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演劇の拡張性を広げるためにできること


Voicyを聞いていたらビジネスの拡張性についての話が出ていて、映画俳優と劇団員という例を出されていた。

自分が漠然とだが考えていたことと同じだったので書いてみようと思う。

劇団員というか、そもそも演劇はビジネスとして拡張性が低い。

拡張性とは、そこから派生する広がりのことで、映画であればDVD化、グッズ、書籍化、スピンオフ等が派生しやすく、映画俳優も次のビジネスにつながりやすい。

それに比べると演劇は観客数の分母の違いもあるし、映像と違って残らない。

再利用がしにくいのだ。

リアルで観るのが前提の芸能だし、観客数は会場のキャパシティがあるから広がりにくい。

とは言っても、今は劇団新幹線が映画館で配信しているし、2.5次元ミュージカルなどは動画配信サービスに提供されている。

過去をさかのぼればキャラメルボックスや第三舞台が演劇の配信をいち早くしていた。

しかし、やはり演劇というのは生で観るのと映像で観るのでは違う。

※これも映像の8K技術とVRが普及すると面白いことになると思う。8Kになると人間の視覚を越えるので現実と映像の区別がつかなくなるらしい。
5Gが普及してVRで8K配信という環境が整えば、多くの人がホールのど真ん中の最前列で観劇することが可能になる。(それでも、役者は観客がいる場所で演技をしたいだろうが)

だけど、今の時代は演劇が拡張性を手に入れやすくはなっている。

劇団とは労働集約型の組織形態だ。

だからこそ劇団が「人が動かなくても利益が出せる」仕組みを持つことは大事だと思っている。

だが、これに対して抵抗する人はいがいに多い。自分が動かずに得る所得は良くないという考えが強い。

若い子の夢ややりがいを搾取して成り立つ仕組みは、変えなければいけないと思う。

劇団が持っているコンテンツ作成能力というのは、決して低くない。

若い劇団の子達は、youtubeで自作のドラマを配信したりtiktokをしたりとデジタルでの表現にも力を入れている。

芝居を作る過程や、大道具や小道具を作ることも映像を撮って編集すれば、良いコンテンツになると思っている。

だけど現状はその発想を持ち続け、映像を撮る余裕もなかったりする。

そして発信力で地方は東京に圧倒的に負けている。

「もっと発信をしよう!」

と言うと

「あんまりしつこく発信するとしつこいって思われたり、迷惑かもしれないから」

などと言う人もいる。

この発想の根底にあるのは自己肯定感の低さや、劣等感など根深いものがある。

地方だからこそ、もっと自分達の手で拡張させていかなくてはいけないと思う。

せっかく、その環境が揃っているのだから。



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