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心理的安全性が高い組織で2年働いてみて思ったこと

こんな人に読んで欲しい

  • ユビーに興味がある人

  • 職場の心理的安全性について悩んでいる人、悩んだことがある人

  • 心理的安全性が高いチーム、組織を作りたい人

自己紹介

こんにちは。Ubie Discoveryでプロダクト開発エンジニアとして働いているissei(_igreenwood)です。症状検索エンジンユビー(英語版はこちら)の開発をしています。

時が流れるのは速いもので、3/1で入社から2年が経ちました。正直自分はあまり1つの会社に長居するタイプではないのですが、Ubie Discoveryでは、これまでの会社と違い、2年経った今でも仕事や事業に対するモチベーションを保てており、なんなら入社時よりもモチベーションが上がったようにも感じます。

Ubie Discoveryとこれまでの会社の違い

何が良かったんだろうとこれまでの2年を振り返ると、思い当たることはいくつかありますが、自分にとっては心理的安全性の高さが大きいように思います。
せっかくなので、Ubie Discoveryで心理的安全性が高い環境がどのように生み出されているのか、またそんな環境の中にいても心理的安全性が低くなるタイミングがあったりしたので、実際何があったのか、心理的安全性が低くならないようにするために何が重要かについて考えたことを書いてみます。

そもそも心理的安全性とは

心理的安全性は、ハーバード大学の組織行動学者であるエイミー・エドモンドソン教授が提唱した概念です。心理的安全性とは「メンバーがチームを安全な場所であると認識して共有されている状態」とされ、心理的安全性を確保することで、チームの生産性の向上、離職率の低下などいくつかのメリットが期待できると言われています。
一般的に、心理的安全性が確保されている状態を心理的安全性が高い状態、逆に心理的安全性が確保されていない状態を心理的安全性が低い状態と表現することがあります。

心理的安全性を毀損していたもの

これまでの職場で心理的安全性が低くなってしまったケースを思い出してみると

  • 充分な説明がされずに事業の方針や組織体制が変わる

  • 社内政治に疲れる

  • 建設的な議論ができない

  • 職場に悪口や陰口を言う人がいる

  • 職場の同僚とうまく仲良くなれない

辺りの要因が多かったように思います。特定のチームでは心理的安全性が担保されていても、他のチームに移ったり、特定の人物がチームに入った時に心理的安全性が低くなり、業務に対するモチベーションも下がるということもありました。

心理的安全性を確保する文化と仕組み

ユビーではどうやって心理的安全性が高い環境を維持しているのか、項目ごとに説明します。

  • 充分な説明がされずに事業の方針や組織体制が変わる

  • 社内政治がない

Ubie Discoveryでは情報の透明性が徹底されており、基本的に全ての情報に誰でもアクセスできます。事業の方針や組織の方針が変わる時には充分な説明がありますし、気になることは質問すれば代表を含めた他のメンバーが詳しく答えてくれます。また、Ubie Discoveryでは組織構造がフラットなので、自分が意思決定に絡みたい時は議論の段階から参加することもできます。

自分がなぜ今その業務をする必要があるのかが理解できるというだけで、仕事に対するモチベーションが上がり、組織構造がフラットなことで社内政治もないため、事業とは本質的に関係ない部分で消耗することがなくなりました。
他の会社では開示されない情報が多かったり、直接質問してもはぐらかされることが多かったですが、Ubie Discoveryでは日々処理しきれないくらいの情報が共有され、常に何が起きているかを把握できます。

  • 建設的な議論ができない

  • 職場に悪口や陰口を言う人がいる

  • 職場の同僚とうまく仲良くなれない

これらの項目は採用によって担保されています。Ubie Discoveryにはユビネスという人材要件があり、新たに入社するメンバーの見極めを徹底しています。たとえどんなに優秀な人物でも、カルチャーマッチしなさそうと判断した場合は涙を飲んでお断りしています。

Ubie Discoveryでは特定の採用担当はおらず、メンバー全員で採用活動を行っています。全てのメンバーが採用での見極めを徹底することはコストが高いのですが、それを差し引いても文化や組織が破壊されるリスクの方が圧倒的に大きいため、見極めきれない時には基本的に不採用に倒すようにしています。
そのおかげで、全てのメンバーが建設的に議論することができ、社内で他のメンバーの悪口を聞いたこともありません。また文化とのマッチを慎重に見極めているの結果なのか、人間として馬が合うメンバーが集まっており、業務でもそれ以外でも人間関係が非常に良好です。

入社のオファー面談で、僕が何かの質問した時に代表の阿部が「僕達は人として本当に好きだと思えるメンバーしか採用しないことにしているので、採用されたメンバーは全員大好きです。なので、あなたのことも大好きです!」と言ってくれたのがうれしくて今でもたまに思い出します。

それでも心理的安全性は低くなることがある

前提としてUbie Discoveryは組織としての心理的安全性を確保した環境を生み出す文化や仕組みがあるので、基本的には個人の心理的安全性が確保されています。
しかし様々な事情でどうしても心理的安全性が相対的に低くなることがあります。これは一例ですが、

  • コロナでリモートワークになり、コミュニケーションがほとんどないのでなんとなく疎外感を感じた

  • 入社したてで自分だけが周りの期待に応えらえれてないんじゃないかと不安になった

  • 自分が重要だと思っている課題がチームや組織の中で後回しになったことで、自分が周りから浮いているような気持ちになった

などの理由で心理的安全性が低くなってしまったという話を聞いたことがあります。

実は自分も入社して半年くらい心理的安全性が低くなっていました。

社内のメンバーは全員優秀なので

  • 自分より詳しそうな人いそうだけど、こんな意見言っても大丈夫?

  • 優秀で忙しそうな人に自分なんかがラフに質問するのは気がひけるなあ

と思ったり、ロール(※ホラクラシーにおける役割、肩書き)を持ちすぎて開発のパフォーマンスが落ちている時に

  • 自分より忙しい人もいそうだし自分のこのロール手放したいって言い出せないな

と思って不安になり、心理的安全性が低くなっていた時期がありました。
今考えると全く気にしなくて良いことなんですが、その時期は真剣に悩んでいました。

低くなった心理的安全性をどうやって回復したか

心理的安全性が低くなってしまった自分はどうしたのかと言うと、その時は自分で何か出来たわけではなく、チームの他のメンバーに助けてもらえたことで回復できました。

飲み会で同じチームのメンバーが隣に来て「なんか悩んでるでしょ?なんでも言って」と言ってくれ、悩みを打ち明けると「誰でも向き不向きがあるので、得意な人がやれば良い。(その役割は)自分が代わるよ」と言ってくれたんです。とても良い話なんですが、翌日に引き継ぎをお願いしたら、彼は飲みすぎて前の日の会話を全く覚えていなかったというオチがあります(笑)。でも彼はやさしくてちゃんと代わってくれました。
これがきっかけで、今でも定期的に自分の持つ役割を断捨離しつつ、パフォーマンスが下がらないように調整する習慣が出来たので非常にありがたかったなと思います。
また別の飲み会でも、自分と同時期に入社したメンバーが同じようなことで悩んでいるという話を聞いたりするうちに徐々に気が楽になっていきました。

自分の場合は、その人とある程度の関係性が築けていないと自分から相談しづらいので、その時に自分のことを気にかけて悩みを聞いてくれたり、同じようなことに悩んでいる同期がいたことは本当に幸運でした。その時のメンバーには今でもとても感謝しています。

心理的安全性を確保して働き続けるために

Ubie Discoveryでの2年を通して、心理的安全性を確保して働き続けるために自分が重要だと思うのは次の2つです。

  • チームメンバーの心理的安全性を常に気にかける

実際僕はこれに救われたわけですが、同じ組織で働く他のメンバーの心理的安全性が阻害されないように気をつけることで、チームの生産性向上につながったり、予期せぬ悲しい離職を防ぐことにつながります。
意図的にチームで顔を合わせる機会を作る、普段から積極的に雑談することで関係性が深くなり相談もしやすくなります。

特に定期的に他のメンバーと顔を合わせることは重要だと思っていて、それだけで元気をもらったり一体感を感じて心理的安全性が高まるように思います。

  • 自分で袋小路に入らないように気を付ける

忙しく余裕がない時は、自分の心理的安全性が毀損されていても気づけないこともあります。自分の場合は「今はちょっと忙しいだけだから」と思って問題を先送りにし、気づけば身動きが取れなくなってしまいました。
普段から自分の許容量を把握してそこから溢れないようにハンドリングする、他のメンバーが異変に気づけるように自分のタスクの状態を開示する、などを心がけることで未然に袋小路に入り込まないように防げるとよさそうです。

チームの心理的安全性を確保するためのTips

(自分自身を含めた)チームの心理的安全性を確保するために、自分や他のメンバーがやっていて良かったと思うことを書いておきます。何かの参考になればうれしいです。

  • 心理的安全性が低くなっているメンバーに気付けるのは周囲のメンバーしかいないので、常に周りのメンバーの状態に気を配る

  • 互いに相談できる関係性を作るために、関わりのあるメンバーと積極的に雑談する、くだらないことを言う

  • 他のメンバーを不安にさせないように、Slackのメッセージは読んだらリアクションをつける。良いなと思ったことや感謝は必ず伝える

  • 疲れてるなと思ったら早めに休む

  • 困ったらチーム外のメンバーでも良いのでとにかく相談する

  • 常に適度に人と話すようにしておく(仕事の話も雑談もする。できればオフラインで。顔を合わせて話すだけで話しやすかったり、安心する)

ちなみにこの中のいくつかは社内で他のメンバーが既に仕組み化してくれていて、オンボーディングが自分の入社時よりも手厚くなっていたり、普段あまり接点のないメンバーと1on1をするイベントや定期的に集まって雑談するイベントがあったりします。

おわりに

10年以上いろんな会社で働いてみましたが、組織として心理的安全性を確保する環境を生み出す文化や仕組みがあるのは最高です。
ただそういった環境に居てもチームや個人単位で心理的安全性を維持する努力を続けることが重要だと感じるので、今後もチームの心理的安全性を高く保ちつつ、生産性高く事業を前進させていければ良いなと思います。

Ubie Discoveryでは一緒に働いてくれるメンバーを絶賛募集中です。スタートアップなので難しい課題に向き合う毎日ですが、どんな課題でも一丸となって解決し続けられる最高のメンバーが揃っています。
もしこのnoteを見てUbie Discoveryに興味を持っていただいたら、TwitterのDMや採用サイトなどでご連絡いただけるとうれしいです!


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