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足腰丈夫が何より

今朝も散歩から帰って来て、いつものようにロフトに腰を下ろして、バッハの無伴奏チェロ組曲を聴いている。外は今日も熱波が空から降り注ぐような真夏を思わせる様相。
でも、ロフトの天窓は、この季節、断熱材を入れた蓋をしているので、外の日差しを抑えて、日陰の中で意外に涼しく、扇風機で快適である。

今日は、音の事ではなく、体の事。
足腰が丈夫である事が健康の秘訣と良く言われるが、まさに、その実体験をしている。

この歳になると、やはり、ベッドの良し悪し、椅子の良し悪し、日頃の生活の姿勢、無理のない腰を労った運動、力配分が、体調に大きく影響する。

今朝は、腰が快調で、左右どちらも痛くなかったので、散歩の足取りが快調だった。家を出るといきなり坂を登るコースになるのだが、今日は、腰から足にかけて無理なく力が入るので、グングン登ってゆく。調子に乗って、加速度を上げて登ってゆく。2,3分ほどの坂だけど、登り終えると、はー、はーと息が上がる。でも、気持ちが良い。これが、調子が良い時の感覚。

腰が痛くなる原因の一つに、ベッドの硬さがある。人によって、好みはあるのだろうが、私の好みは、体の凹凸に合わせて、ベッドが凹んだり出っぱったりしてくれて、体にフィットしてくれる事のように思う。サラリーマン時代に海外出張に行き泊まるホテルでは、大概、シモンズの素晴らしいベッドで、朝起きた時の爽快感が忘れられない。

残念ながら、私の自宅のベッドは、安物でどちらかと言うと、硬めで、思うように凹んでくれない。したがって、上向きに寝ているとベッドが臀部の膨らみを吸収する事ができずに、その上の背骨に負担がかかり朝起きると大概左右どちらかの腰が痛くなっている、これが積もり積もると、結構大変で、ギックリ腰を誘発する事もある。すると、もう自分ではどうしようもなく、整体へ行って施術をお願いする羽目に。

そんなわけで、問題解決に乗り出した私は、自宅のこの硬いベッドでも、シモンズ効果が得られるようにと考えた。
色々試した結果行き着いたのが、手拭い一本であった。

普通の、それも上等な分厚いのではなくて、一般に使う綿の手拭いでどちらかと言うと、使い古した薄っぺらくなったもの。

これを二つにおり、パジャマのズボンの腰のあたりの裏側に忍び込ませて背骨と臀部の段差を埋めるようにして寝るという簡単な事。最初は、布団に二つ折りにした手拭いを置いていたのだけれど、これだと寝返るとズレてどこかへ行ってしまうのだが、パジャマの裏側に入れておくと寝ている時に寝返ってもズレないことを発見。

これだけのことだけど、朝起きて腰の調子は快調な事が多い。ちょっとした工夫で、ただでシモンズ効果を手に入れた事に大満足。

若い頃は、自分の筋肉で体を支えていたので、ベッドなんかなんでもよかった。山登りや、アウトドアをやっていたので、コンクリートのような地べたに寝袋をひいて寝たり、公園のベンチで寝たりしても、全く問題なかった。

さすがにこの歳になると、自力ではなんともならないようで、ちょっとした工夫が必要になる。

でも、こんな工夫をしながら快適を求める事ができるので、ありがたいなぁと感じながら、バッハの無伴奏チェロ組曲のボリュームをひとメモリ上げて、さらに音楽に陶酔してゆくのであった。