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【医療従事者向け】武漢最前線のドクターの声 (5)胡紅玲さん(後編): 医師が感染したとき〜私に起きたすべてを共有したい

【診療記録】
女性 44歳 武漢某医院呼吸器・集中治療医学科(RCU)主任医師
2020-1-15 悪寒、脱力、筋肉痛を自覚、体温38.2℃、体調不良のまま当直勤務、救急科と隔離病棟を回診、脱力と四肢関節痛の悪化を自覚。夜に胸部CT、右肺上葉にわずかにすりガラス陰影を認める。翌日当直勤務終了後に本院隔離病棟に入院。メチルプレドニゾロン40mg, qd × 4日、IgG製剤 10g, qd、リバビリン(抗ウイルス薬) 0.5, q12h、前記2種類の薬物を5日間投与。
2020-1-17 正常体温に回復、脱力、筋肉痛症状が明らかに改善、
2020-1-19 胃腸不快感、吐き気、食欲不振、頭痛もあり、対症処置で改善は不明瞭。
2020-1-28 胸部CTにより病変の悪化を確認。ロピナビル・リトナビル合剤(抗HIV治療薬)内服。
2020-1-29 発熱、最高体温37.8度。
2020-1-30 メチルプレドニゾロン20mg, qd, 頭痛、消化器症状が明らかに改善、正常体温に回復。発症以来、咳嗽、咳痰、咳血、胸部痛、呼吸困難等の症状なし。
(1月19日と1月28日の胸部CTの対比、リンク先画像参照

私の友人医師も発症しました。最初は胸部画像が私よりも軽く、適切にステロイドを投与することを勧めましたが、彼は同意せず、数日後に重症化しました。

実際、早期のうちに高熱を素早くコントロールできれば、後期の治療にも役立ちます。私の場合、ステロイド治療を途中で止めて、もう少し様子を見たいと考えました。ところがやめた後の1月28日のCTでは病巣がさらに進展、29日に発熱したため、再びステロイドを使い始めたところ症状が明らかに改善。

(医療の専門的な記述があり、一般の方が誤解をして医療にクレームをつける根拠とならないよう(医療資源を枯渇させたくない理由で)、続きは有料にしました。報酬が目的ではないので、無料で読みたい方は個別にご連絡下さい)

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