ニートは、国民への迷惑行為。

最初に断っておくが、ここで書くニートとは、自らの意志で働かない人たちのことであって、病気や怪我、親の介護などで働けない人たちではない。

ニートは言う。「誰にも迷惑をかけてないでしょ」。また、同じ理由で「食っていけるのなら、本人の自由でしょ」と、物わかりの良い大人のフリをする人がいる。だが、まったくの認識不足である。

ニートは、かなり他人に迷惑をかけている。

働いていないということは、所得税を払っていない。つまり、国を運営するための税収が減ることになる。ニート約60万人分が入ってこないのである。働かなければ、厚生年金・国民年金も払えない。支給年齢の引き上げや減額を招いている。年金制度破綻の一因にもなってしまう。収入がなければ、結婚もできない。すなわち、将来国を支える子どもが少なくなってしまうのである。

こうしたニートのために、国は若者向け就職支援の場である「ジョブカフェ」を開設し、1年間に900億円を投じたと言われている。また、全国100カ所以上に「地域若者サポートステーション」を設置し、働くことへの悩み相談を受けている。

だが、ニートは一向に減らない。働かない理由を聞いたアンケートによると、単なる“甘え”でしかないことがわかる。

・探したが見つからなかった
・希望する仕事がありそうにない
・知識・能力に自信がない
・急いで仕事に就く必要がない

「ふざけるな!」と、怒鳴りたくなるのは私だけではないだろう。いまは、仕事がないわけではない。希望通りの仕事に就ける人間など、ほとんどいない。選り好みしているに過ぎない。まともに働いたことのない人間が、どうやったら知識や能力に自信を持てるのか。誰も自信満々で就職したわけではない。働くのは、社会へ出ることであって、必要性だけではない。

こんな甘えた人間が増えてきたのは、ほとんどの場合、親が原因である。親が子どもを甘やかした結果である。うだうだしている子どもを叱咤激励して、外に放り出すべきである。甘やかすのは、子どもに無関心だから。子どもとケンカしたくない。イヤな思いをしたくない。煩わしいことは避けたい。決して、子どもが可愛いわけではない。

子どもはいつか突き放さなければならない。それが、親の愛情である。愛情の欠如が、ニートを生み出したのかもしれない。

よろしければサポートをお願いします!頂いたサポートは、取材活動に使わせていただきます。