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TBSの子供を利用したパレスチナ報道の欺瞞

TBSがパレスチナのガザ地区でおこなわれた「凧揚げイベント」についてのリポートを出しました。

TBS須賀川記者は「東日本大震災の被害者追悼のために2012年から続けられています」と言っていますが、別にガザの子供たちが自主的に始めたわけではありません。

国連広報センターのブログの2018年の記事には「ガザの空高く舞う凧、日本とパレスチナの連帯の象徴」という見出しで次のようにあります。

日本とガザとの強い絆を表すものとして、毎年3月にガザ南部のハンユニスで行われている凧揚げがあります。これは、2011年の東日本大震災の犠牲者を追悼し、被災地の復興を祈るために、2012年から毎年3月にUNRWAが催しているものです。今年も3月13日、1,000人以上のUNRWAの学校に通う難民が参加しました。

UNRWAというのは国連パレスチナ難民救済事業機関のことです。ここには既出のTBSのリポートにも登場する日本人女性が勤務しています。

要するに、凧を持ち込みこのイベントをやろうと持ちかけたのは国連機関の、おそらく日本人だろうということです。

そしてTBS須賀川記者は「子供たちのこういう『思い』はとても素晴らしいのですが、一方で彼らの置かれている状況は決して良くはありません」と言って、ガザは日常的にイスラエルに空爆されているのだ、イスラエルに封鎖された状況にあるのだと続けます。

こんなに日本のことを思ってくれている罪のない無邪気なパレスチナの子供たちを蹂躙するイスラエルは、諸悪の根源、悪の権化である!という主旨です。

まあ日本メディアのパレスチナ報道は、もう何十年間もこの調子なので、特に驚くことはありません。

驚きはないのですが、私はこうしたお決まりの「抑圧された可哀想なパレスチナ人」という報道の欺瞞を暴いていきたいと思います。

今回のこの凧。これは単なる子供たちのおもちゃではありません。

実はガザでは、2018年から凧が

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