誰でも使う可能性のあるLBOという選択肢を解説

どうもコージです!
私は、毎日決算書を読んで企業の未来を妄想しています。
そんな私が決算書の中で面白かったポイント、未来への妄想ポイントを説明しています。

以前スシローの記事を書いた際に特に説明するでもなく、LBO(レバレッジドバイアウト)というワードを出しました。
今後は個人レベルでも必要になる可能性のある知識だと思いますので、今日はLBOについて非常に優しく説明をしてみようと思います。

なんで個人レベルでも必要なの?

終身雇用、年功序列といった従来の制度が崩壊しているという事はもうみなさんご存知だと思います。
少なくとも20~40代あたりの社会人の方は、定年まで同じ会社で勤め上げるといった未来は考えられない方が多いのではないでしょうか。

また多くの会社が、後継者不足に悩まされているという現状があります。

帝国データバンクが出している、こちらの資料をご覧ください。

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経営者の平均年齢がどんどん上がっている事が分かりますね。

これらの事から何が言えるのかというと、黒字の会社であっても経営者の高齢化と、後継者不足によって廃業に追い込まれるようなケースが増加していき、一方ではサラリーマンを辞めて別の選択肢を必要うとする人が増えるという事です。

この2つの問題に対する一つの解決策として、個人での中小企業のM&Aという選択肢があります。

経済産業省は、後継者不在の中小企業に対して、第三者による事業承継を総合的に支援するため、「第三者承継支援総合パッケージ」を策定しました。

これは、経産省の昨年12月のリリースです、実はすでに国レベルでの後押しが始まっているのです。

さて、それではなぜLBOが個人レベルでも必要な知識なのかというと、これはM&Aのための手法の一つで今後個人で会社を買うような時代になった際には使う事が出来る手法だからです。

LBOってなに?

具体例で説明しましょう。
後継者不在に悩むA社があります、この会社は1億円を持っている優秀な会社です。
この会社を買うと1億円かかります。

私はこの会社を買いたいと思いましたが、貯金が1円もありません。
ですがどうにかして買いたい、こんな時に使うのがLBOです。

手順はこうです。
1.B社を設立
2.B社で銀行から1億円借りる
3.1億円でA社を買う
4.A社とB社を合併しC社を設立
5.Aの持っていた1億円を使って銀行に返済する

こうする事で1億円を持っていなかった私は、お金をほとんど使わずにA社を買う事が出来たわけです。
ちなみに銀行が1億円貸してくれるのは、A社の資産を担保とするからです。
確実に返ってくるから1円も持っていない私にも1億円貸してくれるというわけです。

ただ一つ大切なのは、これをすることでA社の価値はLBO後に大きく毀損したという事です。
1億円持っているから優秀だったA社が優秀な会社でなくなる可能性があるのです。

さらに、おおざっぱに説明すると株価=(現在の価値)+(未来への期待)です。
つまり未来への期待の分だけ買収の際には高く買う事になりますので、LBOをすると現在の価値以上に会社から資金が失われるという事なのでその点には注意が必要ですね。

とはいえLBOは、会社を売りたい側も広く売る相手を見つけられる、買う側も自己資金以上の会社を買えるという大きなメリットがあります。

今日は、今後は個人でも使う可能性のあるLBOについて説明しました。
頭の片隅にでも残しておくと役立つかもしれません。

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