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一度は読んで欲しい! |咀嚼《そしゃく》の話・・・・今あなたにできることがある(下)

こんばんは。今日もこのサイトにご訪問いただきありがとうございます。

当初二部構成だった投稿は三部構成(約10000文字)となっており最終回となっています。。前々回と前回の投稿はこちらからお読みいただけます。

前回のざっくり要約をすると以下の通りです。(再掲)

・「噛む」ことはただ食べるだけにあらず、栄養素を吸収するためには必要不可欠です。
・咀嚼能力が高い人は健康寿命が長い
・口の衰え(=オーラルフレイル)になると死亡・要支援・要介護リスクがそうでない人と比較し2倍以上に高まる
・口の筋肉をを鍛える機会が減少している

今回の纏め

今回も4000文字近いので初めに纏めを書きます。

歯並びの悪い子が増えている原因として軟食が影響しています。
かむ筋肉に負荷がかからないため筋肉が育たず顎の幅が広がらないのにもかかわらず、歯も強くこすりあわないため、歯が大きいいままのため
大きな歯が幅が狭い顎に入り、歯並びが揃わないそうです。

今の幼児、子供が中年、高齢者になるとオーラルフレイルへのリスクが、より一層高まる可能性があります。

・口呼吸をしてしまうのは咀嚼が影響している

「食べやすい」「飲みやすい」食事が、よい食事ではない!

 ・私は介護と後見人の経験を通じて咀嚼と嚥下の大切さに気付いたことを共有しています

・私から日常で噛む力を意識するための提言をしています

それでは始めたいと思います。

歯並びの悪い子供も増えている!?

先ほどの老化やフレイルで言及されいる方々は戦後77年ですので、戦中や戦後の食べ物が不足した時期に、硬いものから柔らかいものまで、食べれるものであればありとあらゆる物を食べていた時代の人々のデータです。

従って、我が子にも言えるのですが、現在の幼児や子供は上述のように毎食毎食、ほとんど軟食なんしょくしか食べていない状態ですので、良くかまずに食べる習慣が身についてしまいます。

さらに歯並びが悪い子供が増えているそうです。何故なら、やわらかいものばかりかんでいると、かむ筋肉に負荷がかからず、顎や歯が大きくなります。

ただ、顎は幅が増えず、縦に押し出されるように大きくなります。
なぜなら、かむ筋力が弱い人は口の筋肉が育たず、口を閉じる筋力が弱いためが頻繁にポカンと空いてしまい、舌で歯が押し出されるようになり突出してしまうからだそうです。

それにより呼吸も、鼻呼吸よりも口呼吸が中心になってしまい、口を閉じるための内向きの力が働かなくなってしまい、顎は前方に成長しやすくなってしまうそうです。

皆さんのお子さん、お孫さんはいつもきちっと口が閉じているでしょうか?

一方、歯は一般的に硬いものをかんでいると、歯と歯が強くこすれあうため、そのサイズが、幅を含めて少しずつ小さくなっていきます。
柔らかいものものだけでは、歯の上下動が起こらないため、歯のサイズの縮小せず、大きいままのとなってしまいます。

以上のように、顎の横幅成長せず顎の小さく(前方に突出する)、歯が大きく、歯並びの悪い子供が増えているそうです。

また、歯にかかる力が弱いため、根の長さも短くなっているそうです。つまり歯が抜けやすいということですね。以下、参照リンクです。

実は我が子もタコやイカ等の甲殻類等が刺身でも加熱しても10分、20分と噛み切れません。これも幼児時代に硬いものを食べさせるのが不足していたからだと思われます。

このようにかむ筋肉が成長しない幼児や子供達が中年、高齢者になると、咀嚼能力の低下が予見でき早期にオーラルフレイルとなるリスクが高くなります。さらに歯も抜けやすくなると思います。

つまり、今の幼児、子供、若者がシニアになるころは、早期に要支援や要介護状態となり、健康寿命が失われるリスクが高まっているということです。

私の場合ははちょっと変わっていると思いますが、親が狩猟をやっていたので山鳩(山鳩の狩猟は当時は合法)を撃って食べたり、お煎餅の硬いゲンコツを食べたり、御餅も干してカチカチに硬くなって食べていました。今でも鮭やあじの干物等は骨ごとペロっと食べてしまいます。当時はこんな食べにくいものを食べさせられて嫌だと思っていましたが、今思えばこのような食べ物をたべたことによって、噛む力も十分つき、何とか噛む意識も復活でき幸運ですし親に感謝しています。

つまり

「食べやすい」「飲みやすい」食事が、よい食事ではない!

ということです。

私はなぜ咀嚼と嚥下の大切さに気付いたのか?

親の介護です。親のお見舞いをしているときに食事を一緒にする時がありました。やる気や気力が無くなると、食欲も減り食べる量が減ってきます。

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口の中も清潔にしておかないと、自歯がどんどん減り、食べ物を食べにくくなります。

食べ物が食べられなくなるとどうなるのか?

それは口から食べ物を摂る代わりに、体に穴を空ける胃瘻いろうやCVポート作り、チューブを取り付け、外から直接胃に栄養剤などを注入することになります。

胃瘻いろうは私の家族は経験したことはありませんが、体内に栄養を供給するのにかなりの時間を要し、それを毎日三食365日しなければならず、経済的な面も含めてもとても、とても、とても介護する側の負荷が大きくなります。

軽度であればCVポートで留まれますが、一度ポートを作ると仮に口径で食事ができるようになっても、ポートが詰まり、ばい菌が体内に入るリスクがありますので、定期的な洗浄が必要です。または、今度はポートを除去する手術が必要です。

このようになると、口の筋肉が衰えていき、今度は言葉の活舌が悪くなり
言葉でのコミュニケーションを取るのが難しくなります。
実際に介護や後見人の経験を通じてそれを目の当たりにしたのをきっかけに興味を持ち勉強をしました。

今、うつべき対策

ということで前半冒頭のCMでの男性の若者が掻き込むようにすごい速度で食べている様子は、カッコいいと思ってマネしてしまう人もいるかもしれませんし、咀嚼しないで食べる方を増やす間接的に良くない影響を与えるのではないかと危惧しています。
早食い競争や大食い競争等の番組も同様の影響を与えるでしょう。
良く噛むと唾液を飲み、噛むことにより満腹中枢が増えて満腹感が増し、沢山食べることができなくなるのです。

厚生労働省や文部科学省といった国や地方公共団体ももっと

「噛む」

ということにスポットライトを当ててもらいたいです。ACジャパンの広告もどんど行って欲しいです。
しかし、こういうキャンペーンでは地味過ぎて、アピールにならず選挙では勝てないかもしれません💦

私の情報を裏付けるために参照した、噛むことの大切さを説明した関連リンクを挙げておきます。

私からの提言

国が動かさなくても自助でまずは自分、そして自分に関わる家族だけでももっと噛むということを重視してみませんか?

噛むことは重要で当たり前のように思いますが、意外と実践するのは難しいのではないかと思います。20年、30年、40年と積み重ねられた「ながら食べ」や「早食い習慣」を変えるにはかなり強い意志が必要だと思います。
私が考える方法のステップは2つです。

ステップ1
 スマートフォンや携帯電話のアラームを7時、12時、19時に合わせて「噛む」と文字がディスプレイ表示するようにする。これを365日でセットする。

もしくは

手帳に毎日7時、12時、19時に合わせて「噛む」と書く

繰り返し自分の潜在意識の中に「噛む」重要性を入れるのです。
蛇足ですがこのような方法は以前、研修で聞いたのですがリッツカールトンでは社員に自社の経営理念を浸透させるために、毎日同じ時間に理念を1つずつ社員全員にe-mail配信させることによって意識づけを徹底していると聞きました。

Step2
以下の中から自分ができそうな方法を取り入れてみてはどうでしょうか?
・毎食、最初の一口だけでも100回、いや多ければ50回は噛む
・早食いの上司や先輩と一緒に食事する時も、最初の一口だけは良く噛む
・ながら食べをなるべく止めて(短くして)、「今」、「何を食べている」かに集中する
りんご(まるかじりならもっと良い)、生で歯ごたえのある人参・ウド等の野菜スティックスルメイカごぼうフランスパン、 カタクチイワシやウルメイワシ等の目刺し等の硬めの食べ物や、お煎餅やあられ等の硬いおやつ(げんこつ)を1週間にに数回で良いので取り入れてみる。
・鮭、鯵、鰯、秋刀魚等の骨の柔らかいお魚はなるべく(少しだけでも)骨も食べてみる。
・1週間の朝昼晩の食べた物の記録(ログ)を取り、硬いものどの程度取り入れたか確認し改善を心掛ける。

その他
学校の給食の時間をいままでより5分増やして噛む時間を増やす
・先生も(大変忙しいと思いまうが)、生徒と共になるべく食事して自らよく噛み、子供達にもよく噛むことを励行する。
フードロスがあったとしても余った給食を無理矢理、生徒に食べさせない。(どうしても気になるなら衛生面は気になりますがドギーバッグでテイクアウトを!)
・上司と部下、家族同士、友人同士で良く噛むように声掛けをする

子供や孫のためを思うなら、アイスクリームやパンケーキをたべさせるのではなく、スルメ、煮干し、げんこつのようなお煎餅をあげましょう!

さらに良くかむ生活をすれば、良いこともあります。
上述の通り噛むことによって脳の満腹中枢の活性化と血液の糖分濃度、全身のエネルギー代謝が改善され、食欲をコントロールでき排便も快適になり

ダイエット効果

も期待できます。食欲もコントロールしやすくなり食費も少し減額できるかもしれません。

咀嚼が日本人を健康にさせるんだぜ!

最後に噛むことについて熱く語り過ぎてしまったら、頭の中にこの歌に浮かんだので共有したいと思います。

こんな長文にも関わらず本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
ぜひ、何か気づきがありましたらご自分自身の食生活を見直すと共に、皆さんの周りの大事な人にも伝えてあげてください。

これだけ沢山書いたから何か意図があると思う方もいらっしゃるかもしれませんが、純粋に噛むことはとても大切なのでもっと意識したら、

自分が変わり

周りが変わり

社会も変わるのではないかと思っています。

是非、今よりも1回でも多く噛み、少しでも意識的に硬い食べ物を食べるように心掛けましょう!

ありがとうございます!
それでは、また次回の記事で会いましょう!

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