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最高の転職に備えるために ~面接が苦手なエンジニアがやったこと~

Ubie(ユビー)株式会社 / Ubie Discovery でAI受診相談ユビーの開発をしているソフトウェアエンジニアのissei(@_igreenwood)です。

突然ですが、面接は得意ですか?僕はめちゃくちゃ苦手です

どのくらい苦手かというと、新卒の就職活動の時には、圧迫面接やその場でのアドリブを強いられるような面接が苦手すぎて通常の選考フローを受けるのをやめてしまったくらいです。

それから約10年。転職を重ねる中で様々な面接を受け、企業側として選考をする側の立場も経験しました。

ユビーに入社後、「選考を受ける際にどんな準備をしましたか?」という質問をいただいたので、実例を交えつつ、僕がいつも転職の面接の前にやっている準備の方法を紹介します。

こんな人に読んで欲しい

・転職を考えている人
・面接に苦手意識がある人、面接の対策方法を知りたい人
・話すのが苦手な人、面接で言葉に詰まった経験がある人

なぜ準備が必要か

まず、そもそもなぜ準備が必要かという話ですが、端的にいうと、面接中に適切な言葉が口をついて出る状態にしておくためです。

「いやいや、自分のことくらい話せるでしょ。」と思うかもしれませんが、あったことを覚えているかと、相手が今聞きたい情報を端的に短い時間で話せるかは別です。

相手が聞きたいであろう情報を推測し、自分の中にある情報の中で一番効果的なものを具体的に思い出し、順序立てて整理し、よどみなく話す。

簡単なようで、僕のように話し慣れていない人にとってはなかなかの難易度です。僕は何度か失敗をしたことがあるので、転職活動をする時にはある程度の準備をするようにしています。

実際にあった失敗例
・話しているエピソードの重要な数字が曖昧で説得力に欠けてしまった
・頭が整理されておらず必要のない情報までダラダラ話してしまった
・エピソードについて本来話したいメインのストーリーとは別のストーリーを話してしまった

自分を把握する

一口に準備とはいっても、転職の面接に必要な準備とはなんでしょう。

僕が個人的に準備をしているのは、自分の過去(経験)と未来(これから何をしたいか)の整理です。この2つを端的に語れるようになれば、ほとんどの面接の質問に対応できると思っています。

それでは、具体的な準備の方法について紹介していきます。

過去に見出しをつける

まず一番重要なのは、自分の経験を正確に思い出すことです。僕は経験したことを半年ごと、会社ごとで振り返るようにしています。

具体的には

・仕事でどういう課題があったのか
・自分がどう対処したか
・そこで自分が果たした役割、貢献は何か
・自分が得た学びは何か、反省点は何か

などの項目を箇条書きで書いていきます。

自分の中で印象の強いエピソードほど、今の自分に大きな影響を与えているはずなので、そのエピソードが自分に与えた影響や、得た学びはなんなのかを掘り下げて端的に書いておくようにしています。

僕が実際に書き出した例はこちらです。

・仕事でどういう課題(エピソード)があったのか
エンジニアの選考方法について、ステークホルダーとなかなか議論が噛み合わずに険悪になってしまった。
・自分がどう対処したか
なかなか議論が噛み合わないことに困惑したが、それぞれの主張の前提条件の齟齬がある可能性に気づき、その齟齬をひとつずつ擦り合わせることで最終的に同意することが出来た。
・そこで自分が果たした役割、貢献は何か
採用で使用する技術課題を作成することでレベルをある程度担保しつつ採用にかける工数を大幅に削減できた。
・自分が得た学びは何か、反省点は何か
コミュニケーションの前提条件に齟齬があるといくら話しても状況は進展しない。お互いが持っている情報とそれに対する理解を丁寧に確認することで、相手の意見を理解する土台ができる。議論が噛み合わない場合には、論理的には問題があるように思えても、一旦相手の感情に寄り添うことが最善の選択の場合もある。

書き出すことで、どういった観点でそのエピソードを捉えているかが明確になり、何を学んだのかを再確認できます。何度か見返すことで別の学びがあったことに気づくこともあるので、とにかく思い出せることはなんでも書いておくようにしています。
自分が当たり前にできていることはエピソードとして覚えていなかったりするので、職務経歴書を書くつもりで全ての期間について網羅的に書いていくと、意外な発見があったりします。

未来を言語化する

過去のことを書き出したら次は未来です。
Ubie Discoveryでは、自分がこれからやりたいことをwillと表現しており、各メンバーがwillがあるチームに配属されることが良いとされる文化があります。同じ仕事をwillがある人がやる場合とそうでない場合ではパフォーマンスは何倍も変わりうるので、組織全体のパフォーマンスを高めるという観点で非常に合理的な思想です。

ここまではっきりとした文化がある会社は割合としては多くない気がしますが、面接の場でも、候補者のwillと会社がその人に任せたいと思っている仕事がマッチしている方がより望ましいと判断される傾向にあります。
そのため、自分がやりたいことを抽象的に表現しておき、その会社がやっている事業と一致していそうかは予めチェックしておいた方が良いでしょう。

僕の場合は

いつまでもモノづくりをしたい。toBかtoCかでいうとtoCが好き。出来れば身近な人に喜んでもらえるモノを作りたい

というのがベースにある抽象的なwillで、Ubie Discoveryは医療という万人が接する分野でtoC向けのAI受診相談ユビーというプロダクトがあったので、入社の動機の1つになりました。

willの言語化が難しい場合は、これまでにやってきた仕事を振り返りながら、

自分が好きな仕事/得意な仕事は
・どういう職種か
・どんなタスクがあるか
・誰のためにやる仕事か

などを考えていくと言語化しやすいかもしれません。

仕事をしていて充実感を感じたエピソードがあれば、そこから肉付け出来てwillの根拠にもなるのでおすすめです。

相手を知る

自分のことが整理できたら、受けようとしている会社の情報収集をしていきます。会社のHP社員のTwitterでのつぶやきなど、アクセスできる情報はできる限り集めました。事前の情報収集をすることで、予め自分が会社にマッチしそうかの判断が出来ますし、面談の時にどんな回答を求められていそうかもある程度推測できます。

Ubie Discoveryの場合は、採用においてユビネスという6つの人材要件を重視しており、それを詳細に記述したカルチャーガイドというドキュメントがあったので、それを元に自分に適性や該当するエピソードがありそうかをチェックしました。

自分の中で人材要件やバリューにマッチする部分をある程度把握できたことで、想定外の角度からの質問にも用意していた材料に紐づけてなんとか打ち返すことができたと感じています。情報収集をしていくうちに面接の最後に聞かれる会社への質問も準備することもできました。

準備をしていて良かったこと

準備をして面接にうまく対応できたことはもちろん良かったのですが、一番の収穫は自分に合う会社を見極められたことです。実を言うと、当初僕はユビーに対して全く適性がないと思っていたので、選考を受ける気はあまりありませんでした(笑)。

でも、時間をかけてエピソードをいろんな観点で分析するうちに、意外と自分がユビーにフィットする特性を持っていることがわかってきて、僕を誘ってくれた方もそれをわかって誘ってくれてそうだと思えたのが選考に乗った理由です。入社した今はとても楽しく仕事が出来ているので、この時にきちんと分析をしていて本当に良かったなと思います。

入社の時の詳細な話は入社エントリに書いたので、もし興味があれば読んでみてください。

おわりに

長くなりましたが、僕がどのように面接の準備をしているか伝わったでしょうか。僕は話が苦手ですし、面接では大抵頭が真っ白になってしまうほどのアガリ症です。それでもある程度の時間をかけて準備をしておくことで、ある程度はとっさの質問にも対応できるようになってきました。

残念ながら、面接が苦手な人が急に面接が得意になる方法はないと思います。ですが、少しの準備をしておくことで、面接でのパフォーマンスを一定のレベルまで高めることは誰にでも出来ると思います。こんな僕の経験が少しでも同じような誰かの助けになれば幸いです。

もしUbie Discoveryに少しでも興味を持っていただいた場合は、気軽にTwitterのDMなどからご連絡ください。ご希望があればいつでもカジュアル面談を設定させていただきます。

今回のnoteはdevchat.fmでも同じテーマについて話しているので、もし興味がある方はBGM代わりに聞いてみてください。


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