スシローの決算にみる、いきなりステーキとの共通点

どうもコージです!
私は、毎日決算書を読んで企業の未来を妄想しています。
そんな私が決算書の中で面白かったポイント、未来への妄想ポイントを説明しています。
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今日見ていく会社はスシローなどを運営する、株式会社あきんどスシローです。
この記事を読むには、のれんへの知識が必要でしたので前回はのれんの説明をしましたのでご存じない方はどうぞ。(どうぞ)

スシローは2019年8月には6千円ほどだった株価が、2020年1月現在では1万円まで上昇しています。

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すごい成長率なのが分かりますね、スシローという昔から聞きなじみのあるお寿司屋さんですが今もこれだけ成長しているというのは本当にすごいです。
株価上昇もうなずける内容の決算となっています。

さて、そんな絶好調のスシローですが今後の死角は存在するのでしょうか?

面白ポイント!!巨額なのれん

それでは、こちらの資料をご覧ください

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スシローの総資産は1300億円ほどありますが、その中でのれんが300億円、無形資産は540億円ある事が分かります。

総資産に占めるのれんと無形資産の割合は65%と非常に大きな水準ですね。

昨日のれんについては説明しましたが、無形資産については説明していませんでしたのでこちらもざっくり説明しようと思います。
これは、のれんとは違い商標権や特許などの法的な根拠に基づくものです
例えばスシローっていう名前の価値ですね。
これも前回説明したのれんと同様に減損のリスクを抱えています。
例えば、スシローでパワハラ問題みたいなこと起こったらその価値下がっちゃうよねって話です。

なぜこれだけのれんと、無形資産が大きな割合を占めることになっているのかというとスシローが以前、すき屋などを傘下に持つゼンショーホールディングスに買収されそうになったことがきっかけです。

その後ゼンショーの傘下になる事を防ぐために日系投資ファンドのユニゾン・キャピタルと資本提携をしました。
日系投資ファンドのユニゾン・キャピタルは経営を立て直したのちexitする形でペルミラという会社に売却しました。
その時にLBO(レバレッジドバイアウト)という手法を使ったのですがこの際に巨額ののれんと無形資産を計上することになったのです。(LBOについて知りたい方はこちら)

さらに、実店舗と設備投資が必要な業種ですから有形固定資産も250億円と多額になっていて当然こちらも減損リスクを抱えています。(ちなみに減損が分からない方はこちら)
これにのれん、無形資産を足すと実に総資産の84%が減損リスクを抱えていることになり業績不振時には一気に大赤字を出す可能性が高いという事です。

スシローの未来!!

こちらの資料をご覧ください。

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同じ地区に多数の店舗を出店しているようです。

現在は売上好調という事ですが、この戦略はかなり怪しいと思います。
例えば同じような戦略で失敗したのがいきなりステーキです。同地区へ出店数を増やしたことで、カニバリゼーションを起こしてしまい業績不振に陥ったことはみなさんの記憶にも新しいと思います。

財務体質が良好ではない点もいきなりステーキと似た要素を感じてしまい同じ轍を踏むのではないかと考えられます。

という事で、今後数年以内に1店舗ごとの売り上げが下がってしまい、大きな減損をすることになり大赤字を出してしまう事を予想します。

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