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個人の夢に税金は使えない。

以前、フリーキャスターの辛坊治郎氏と全盲のセイラーが、ヨットでの太平洋横断に挑んだが、途中でヨットが浸水し、救助を要請した。その費用は1000万円以上と言われ、「本人たちが払うべきだ」「払う必要はない」という議論が沸き起こった。

私は、本人たちに払ってもらうべきだと思っている。夢を追いかけ、冒険をすることは素晴らしいが、まったく無関係な人に迷惑をかけてはいけない。すなわち、国民の税金を使わせてはいけないということ。

「ここで払わせると、お金持ちだけが夢を追えることになる」という意見をどこかで眼にしたが、違和感を憶える。正当な意見にも聞こえるが、個人の夢のために数千万円もの税金を使うことが正しいのか。お金持ちだけができる、ということも夢の一部だと思うがどうだろう。

「みんなで応援してあげようよ」と、大人の対応をする人もいるが、自分の夢は自分の責任で追いかけて欲しい。「困ったから助けて!」は通用しない。

これは登山者にも言えること。遭難した時に、警察の防災ヘリが出動したら無料で、民間ヘリが出るほど大事になれば、民間分の費用は払わなければならない。これもおかしな話である。警察ヘリの費用も払うべきである。

遭難する人の大半は、天候などを甘く見て、無謀な登山をした結果である。これをなぜ税金で助けなければならないのか。事故や災害時の救助とは違う。自ら危険を冒したのである。そこは、自己責任であるべき。

いまだに、ホームレスやネット難民が数多くいるというのに、ヨットに乗ることができるだけでも幸せな身分である。その上に、夢を叶えるための無謀な冒険。そんな人たちに、なぜ税金を使わなければならないのか。

その数千万円を本当に困っている人たちのために使う方が、よほど有意義な使い方ではないのか。

「もしもの時はお願いね!」では、冒険する資格はない。危険なことはわかっているのだから、万一の覚悟をして行くべきである。救助を求めたいのなら、もっとスポンサーを募り、すべてのサポートをお願いしておくべきだ。

助けてもらって、涙で“ありがとう”と言ったところで、国民に迷惑をかけたことは、決して消すことのできない失敗である。

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