マガジンのカバー画像

南日本新聞コラム「南点」2012年

11
2012年1〜6月に南日本新聞のコラム「南点」に連載したエッセイ11編。
運営しているクリエイター

記事一覧

表象文化研究とは

専門の表象文化研究について質問を受けることがある。従来の文学研究は言語表象のみを扱ってい…

井原慶一郎
3か月前
1

ディケンズ生誕200年

イギリスの国民的作家チャールズ・ディケンズは1812年に生まれた。イギリスでは昨年の12月から…

井原慶一郎
3か月前

ジャコメッティ

アルベルト・ジャコメッティの彫刻作品を初めて見たのは、確か二十歳の頃だったと思う。最初の…

井原慶一郎
3か月前
1

新宿の万葉集

アメリカ出身の日本文学作家リービ英雄。リービ氏は、プリンストン大学、スタンフォード大学で…

井原慶一郎
3か月前
2

映画館へ行こう

映画館で見て感動した映画をテレビやビデオで見てまったく印象が異なるのに驚いたことがある。…

井原慶一郎
3か月前
2

ホラー映画はお好き?

先日、訳書の校正打ち合わせのため、共訳者がいる高知大学に出かけたが、休憩中、ふとしたきっ…

井原慶一郎
3か月前
1

若冲の現代性

近年の若冲ブームはここ十年くらいのものだそうだ。美術史をほとんど知らない若い人たちが若冲の不思議な魅力に惹き付けられているという点は注目に値する。 若冲の再評価は辻惟雄氏の「奇想の系譜」(1970年刊)から始まる。「美術手帳」に連載されていた経緯もあるだろうが、辻氏が現代の若者文化の感性で若冲を評価している点が面白い。「『蓮池遊鮎図』の蓮のように、海底都市とか、火星の植物とかいったSF的な連想を喚び起すものや、あるいは『老松白鳳図』の鳳凰の尾羽の桃色のハート型の乱舞のように

朗読の愉しみ

「朗読」と言ったときに浮かんでくる一群の作家たちがいる。夏目漱石は「吾輩は猫である」を最…

井原慶一郎
3か月前

「それから」論序説

鹿児島市中町の文学サロン「月の舟」で文学講座「夏目漱石シリーズ」が始まった。5月から12月…

井原慶一郎
3か月前
1

ガーデンズ文学カフェ

鹿児島市の商業施設マルヤガーデンズにはガーデンと呼ばれるコミュニティスペースがある。ガー…

井原慶一郎
3か月前
1

ヴァーチャル・ウィンドウ

私の南点連載も今回が最終回である。連載開始から終了までのこの6ヶ月間、訳書の校正の仕事を…

井原慶一郎
3か月前
1