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趣味人 vol.1 「石拾い」

 趣味を通じて、糸魚川という場所の魅力を伝えるシリーズ「趣味人」。
第一回目は糸魚川と言えばヒスイ!日本の国石ヒスイ!新潟の県石ヒスイ!って事で、ヒスイ含めて「石拾い」を第一回目のテーマにいたします。


「石拾い」って趣味なの?

 立派な趣味だと思います!書き手の趣味の一つです!
海や川で綺麗な石、形の良い石を収集したり観察したりして楽しむのですが、糸魚川では地質の関係で様々な岩石が拾えるのが魅力!
 崩れた岩石が川を流れて海に至り、その間に様々なところにぶつかり浜辺に流れ着いた石は、ただの石ころではなく世界に一つだけの石ころなんですよ。ヒスイなんて日本列島ができる前の5億年前の石って考えたらロマンしかありません!
 海岸に流れ着いた大量のいしころの中から、レア度が高いものを見つけると高揚感が高まりますよ!さながら宝探しをしているような、わくわく感があります。もしかしたら、拾った石にまだ見つかってない新鉱物があるかもしれません!
 まぁ、なにも見つからなかった時の喪失感もありますが・・(笑

似ている趣味ですと、下記のものがあります。
 ・ビーチコーミング
  「海から漂着物を収集、観察(シーグラス、流木、貝とか)」
 糸魚川の石拾いには比較的多く出かけていますが、漂着物はあまり見つけられない印象です。翡翠が拾える海岸沿いは人が多く集まり、拾う方も多いので見つけにくいかもしれません。翡翠が拾えない海岸では、シーグラスなどは見つかりやすいみたいです

 ・鉱物採集
 「山や川に赴き、地形を読んで鉱物を見つけ収集する。」
 個人的には上級な趣味だと思っています。鉱物が採取できる場所を見つけたとしても、誰かの土地であったり採取が禁止されている場所かもしれません。知識も体力も必要ですし、常識的な感覚がないとできない気がします。個人的にやってみたいですが、教えてくれる先人に出会わないと趣味にできない印象をもっています。


どんな石拾っているの?

県内外から多くのハンターが石拾いに訪れますが、皆が狙っているのは圧倒的に「翡翠」が多いとおもいます。
 書き手自身は、翡翠以外にも綺麗だったり面白い石は片っ端から拾い、家に持ち帰って観察を楽しんでます。全部の石を書くと大変なので、私が狙って拾っている石を紹介していきます。おまけに個人的な感想で翡翠を軸に、レア度を書いておきます。

・翡翠(ジェダイト、硬玉) レア度★4 SSR

拾えた翡翠

プロに聞いた見分け方は下記の通り
・白っぽい石を探す
  最初、翡翠は緑色のイメージでしたが多くの原石は白いです。

・角ばった石を探す
 他の岩石よりも固く、角が残っている場合が多いです。長く磨かれて丸みのあるものもありますが、それでも他の石に比べたら角や面があります。

・表面に味の素のような結晶を探す
 点だったり不規則な面ではなく、味の素のような大きさの長方形の結晶です。細かい結晶がギラギラではなく、長方形の結晶がキラキラ見える感じです。
 個人的には参考程度に考えていたほうが良いと思います。結晶が見えにくい個体もあるので、キラキラしてないから違うと判断すると後悔するかもしれません。
 
・光の透過性を見る
 ライトを当てた時に全体的に光がひろがるのではなく、ぼわっとした感じで透過します。最初に石拾いすると石英系の石を多く拾ってしまうと思いますが、石英は透過率が高くて光が広がります。

拾ったなかで一番上質な翡翠の透過

・持った時に重く感じる  
 比重が重いので大きさの割に重く感じます。
同じ大きさ位の白い石と 比べて重いのであれば翡翠かもしれません

 これだけ聞いて探しても恐らく探せません!私は探せませんでした(笑。博物館であったり、市内にあるお店などで実物をまず見た方がよいです!できれば実際触って質感や重さも感じることが第一歩だと思います。
 初めて、糸魚川に訪れた時さっぱりわかりませんでした。今現在もわかってないかもしれません。海岸で数多く見つかるのであれば比較できますが、翡翠自体ほとんど落ちてないので見る目を養うのが一番だと思います。


・透閃石岩(ネフライト、軟玉) レア度★3 SR

上質なネフライト

 もともと翡翠と同じ石と思われ、中国では翡翠を玉と呼んでいました。
 しかし、後々組成が違うことがわかり翡翠(硬玉)より柔らかいのでネフライト(軟玉)となりました。翡翠と比べ柔らかいので丸みを帯びた状態で落ちています。ぬめっとした質感で透過させると綺麗な緑色のものもあるので、私自身はこの石も拾っています。


・桃簾石(チューライト) レア度★4 SSR

 糸魚川ではピンク翡翠とも呼ばれる桃簾石。
実際は桃簾石(チューライト)でもなく、斜灰簾石(クリノゾイサイト)らしいです。この石も綺麗な桃色が美しいのだけどめったに拾えない。


・葡萄石(プレナイト) レア度★4 SSR

 真っ白から薄い黄緑色のプレナイトも稀に拾えるみたいです。写真はネットに落ちてた写真と比較して、プレナイトなんだと思っていましたが調べた結果コランダムでした、、海岸で拾えたら写真は差し替えます。


・鋼玉(コランダム) レア度★5 UR

青い部分がちらほらあるので

 赤いとルビー、青いとサファイアと呼ばれるコランダム。
ルビーはブラックライトを当てると赤く蛍光するので、見つかりやすい気もするけどまだ見つけた事がないです。個人的にはこれを拾いたい!
 翡翠よりも重たく感じ、条線とよばれる平行な線が見えるのでわかりやすいのですが、なかなか拾えません。


・緑玉髄(クリソプレーズ) レア度★4 SSR

緑色のカルセドニー(玉髄)です。緑色に見える石英とは違って、ミルキーな緑色です。これも、あんまり拾えません。


・蛇紋岩(サーペンティン) レア度★2 R

  この石は数多くひろえます。なんか模様が綺麗だなぁって思う石はコレだったりします。磁石にくっつくのでわかりやすいかもしれません。
 かんらん石なのか緑色に透過する部分もあり、好きな石だったりします。


・灰礬柘榴石(ガーネット) レア度★5 UR

 ガーネットも拾えるみたいです。小さい結晶が付着したものは拾えましたが、大きめの結晶はまだ見たことがありません。


・ベニト石(ベニトアイト) レア度★6 SUR

 希少石といわれるベニトアイトも拾えるらしい!
カリフォルニア州のサンベニトから産出するような宝石質ではないらしいけども、いつか拾ってコレクションしたいものです。


・糸魚川の新鉱物 レア度★6 SUR

 糸魚川で発見された新鉱物が6種類あります。
海岸で拾えるのかはわかりませんが、これもいつか見つけたい。
 他にもコスモクロア、デュモルチライトだったり色んな鉱物がたくさん!気になって調べた方は、、、石沼にハマる素質があります(笑


石を識る!

・フォッサマグナミュージアム

 まずは、フォッサマグナミュージアムへ!
石好きな人も、そうでない人にもおすすめできる博物館です。
 糸魚川を代表する「翡翠」と日本列島が誕生した際の大地の裂け目「フォッサマグナ」を中心に様々な事が学べます。世界中の鉱物も展示されていて、石拾いに興味を持つこと間違いなし!石の鑑定もしてくれるので、石拾い後の楽しみもあります。


・小さな糸魚川ひすい原石館

 糸魚川駅から徒歩十分。住宅地の一角にあります。
 オーナーの吉田さんが若い時からコレクションしている石を展示している私設のミュージアム。入館料200円支払うと、オーナーの吉田さんが珈琲をいれてくださり、様々な翡翠に囲まれてゆったりとした時間を過ごせます。
 書き手のおすすめスポットであり、とても良い時間を過ごせるこの場所は、貴方も気に入る事間違いなしです!
木・金・土日の10時から17時まで営業してます。
新潟県糸魚川市中央2丁目13-13(℡025-552-3621)


・ヒスイ王国館

糸魚川駅の日本海口(北口)に接した場所にあります。
8tの翡翠原石が鎮座し、翡翠加工場も併設されていて加工の様子を見学する事もできます。糸魚川市観光物産センターでは、糸魚川の物産品が販売されており、翡翠の加工生産品も見ることができます。
 観光案内所も施設内にありますので、電車や新幹線で訪れた際には立ち寄ってみてください。石拾いの事も聞けるかもしれません。


石を拾う!

・ひすい海岸

 一番メジャーな海岸だと思います。なにせヒスイの名前が付いた海岸ですからね!止まっている車のナンバーを見ると、県外からきているハンターも多く、石拾いを趣味にしている人が多くいると思うと嬉しくなります。
 石が多く波で磨かれた石ころが多くある印象です。なので翡翠の特徴である角ばった石は見つけやすい気がします。メジャーなだけあり、多くの人が訪れるので石仲間ができるかもしれません。
 近くに無料駐車場あるけど、トイレがないのが難点。
電車の場合は、えちご押上ひすい海岸駅 下車
バスの場合は、押上一丁目、押上2丁目、えちご押上ひすい海岸駅前で下車


・須沢海岸

 姫川と田海川の間にある海岸で姫川河口近くにあります。青海シーサイドパークとして整備され、海岸近くにオートキャンプ場も併設されている。釣り人にも人気のスポットなので、朝方は多く人がいる。
 河口近くなので、大きめの石も流れ着いているので置き石として形が良い石も見つかる。駐車場もあり、トイレもあるので長い時間遊べます。
 バスで行かれる場合は、須沢臨海公園入口というバス停下車


・ラベンダービーチ

 青海川と田海川の間にある海岸です。ラベンダー翡翠が良く拾えそうな名前ですが、そうでもないです。海岸に出る前の広場には奴奈川姫の像があり、トイレとシャワーもあります。広場前に駐車場がありますが、特に看板もないので使ってよいのかわかりにくいです。
 青海川と田海川の間は4㎞ほど海岸が繋がっているので、散歩しながら石拾いができます。
 バスで行く場合は、新名引か新寺地というバス停で下車。


・親不知海水浴場

 道の駅の親不知ピアパークが併設されており、駐車場、レストランもあり終日石拾いが楽しめる。石拾いが終わって帰る時も地元漁港でとれた新鮮な魚介類を買って帰る事もできます。北陸自動車道「親不知IC」から2分とアクセスも良く、世界一の102tの翡翠原石も無料で見ることができます。
 綺麗な石英がたくさん落ちていて、翡翠を探す時に白い石だけを探していると目移りするかもしれません。知識がない時に初めて行ったとき、白くて綺麗なものばかり拾っていたら全て石英でした(笑
 バスを利用しようとすると金曜日にしか走っていないので、電車で糸魚川に訪れた際はレンタカーを借りるか、電車で親不知駅まで向かう感じになります。


最後に

 拾える場所はメジャーな場所だけピックアップしました。石拾いに魅了されたら、貴方だけの場所を見つけてみてください。書き手が主に拾いに行っている場所は載せていません!
 いつか、出会って石友達になれたら幸いです。

 長くなってしまいましたが、読んでくれてありがとうございます!書き足りないので、また書くかもしれません(笑

糸魚川に住みたくなったらこちらへどうぞ!

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