【香川・三豊/青のお仕事体験プログラム 〜詫間カキ2023 vol.1 カキのスタディツアー】
立春を超えて、春の気配も感じる2月5日。今回はカキのスタディツアーの1回目。地元の特産であるカキをまるごと楽しめるツアーです。
今回の参加者は小学生を中心に約20名。
12月に実施したカキの筏見学を含めたスタディツアーにカキむき体験と、カキランチが追加されました。
ツアーを通じてカキの美味しさだけでなく、直面している課題などを知った上で、さらに行動を起こしたい小学生には、後日開催のカキを使った商品開発のプログラムにご案内します。
集合場所は詫間漁業協同組合のカキの作業場。作業場に着くと磯の香りを全身で感じます。
「何があるのかな?」
近づくとそこにはとりたてのカキが山積みに
「カキ?」
普段スーパーで見る花崗岩のようなキレイな殻をもつカキとは随分異なる、毛がもじゃもじゃ生えている姿に半信半疑です。
「カキやで。これはイカダの外側のほうやから特に綺麗じゃないんや。」
綺麗じゃないというのは、海藻がたくさんついているということ。
海藻の中にはカニなどたくさんの生き物が。
先程のカモメはこのカキについてきたカニを目当てに集まってきていたよう。海藻やフジツボがたくさんついた牡蠣。これを手作業で全て綺麗にとっていくというので驚きです。
「これはなんでしょう?」
帆立の貝殻についていたのはなんとカキの赤ちゃん。
詫間のカキはホタテに種付けされた状態で広島から仕入れているそう。
「広島生まれの詫間育ちなんや。」
と笑顔で教えてくれるトシミさん。
同じ種でも、育つ環境によって味や形が全く違ってくるそうです。
詫間でカキの養殖を始めてから50年。最初は技術も販路もなく苦労されたそうですが、詫間のカキは、栄養豊富な高瀬川の水が流れ込む場所を漁場とし、栄養も豊富で波も穏やかなので、牡蠣の養殖には好条件。
養殖の方法も工夫し、高品質なカキに今では全国にファンがいるそうです。しかし一方で過疎化が進み以前は20軒あったというカキ養殖業者も今では8軒になってしまっているそう。
いざ!カキ剥き体験へ。
自己紹介と説明を聞いた後は作業場に入りカキ剥きから始まります。
「こっちの平な面を上にしてな、貝柱があるとこめがけるんやで」
慣れた手つきで実演しながら説明してくれるトシミさん。ぷるんとおいしいそうなカキが出てきました。
「やるやる!」
子供たちもやる気満々です。しかし、見るのと実際にやってみるのとでは大違い。見るのも使うのも初めてのカキ剥き専用の道具。
悪戦苦闘しながら、少しずつカキを剥いていきます。
船にのってカキ筏を見に行こう
カキ剝き体験のあとは、船に乗ってイカダを見にいきます。
すでに今期のカキは全て収穫されているので、イカダはぷかぷか波間に浮いている状態。たくさんカキがある時はイカダはもっと沈んでいて、波でびしょびしょになりながら収穫するそう。
海から眺めると陸との距離がよくわかります。カキはプランクトンを食べて大きくなります。プランクトンには海に栄養があることが必要。海の栄養は、実は川からやってきているのです。 綺麗なエメラルドグリーンの海。栄養は多すぎても少なすぎてもダメ。このエメラルドグリーンが豊かな海の色なのです。
海と山はつながっている。海の入り口へ
筏を離れて船は河口付近へ立ち寄ります。山から川へそして海へ。豊かな海には豊かな山が不可欠です。
カキづくしランチをしながら今日のふりかえり。この日のメニューは・・・
スタディツアーのフィナーレはカキづくしのランチが待っています。
会場の公民館へ向かうと良い匂い。
今回のメニュー
○むしがき
○生カキ
○キウイとカキのフルーツサラダ
○まいたけとカキのご飯
○カキといぶりがっこのキッシュ
○かぼちゃ、白菜、大根のカキのクリームスープ贅沢なカキのフルコース!
カキがこんな色々なお料理になるなんて!!
サステナブルなお料理を提案するmiicaさんお料理は、材料のストーリーまで大切にしたこだわりすぎているお料理。そんなストーリーも聞きながら旬のお野菜と、先程体験してきたばかりのカキをふんだんに使ったお料理を食べられるなんてとっても贅沢!今日の体験したことを話しながら、みんなもりもり食べていました。
半日かけてカキを言葉通り身体で感じられたとにかく楽しいスタディツアー。
きっと子供達は楽しいカキの思い出と一緒に地域のこと、自然のこと、いろんなことを感じられた時間になったことでしょう。ここからどんなワクワクの芽が育つのか楽しみです。
#日本財団
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