不正会計の影響で赤字転落のイオンの決算にみる未来

どうもコージです!
私は、毎日決算書を読んで企業の未来を妄想しています。
そんな私が決算書の中で面白かったポイント、未来への妄想ポイントを説明しています。

今日見ていくのはイオン株式会社です。スーパーマーケットのイオンや郊外ではイオンモールもどんどん増えてきていますよね。

さて、こんなニュースがありました。

流通最大手の「イオン」は、およそ23年にわたり社長を務めた岡田元也社長が退任し、吉田昭夫副社長を昇格させる人事を発表しました。
「ずっと死ぬまでやっているわけにはいきませんから。ついには、そういうふうになるであろうと、かねてより思っていて」(イオン 岡田元也社長)
イオンは3月1日付けで、岡田元也社長が社長職から退任し、代表権を持つ会長に就任する人事を発表しました。岡田社長は1997年6月からイオンの社長を務めていて、社長交代はおよそ23年ぶりのことです。
後任には、現在副社長の吉田昭夫氏が就任します。
「イオンがこのところ、成長スピードが非常に落ちていて、新しい成長モードに切り替わっていかなければいけない」(イオン 岡田元也社長)
イオンは去年3月から11月の連結決算で最終損益が63億円の赤字となっていて、デジタル事業を担当する吉田氏を社長に据えることで新しいビジネスモデルの構築などをさらにすすめていきたい考えです。

どうやらイオンは23年ぶりの社長交代が起きたようですね。
最終赤字という事でその中身を見ていきましょう。

それではこちらの資料をご覧ください。

画像1

どうやら最終赤字となっていしまったのは子会社の子会社の不正会計の影響のようで、本業は黒字のようです。
孫会社とはいえ不正会計があったことも知りませんでした、イオンクラスの巨大企業になると子会社の数が多すぎて追いきれませんね。

面白ポイント!!イオンの収益源

こちらの資料をどうぞ

画像2

実はGMS(総合スーパーマーケット)は営業利益ベースで赤字で、SM(スーパーマーケット)事業での利益は15億円程度しかない事が分かります。

続いてこちらをどうぞ

画像3

しかし利益の出ていない中でも、イオンは店舗数を増やす拡大戦略を取っていることが分かりますね。
それはどうしてでしょうか?

その答えはイオンの収益源となっている金融事業にあります。

先ほどの資料でもわかる通り、金融事業というのはディベロッパー事業(イオンモール)に次ぐ収益源となっています。

さて、なぜ金融事業がスーパーマーケット事業の拡大要因となるのでしょうか?

金融事業とはイオン銀行やクレジットカード、電子マネーなどがメインの事業ですね。みなさんはどのような金融サービスをメインで使いますか?

それはやっぱり単純に使うと一番得する会社のサービスをメインにしますよね。
例えば、普段からイオンで買い物するなら還元率やポイントなどを考えてもイオンの金融サービスを使うのが良さそうですね。

つまりスーパーマーケットを拡大するというのは、スーパーのイオン利用者を増やすことでイオンの金融サービス利用者を増やそうという狙いがあるという事です。

スーパーで利益が稼げなくても、金融でカバーできていれば拡大しても問題がないという事ですね。

イオンの未来予測!!

もう一度先ほどの資料を見てみましょう。

画像4

金融でカバーすればいいといいましたが、ここ3か月の業績で見てみるとスーパーの赤字を金融事業ではカバーしきれていないのが現状です。

特に総合スーパー事業の収益改善は急務でありその是非がイオンの未来を分けると考えられますね。

そこで、最初のニュースに戻るわけです。
デジタル事業担当者が社長に昇格という事で、テクノロジーに対する知見がある方である可能性が高いですね。

今後はさらなるデジタル化で収益性の改善に進んでいくはずです。

こういった時期には実際に店舗に行ってみて、事業がよくなっているときには成長していく事が多いですね。

投資する方などは今後は定期的に店舗に行ってみてどのような変化が起きているのかチェックするのがおすすめです。

私も今度行ってみてレポートでもしてみようかなと思います!!

実店舗がよくなっていくかに注目です!!

記事一覧へ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?