いきなりステーキ(ペッパーフードサービス)が倒産して、社長がペッパーランチを買う可能性

どうもコージです! 私は、毎日決算書を読んで企業の未来を妄想しています。 そんな私が決算書の中で面白かったポイント、未来への妄想ポイントを説明しています。

今回は、レナウンが倒産したというニュースを目にして、その他の業績が厳しかった会社は大丈夫かなと思い各社見ていたところかなり怪しい動きをしている会社を見つけましたので、紹介してみようと思います。

それは、株式会社ペッパーフードサービスです、いきなりステーキや、ペッパーランチを運営している会社ですね。

こんなニュースがありました。

ペッパーフード、6月に新会社

ペッパーフードサービスは30日、ステーキ店「ペッパーランチ」の運営部門を分社化し、6月1日付で新会社「JP(ジェイピー)」を設立すると発表した。本体と切り離すことで意思決定を早めるとともに、資金調達を円滑化させる狙いがある。
新会社は株主総会の承認がいらない「簡易新設分割」で設立する。資本金は1000万円。本社は東京都墨田区のペッパーフードの本社内に置き、同社の一瀬邦夫社長が代表に就く。
ペッパーフードは主力のステーキ店「いきなり!ステーキ」の運営などに専念する。いきなりステーキは競争激化などで既存店売上高の減少が続き、2019年12月期の連結最終損益は27億円の赤字だった。分社化を通じて経費を削減し、財務の立て直しを図る。

どうやらペッパーフードサービスは、ペッパーランチ部門を切り離して新会社を作るようです。

実はペッパーフードサービスの財務状況はかなり厳しくなっています。
そのことについては以前にこんな記事を書きましたのでよろしければどうぞ。

いきなりステーキ(ペッパーフードサービス)の決算にみる株価が下がると倒産する可能性がある理由

読まれていない方も、相当資金繰りが厳しい状況にあるという事を頭に入れて読み進めてください。

さて、会社をつくれば法人登記費用や、多くの店舗を抱えていますのでそこでの各種手続きなどの人件費、資本金の1000万円などを考えると千数百万円は資金が会社から流出するはずです、ペッパーフードサービスの規模からするとそこまで大きな金額とは言えませんが、以前の記事に書いた通り相当資金繰りが厳しいはずです。
数万円の経費ですら大切にしないといけない状況で、千数百万円をかけてまでどうして新会社を設立するのかについて考えていきましょう。

まず、ペッパーランチは、いきなりステーキとは違いそこまで業績が悪化していません。関連記事(いきなりステーキの決算から見る、ブランド分けておくといいよねって話

こちらの資料をどうぞ

こちらは、2019年12月期の資料です。
いきなりステーキの営業利益は前期比36.2%と大きく減少する一方で、ペッパーランチは営業利益が前期比90.9%と、減少してしまっていますが横ばいといった水準ですよね。

こちらは2020年1月~3月の売上高の資料です。

ペッパーランチは新型コロナの影響が出る前の1月~2月に関しては、全店では売上が増加、既存店でも前期比で98%、93%と売上がある程度は保てている事が分かりますね。
3月に関しては、既存店で65.4%と悪化していますがこれは大半の飲食店でこのような状況ですよね。

一方いきなりステーキは、全店で見ても売り上げは大幅減。
既存店の1~3月では前期比で66.5%、61.3%、51.1%と新型コロナの影響が出る前の1月~2月の段階から、凄い勢いで業績が悪化している事が分かります。

また、4月に関してはどちらも壊滅的状況だという事は想像がつきますので資金繰りは相当厳しそうですね。

どうして子会社を設立してのか?

とりあえず現状を整理してみましょう。
①財務状況がめちゃくちゃ苦しかったところに、新型コロナ直撃でかなり限界が来ている
②いきなりステーキは業績が大きく悪化している
③ペッパーランチはあまり業績が悪化しておらず、まだ事業として成り立ちそう

という事で、子会社を設立して考えられそう展開を2つ提示してみようと思います。

1.ペッパーフードサービスが倒産するので、ペッパーランチは切り離して置き倒産後に社長が買い戻す。

ペッパーフードサービスは救いようのない状況で倒産待ったなしとなっている可能性が十分あります。

親会社が倒産したからといって、子会社は関係がなく、その子会社の株式が管財人によって処分されることになるわけです。

ペッパーフードサービスの創業者で現社長の一瀬氏は、勝手なイメージですが仕事命という印象がありますので、まだ事業として成り立つペッパーランチを自己資金で買って、再スタートしたいのではないでしょうか。

2.ペッパーランチ部門を売却して資金を注入したいので、売りやすくしておく。
ペッパーフードサービスを生き残らせるためには資金が必要ですから、売れそうなペッパーランチを売りやすくしておくという事ですね。
しかし、ペッパーランチを売って一時しのぎをしても焼け石に水といった感じですのでこの可能性は低いのではないかと考えます。

という事で、ペッパーフードサービスが倒産して、社長の一瀬氏はペッパーランチに絞って再スタートする事を予測します!!

ちなみにペッパーフードサービスは5月15日に予定していた決算発表を延期しています、この子会社設立が6月1日という事ですから、その後に決算発表を行いたいのではないでしょうか。
そこで何らかの発表がありそうですので注目です!!

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