとって、株価上昇は全く嬉しい事ではありません。なぜなら、積立が終わるまでは高い株を買うのは損だからです。手持ち分の評価額が上がっている事は嬉しいですが、それは一時的なものです(このまま上がり続けない限りは)。ですので積立期間は株価は上がって欲しくないのです。 株価が上がって欲しいのは、積立が終わった後なのです。

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