いきなりステーキの決算から見る、ブランド分けておくといいよねって話

どうもコージです!
私は、毎日決算書を読んで企業の未来を妄想しています。
そんな私が決算書の中で面白かったポイント、未来への妄想ポイントに絞って説明していきます。
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今日見ていくのは「いきなりステーキ」を運営する「ペッパーフードサービス」です。

ご存知の方も多いかもしれませんが、こんなニュースがありました。

 「いきなり!ステーキ」が店先に張り出した異例のお願い。「お客様の来店が減少しております」などと書かれていますが、いったい何が?

「大手ステーキチェーンのいきなりステーキですが、店先に、社長からのお願いと書かれた張り紙がされています」(記者)
 「社長からのお願い」と題して始まる張り紙。「お客様のご来店が減少しております。このままではお近くの店を閉めることになります」とした上で、客に対し、「来店を心よりお待ちしています」などと書かれています。

「いきなり!ステーキ」は2013年に1号店を出店して以降、急速に店舗数を増やしてきましたが、最近では客数が減少していました。今年1年間の決算では最終赤字になる見通しで、運営会社のペッパーフードサービスは、「この張り紙は一瀬邦夫社長の直筆で、現在の会社の状況や、思いを直接伝えるために掲示したもの」としています。

どうやら業績が悪化し、社長の一瀬邦夫氏が直筆の張り紙をしたようです、確かにいきなりステーキの行列って見なくなりましたよね。

私は知らなかったのですが、会社名からも想像のつく通りペッパーランチも実は同じ会社が運営しています。
ちなみにペッパーランチもメインはステーキの飲食店です、いきなりステーキよりもう少し安い肉のステーキを提供しているイメージです。

こちらの資料をご覧ください。

いきなりステーキは既存店の売り上げが、75%程度まで落ち込んでしまっていますが、ペッパーランチの既存店の売り上げは横ばいを続けています。

ペッパーランチは利益も安定して出ているようです。

どうして、いきなりステーキの不振に影響されないのでしょうか?

それはブランドを分けているからなのです!!

似た業態をしていても「ブランドを分ける」これが、今後企業を見ていく上で大切なポイントの1つです。

例えば「ユニクロ」と「GU」どちらも同じファーストリテーリングが運営している会社で、衣類を扱う会社です。
同じ商業施設内に両ブランドとも入っていたりしますよね。

どうしてそのようなことをしているのでしょうか?

それは、SNS時代のブランドイメージとリスクヘッジです。

売っている商品の質によって、ブランドを変えるのですね
「いきなりステーキ」と「ペッパーランチ」では肉の質で分けています。

「ユニクロ」はトレンドに影響されない質のいいものを長く売る、「GU」は、多少質を落としても、流行の商品を短いサイクルで売るというように分けているのです。

では、これを混ぜるとどうなるのでしょうか?

今のお客さんはネット上の評価を見てから、購入したり、入店したりするわけです。
ネット上で、コンセプトの違う商品の評価が入交ると、目的に合った商品が見つからなくなってしまうのです。

例えば、あまり知らない土地でハンバーグ食べたい時にみなさんはどうしますか?
ネットで調べて評価の高いハンバーグの専門店に行きますよね?

ハンバーグも中華もやってますっていう店があったとしても、そんな店は選択肢に入ってこないですよね、色々コンセプトがバラバラなもの入れるとネット上ではコンセプトを絞った専門店に勝てないんですよ。

ただ、「おれは、ハンバーグと中華が作りたいんだ!!」って人にも朗報があります。

ウーバーイーツとかだと、同じ場所で同じ人が調理しているけど、店舗名は分けて専門店のふりしているパターンが結構あります。
つまり見せ方を変えれば、ハンバーグも中華も作れる訳です。
これがブランドを分けるという事です、上手に見せ方を変えるんです。

さらにユニクロとGUのように、質のいいものを売る、質を落としてもトレンド物を早く作る、という質の違いを混ぜてしまうと、ユニクロの評価に、トレンドに興味のない方からの商品の質が悪くてペラペラだという評価が混ざってしまい評価が悪化してしまいます。

また、今回のような時にも違うブランドとして認識されていると、他方のブランドは影響を受けないというリスクヘッジにもなるわけです。

だからこそ、今はブランドを分けておくと強いんですね。

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