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NPOの社内情シスは一人でも、一人じゃない

昨日はNPO業務ハック勉強会vol1ということで、
▼事例紹介登壇者
ボルネオ保全トラスト・ジャパンの青木崇史さま
放課後NPOアフタースクールの栗林真由美さま
▼ファシリテーター
ACEの山下みほこさま
を招いて事例発表とパネルディスカッションを行いました。

最終的に50名近い人が来てくださり、ベンダー側の参加者もあわせると60名以上いたのでは…?という大盛況ぶりでした。(当初は30人目標だったので…笑)

どこも業務ハックには悩んでいる

業務ハックってやっぱり難しいなというのが懇親会で話した所感です。
・そこにお金をかける理解を得られない
・ITツールに疎いから入れても浸透しない感覚が強い
・そもそも目の前に忙しすぎて時間が取れない
それでもこういう勉強会の場に来ると成功事例があって、業務改善している現状があるからうちもやりたい…という感じ。

Freeeを導入したことで色々な方向で業務改善がされた事例を青木さんが話してくれました。
・事務所に行かないでも仕事ができる。
・専門知識が少なくても経理処理が出来る。
・時間もほとんど使わない。
認定NPOで、ひとりで事務局を回しているってえげつないことだと思いますが、それでも出来るポテンシャルがFreeeにはある。ということを私も実感しました。
そのあとの懇親会にて、別の方が「導入を検討したんだけど、税理士からFreeeはダメって言われて、導入することが出来なかった…」という話がありました。
新しいツールを入れたくても入れらない現状がここにもあるんだなぁ…と思いました。

パネルディスカッションで「必ずしも新しいツールを入れるのが正解ではない」と青木さんが言っていました。その通りだと思いますが、Freeeを入れて業務改善でき、その空いた時間で他の施策も…!というか社会課題に直結する本業を…!ということが夢半ばで倒れたことを考えると複雑な心境です。

こういう話を他にもいくつか聞き、業務ハックに悩んでいる人が多いんだな…と実感しました。

NPO特有の何かはありそう…

これ肌感覚なのですが、NPO特有の性質がある気がします。
社会に対して課題を持ち、そこに対してアクションしている人の集まりが前提にあること。だから現場最優先というか…もちろんそれで良いんです。
ただ、資本金調達はしないので、資金調達の難易度が高かったりして、お金を使って大きなインパクトを残すことはやりにくいのかなと。
あと、本業ありきで活動している人も当然ながら多いので、かけることができる時間が単純に少なかったり。

逆に言えば、ここを解決することが出来れば一気にインパクト大きくなるんじゃないかと思いました。
例えば、ひとものかねのリソースをシェアしあう、バックオフィスのプラットフォームは全員一緒とか。パイを奪い合うのではなく、パイを共有しあう。そんなことができると良いのかなと。

STO(social technology officer)の生かし方大事

STOスクールで出会った方が来てくれて、STOの生かし方って大事だよねって話をしました。
NPO側は手を動かしてくれる人が欲しい、STO側はもっと戦略的なことから関わりたい。みたなミスマッチが生まれているのではないか?という仮説を話していました。
専門知識がある人が来ても、NPO側は目の前のことを優先するあまり、手を動かしてもらうことが先になってしまう。そうするとその人からしてみると難易度が低すぎてやる気を失う。みたいなことが起きている気がします。

もちろん手を動かす人は必要なのですが、専門知識を持った方にそれをやってもらうべきかはちゃんと考えていった方がいいのかなと思います。

かといってコンサルの役割として課題を明確にして、提案して終わり。だとNPO側も最後までやりきれないので、運用まで落とす必要があります。
このあたりのバランス含め相互理解をしていく必要があるなぁ…と話していて思いました。

事例は連鎖する

面白かったのは事例は連鎖するんだなぁ…ということです。
私が3年前にSWTTで登壇して話したときに聞いてくれた方が、昨年のSWTTで登壇。しかも、あれがひとつのキッカケと言ってくれている…
そして、今日一緒に話してくれた栗林さんも、私たちから事例を個別に共有したときのことを覚えてくれていました。
そして、その方たちの事例を聞いて、次は私が頑張らないと…!と思いました。
小さなきっかけでもそれが連鎖して次の事例になり、さらにそこから戻ってきて次の大きな連鎖につながる予感。そんなことが起きているNPO業界にとてもワクワクしています。

NPOの社内情シスは一人でも、一人じゃない

栗林さんが言ってくれたこの一言が勉強会のすべてじゃないかと思うくらい印象に残りました。

「ひとり」という言葉について、もちろん情シスを支えてくれる人が社内にたくさんいることは忘れてはいけないです。
ただ、新しい技術、新しい課題解決の手法を取り入れながら、社内の課題を情シスという役割で解決していこうと思うと「ひとり情シス」というのが足かせになることも事実だと思います。

ただ、外を見渡してみれば同じような課題に向き合っている情シスがいて、「ひとり情シス」という感覚も緩和されると思います。

いうて、手を動かすところは自分でやらないといけないですけど笑

私個人のチャレンジ

最後に。今回の勉強会を聞いて、次のチャレンジが概ね明確になりました。
・ワークフローとチャットツールの連携
・freee導入(解決できる課題は多岐に…)
・チャットツールとFAQシステムの連動
このあたりかなと。
聞いている限り他のニーズもありそうだし、うちとしても早く対応したいので、ここにフォーカスするのは意外とありだなーと感じた次第です。

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