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【冒険月報】2023年10月『飯田は死にたくない』

「人はいつか死ぬかわからないから今やりたいことをしよう」

そう思って本能のままに美味いものを食い続けてきた結果、贅肉がなかなか落ちずに頭を抱えている飯田です。
日本も帰りたいけど太る未来が明確に見えているので億劫になってます…

いい感じに筋肉はついてきたけど脂肪が落ちぬ

10月はポーランドへ行き、アウシュヴィッツで死生観をアップデートし、新しい土地の空気や言葉を肌で感じまだまだできることがあると気が付かされました。

新しい国へ行けば行くほど、時間が足りないなと思わされます。

2021年10月2日、奇しくも母の誕生日にジョージアへ旅立ち、あれから2年が経過しました。
『海外で生活をする』というのは間違いなく自分の考え方を変えてくれた出来事です。

この2年間で訪れた国をピックアップすると以下の通り。
ジョージア、スペイン、アルメニア、トルコ、タイ、インドネシア、ベトナム、カンボジア、マレーシア、シンガポール、UAE、ギリシャ、ブルガリア、キプロス、ヨルダン、イスラエル、エジプト、ポーランド

それぞれの国に思い出がある。人生、満喫してるよね。

そんなこと言ってますが、海外へ出る前までは、1日1日を噛み締めて生きていけるように、30歳で息を引き取る人生を設計していました。

しかし歳をとるにつれて世界の広さを知り、自分の無知さに苦しむことが増えた。
何より人との出会う数が圧倒的に増え、30歳で幕を閉じる人生があまりにも勿体無いことかを教えてもらいました。

人はいつか死ぬかわからないからやりたいことをしよう。

20代前半の自分はそう思っていたけど、今はそう思わない。

先の人生を充実させるために、我慢することを覚えた。

人はいつか死ぬかわからないけど、俺は簡単には死なない。

よくわからない自信がそんな考えにしてくれました。

ただそんなことも易々と言ってられなくなりました。
今年の3月に訪れたイスラエルは悲惨と言葉にすることが躊躇されるほど深刻な状態になっています。

多感な高校1年生のときにパレスチナ問題を取り扱った芝居をしたことで人ごとだとは思えない。

芝居の内容はざっくりと以下の通り。

『ラエルとパラナという国があり、昔は1つの国だったが、内戦によって2つに分かれた。
あるとき、2つの国の女性兵と男性兵が敵国同士なのに恋をした。しかし、女の愛した男は家族を殺した犯人だった。』

当時の写真

10年経った今振り返ってもこの芝居を15~18歳の学生が挑むのは、勇気がいるし、理解するのが難しいと思う。
実家に帰って台本を読み返したいなぁ。

顧問の先生のHPから引用

残酷なことに戦争は無くならないと思う。

なぜなら戦争で犠牲になる人がいれば、儲かる人もいるから。
そして人の数だけ正義があるから。

戦争に反対していても、外の国が攻めてきたら自分たちを守るために戦わないといけない。
声を高々に戦争を反対しても、言動を合わせることは難しい。

ポーランドで出会ったおじさんがこんなことを言っていた。

「宇宙人が地球を襲えば戦争が無くなる。
なぜなら共通の敵が宇宙人になるから。
よってその時は地球から戦争や内紛を無くなるだろう。」

こういう非現実とも捉えられる仮説が建てられる人になりたい。

1人の人間ができることは限られている。どれだけ戦争反対と声を上げても高が知れている。

ただ知識を蓄え、鮮度のある情報をキャッチし、人とコミュニケーションすることで、不幸な道へ行くことはことは防げるようになると信じている。

第二次世界大戦下、ナチス軍の侵攻からイギリスを守った首相チャーチルはこのような言葉を残している。

「過去を広く深く見渡すことができれば、未来も広く深く見渡すことができるであろう。」

歴史を伝達する人になりたいなと、ふとアウシュヴィッツの記録を書いているときに気づきました。

だから、飯田はまだ死にたくない。

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