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IRってカジノのことじゃないって知ってました?

IRの誘致が一つの争点となっていた、横浜市長選挙が昨日開票され、IR反対派の山中氏が当選しました。
そして、同時にIRを誘致しないことを宣言しました。

ところで、IRってなんでしょう。IRすなわちカジノではないですよ。

首都圏IR、白紙に 横浜市長に山中氏:日本経済新聞

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IRってなんだ?

そもそも、IRとは、Integrated Resortの略です。日本語に訳すと、統合型リゾートとなります。

つまり、IRってなんですか?と言われれば、色んな施設の集まったリゾートだと答えるのが、より正確なわけです。
決してIR=カジノではないです。

肝なのは"統合型"の部分であり、ここに争点でもあるカジノが含まれることになります。
他に含まれるものは、国際会議場や展示場、ホテルや劇場があります。

特に、国際会議場や展示場などをまとめて、MICE施設ともいいます
これは、Meeting(会議)、Incentive tour(報奨旅行)、Convention またはConference(学会・国際会議)、Exhibition(展示会)の頭文字をとった造語です。

これらの施設が、一堂に会する場所こそがIR、統合型リゾートなのです。

国際会議や国際学会となれば世界各国から著名な方々が集まることになります。展示会でも世界レベルの展示会であれば今勢いのある企業や、大企業などが参加するものが開かれることでしょう。
報奨旅行は、社内で優秀な成績を残したものに与えられるご褒美です。旅行商品としては最高級のものとして扱われることもあるほど、大きなイベントです。

IRを誘致するということは、こうした催し事や、観光客を誘致するということです。
そのIR域内での消費は非常に大きなものとなるでしょう。
国際会議に出席し、レセプションに参加し、ホテルで一泊、そして観光してから帰国。そんな消費が生まれるのです。

当然、施設も大規模なものになりますから雇用が生まれます。その面でも誘致する上でのメリットがあるのです。誘致を計画している自治体は、長崎、大阪、和歌山などがありますが、それぞれ数万人規模の雇用を生むと試算しています。

日本のIR

このようなIR施設を誘致すると声を上げているのは、先に述べた長崎、大阪、和歌山です。検討しているのは、東京と愛知です。また検討をしたが、断念したのが苫小牧と千葉です。
そして、今回横浜は、新市長により誘致しないことが明言されました。

日本におけるIRについては、その法案で、
その整備地域について、3ヶ所までと規定されています。つまり、今回横浜が正式に離脱しましたので、このままいけば、長崎、大阪、和歌山が誘致先の地域になりそうです。

さらに、IRでは、その施設の延べ床面積の内3%以内において、カジノとして利用することができます。

加えて、ギャンブル依存症への対策として、国民がカジノを利用する際には、入場料として6,000円が課せられます。

IR誘致の利点

・雇用創出
・観光による利益
・カジノによる利益
・地域活性化
・国際的な競争力の強化

等色々あります。雇用創出は先に延べたように数万人規模が見込まれます。
また、国際会議などを開催できる国となれば、その分国際会議における地位向上にも繋がっていくでしょう。そして、会議の参加者が訪れるわけですから、自ずとその地域には観光消費が生まれます。また雇用創出により、人口増加も見込めますから、地域全体が活性化することが予想されます。

争点となるカジノについては、IRの主要な収益源です。

シンガポールの有名なIR、マリーナベイ・サンズの2019年の収益は
カジノ:21億ドル
ホテル:4億ドル
モール:2億ドル弱
だったようです。このことからも、カジノが主要施設だといえそうです。
また、この収益をもとにしてIRを運営することがそもそもの形態でもあります。

この経済規模だけでも、日本にIRを整備することには大きな意味がありそうです。(成功すれば)

IRの懸念点

・治安
・ギャンブル依存

主に以上の二つが叫ばれています。横浜ではこの懸念点もあり、住民からの反対が過半数を占めていました。

しかし、海外でIR施設を訪れたことがある方ならわかると思いますが、治安が悪くなるとはとても思えません。

はっきり言って、格式高くてむしろ近寄りがたささえ感じてしまうほどです。極端な話ですが、スラムにカジノがあると思いますか?
カジノのディーラーもベストなどを見にまといとても清潔な印象です。
日本人は、パチンコとイメージを重ねすぎているのではないかと思います。

次にギャンブル依存についてです。
日本はギャンブル依存症の患者数が多いです。世界的に見ても高い水準とされています。

ところで、世界では、カジノ設置国数は140カ国、そして、カジノ施設数は4,325カ所にもなります。
これだけカジノが世界にあるのに、日本にはなく、日本には多くのギャンブル依存症の患者がいます。

カジノによるギャンブル依存を語る前に、パチンコをどうにかするべきでは?と思ってしまいます。

以上、私は、カジノを含むIRを整備することで、これらのような懸念点は気にするほどでもないのではないかと感じています。

一方で、私は日本のカジノが成功するのかどうかという点に疑問があるので、あまり積極的な立場ではないことも明記しておきます。

まとめ

横浜が、IRを誘致しないことを宣言しました。

IRとは、統合型リゾートのことであり、必ずしもカジノは含まれません。(カジノが収益柱なのは事実)

IRを整備すると、国際会議や学術会議等を開催できたり、ホテルやモールなどで観光収入に繋がります。

一方で、日本国内では治安やギャンブル依存症が懸念され、市民からの反対の理由にもなっています。

最後までお読みいただきありがとうございました。日々の学びや気づきから投資につながりそうなことを更新中です📝