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なんだかもうどうでも良くなってしまいまして

今年も「クリスマスを過ぎて大晦日手前」という真空地帯のような暦となってまいりました。

来年どうなるやろ?という話は先日書いたばかりですが、

じゃあ今年はどうだったのかというと、非常に多くのことが予想外であったことは確かです。何よりコロナでしょう。何より。お亡くなりになった方々には本当にご冥福をお祈りするばかりです。

でも、まだ1月頃はコロナがこんなに深刻化するとは思っていなかった。そんな年初に新しい仕事のオファーがありましたが、私の手に余る規模だったので丁重にお断りしました。それが結果的に凄く助かった。2019年12月の阪急占いセンター「新しいことには手を出すな」を守った、というのもあります。それがよかった。あれに手を出していたら、ただでさえ複雑な案件、コロナで変更、変更で追い立てられていたと思います。

4月にヤフオクで天賞堂のEF53を落札。それ以来模型を買っていません「こんなことは何年ぶりだろうか?」。古いものでしたが天賞堂の真鍮製1/80。存在感、重厚感、ディティール、思い切り満たされまして。やっぱりただものではないです天賞堂。2万円くらい。オークションでの相場はそのくらいなのでしょうが、本当はいくらするものだったのだろう?値段はともかく、
他に、買いたい形式がなくなってしまった、というのもあります。とかいいながら、どうせこれから出てくる新車で何か買うんだろう、という予感もゼロではないですが、2年くらい前にTOMIXがキハ100を出して以来、もう欲しいと思う形式がなくなってしまった。

7月にアトリエ高円寺で写真展。

神田珈琲園で個展を開いたことはありましたが、ギャラリーを借り切って個展、しかも「こけら落とし」というのは初めて。堀部さん、色々お世話になりました。都内にギャラリーはたくさんありますが、こけら落としというのは相応の方々が招かれるものでありまして、そんな中、諸般の事情もあったとはいえ私にお声を掛けていただいたことは感謝の限りです。文化庁から補助金をいただいて、ギャラリー代はそれで払いました。文化庁さんにも感謝です。

今から30年前、23歳の時、私は就職しました。当然「就職活動」はその1年前の1989年だったわけですが、例のバブル絶頂期という奴で、その後「失われた20年」とも「失われた30年」とも言われる季節が来たわけですが、いやいやそうでもないよ、途中で「ドッドコムバブル」とかありまして、しょぼいホームページに1億円払った会社の話とかあったりしました。私は、当初の就職先こそ辞めていたものの、そういったバブルに乗ることもあまりなく(多少はありました。30万くらいの仕事はいただきました)、そうこうしているうちに湯河原にやってきて、今があります。

ここ数年、45歳くらいからでしょうか、「やっぱり何とか一発当てたい」という気持ちが持ち上がってきまして、小説、ライトノベル、写真、色々公募に出したりしていましたが、2020年、「コロナに掛かってないだけラッキー」と思うと、もう、どうでもいいや、という気持ちになってきました。30年前、私はバブル絶頂期に、あえて公務員を選択しました。それは「5時に帰ってゆったり暮らそう」という目的があったから。現実は違った。毎日終電近くまで残業、しかもサービス残業。まあそれからいろいろありまして、30歳の時に仕事を辞めた訳ですが、これが今振り返ってみると最大の分岐点だったような気がする。

30歳の時に仕事を辞めていなければ、今は無かった。今、湯河原に来て、ひなさん、ぴいよと一緒に小さなアパートで細々と、贅沢はできませんが、それなりに暮らしております。仕事場にオカメインコがいるのって楽しい。これも30年くらい昔に何かの記事で読んだのですが、マイクロソフトのエンジニアが職場で個室を与えられていて、そこに大型犬を連れてきて一緒に仕事をしていました。その写真をみて、いいなー、と。でも大型犬はちょっと私には無理。散歩しないと大変だし食餌代とか病気予防とかお金もかかるし……。オカメインコは小さくて飼いやすいし、喋るし歌う。でもキーボードにピーチはやめてくださいね、ピーチは。

いとこに銀行員になった人がいるのですが、彼は某地方銀行に就職した。東京のMARCH卒。彼は「MARCHでは都市銀行の支店長にはなれない、でも地銀なら可能性がある」という出世コースを、就職した時点で描いていました。彼がその後どうなったのかは不明ですが、某地方銀行は割と手堅い銀行で、今でも健在です。

銀行員に限らず私くらいの年代って、会社にいると「課長」とか「部長」とか、そろそろ「支店長」クラスが射程に入ってきて、そういう「長」の肩書きが欲しくなってくるお年頃。
とはいえ出世ルートから外れてしまった人はもう、絶望・やる気なし、若手からは「何もしないおじさん」「妖精さん」とか言われて過ごしている、いや過ごしていられれば幸せな方で、とっくに「追い出し部屋」に押し込まれて自主退職させられた人もいるのだろう。

私は個人事業主なので、意思決定権的にはトップということになりますが、一人しかいないので「長」もなにもなく、そこに名誉欲を満たすものなど何もない。

でも、もう名誉とかどうでもいいか、と思うんです、この頃。
来年も、賞とかコンテストとか、そういうのは、もうどうでもいいという方向性で行こうと思います。

サポートをいただければとても嬉しく思います。 写真を撮ったり、書き物をしたり、そういう活動に活かします。