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本当に伝えるべきは?

最近、クオリティだけやたらと高い動画が増えているように思う。ここで言うクオリティとは技術的なもののこと。アート作品であればそれで良いと思う。しかし、クリエイティブであるならばそれだけではいけない。

僕が嫌いなのは、アイデア・テクニックだけで作った見せかけのものである。理由は、そこに芯がないから。

例えば、口コミを狙う為に作られたバイラルCM。僕はこのほとんどが、制作者の自己満にしか見えない。ほら、こんなアイデア持ってるんですよ、凄いでしょ?という声が後ろから聞こえてきて仕方がないのだ。それは題材を突き詰めていったというより、制作者のアイデアや発想を突き詰めていっただけの代物である。

もちろん、入口としてバイラルCMも、手法としてはありだと思う。でもそのほとんどが、作って終わりなことが悲しいのだ。

本当に伝えるべき価値とは、そんなものではない。何の為のCMなのか。作りものは直ぐに嘘だとバレる。見た目に力を入れるより、本質を磨くことに力を入れるべきではないだろうか。

僕は、何かを伝えるなら、伝える対象の価値を究極的に突き詰めていくことが、本当のクリエイティブの役目だと考えている。だから僕は作りがシンプルであればあるほど好きだ。それは素材そのものの良さで勝負しているから。加工されればされるほど、本質から離れていると感じるし、それを素晴らしいと見る人も嫌いだ。どこを見ているんだ?と思う。

だから、この問題は、クライアント、クリエイター、ユーザーの全てに要因があるように思う。どんな立場であれ本質を見ていかなければ、深みはでないし、本当の発展は生まれない。

表面ではなく内面を探求・追求していく。
そんな世の中になれば良いなと思う。

#ビジネス #ディレクター #クリエイティブ #仕事術 #価値観



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