見出し画像

温泉の都・別府で、最先端技術の展示が行われる理由とは?〜後編〜


前編を読んでいない方はこちら

さあ、別府湾会議での講演を聞いていきましょう!
______________________________________________________________________
目次
1 ハイパーネットワーク別府湾会議2019とは?
      なぜ別府で世界最先端の話をしているのか?
2 AI・IoTはどう私たちの生活を変えるのか?
      AI・IoT最先端テクノロジーの展示
      1日目の講演から
      2日目のワークショップから
3 参加してみて一番面白かったこと

______________________________________________________________________

1日目の講演から

1別府湾会議後半

講演を聴き終わりました。
感想としては、世の中がどんどん変わっていく姿が頭に浮かびました。
本当に、22世紀にはドラえもんがいるのでは?

全てを伝えるととんでもない文字量になるので(笑)、面白かったところをPICK UPします!

まずは、何と言ってもSegway社です!
Jack Gillinさんの講演を聴きました!(過去にMicrosoft社で10年間在籍)

2別府湾会議後半


全く知らなかったのですが、いわゆる二輪のセグウェイだけでなく、これだけのラインナップがあるんです。

中には、ゴーカートキックスクーターなどの一般消費者向け製品や、ビジネス向けにはパトロール機オフィス内で活躍してくれるロボットなど。

しかしその構想は止まることを知らず、現状はほとんど20km圏内で乗れる製品ですが、50km圏内まで行ける軽自動車やバイク、500km圏内まで行けるバスや車、500km以上先まで行ける飛行機、船、新幹線のような高速鉄道。

近年、「自動運転」という言葉はよく耳にしますが、セグウェイの技術を持ってすればその可能性は無限大と言うことですね!

そんな未来にワクワクします。

そして次に、元米Google副社長兼Google日本法人代表取締役の村上憲郎さんの講演を聴きました。

3別府湾会議後半

村上さんの知見は果てしなかったです。
「どうやったらこうなれるんだろう?」とずっと首を捻っていました。(それは置いといて)

「IoT、ビッグデータ、AIが切り拓く第4次産業革命」と題して、今の技術から考えられる未来を予測されていました。

AR技術、スマートコンタクトレンズ、インプランタブル、スマート義手、スマートグリッド、ビッグデータ、ディープラーニング、GPU、TPU、量子コンピュータ、自律運転、5G、IoTからIoS(Internet of Service)へ、物流の無人化、建造物のスマート化、建築工程の無人化、Society5.0、雇用への影響などなど・・・

こんなに、未来がくっきり見えている人の話を聞くのは初めてで、痺れました。

よく「AIに仕事を奪われる」とは言いますが、無知のまま怯えるのではなく、積極的に知ることで、自分に何ができるかを考え、自ら価値を創る姿勢が重要なのではないか、と感じています。

この講演資料はこちらでダウンロードできますので、是非見てみてください!

そして、2日目のワークショップにも参加してきました!

2日目のワークショップから

4別府湾会議後半

そして、2日目のワークショップにも参加してきました!

3つのワークショップをやっていましたが、ここではNVIDIAのJetson NanoというエッジAIを使ってディープラーニングの入門編!

そもそも、AIにおいて、クラウドAIとエッジAIがあります。

例を挙げると、車の自動運転。

クラウドAIの場合、例えば10億台以上の車のデータから学習できます。
データが多いほど精度は上がりますよね。
しかしながら、ネット越しにデータ処理していたのでは間に合わない。特に自動運転においては数ミリ秒が命取りになります。

そこで、エッジAI(言い換えればローカルAIでしょうか)の登場です。
車自体に搭載されたAIがその場で判断した方が処理スピードは速く、自動運転による事故を防ぎやすいわけです。
特に、走行状況の変化(タイヤの磨耗度、雪などのスリップしやすい路面など)によっては、クラウドAIで対応しきれないこともあります。

5別府湾会議後半

だからこそ今、エッジAIが注目されているんです!
特に今回のNVIDIAさんは、世界で最注目されている企業の1つ!
まさに世界最先端が学べます。

ちなみにJetson Nanoはこのくらいのサイズ。

6別府湾会議後半

スマホより少し小さいくらいの大きさ。
「これがAI・・・!」
YouTubeで、これに小さな画面を乗せてミニPCを作っている人もいました。

エッジAI、凄すぎます。

そして次が、多摩大学情報社会学研究所 主任研究員・教授 会津泉さんによる、「エッジAI・アイデアソン」。

4つのグループに分かれ、アイデアソンを行なっていました。

7別府湾会議後半


アイデアソンと言えど、AIありきではありません。

重要なのは「社会課題解決」と言うことで、まずは「身近な社会課題とは何か?」から考え、それをAIを活用したらどのように解決できるか
そしてそれはどのようなビジネスモデルなのか、と最終的に持続可能なビジネスまで落とし込むワークショップでした。

8別府湾会議後半

参加者の顔は真剣そのもの。しかし、どこかワクワクした表情。

いかに、これからやってくる社会の現実を解決するのが難しいか、そしていかにそれが可能性に満ちたものか。
それらを、参加者の人たちの取り組みから感じました。

最後に、Japanese Raspberry Pi Users Group主宰 太田昌文さんのワークショップです。

9別府湾会議後半


Raspberry Piは、いわゆるJetson Nanoと同じくエッジAI。
しかしRaspberry Piは、企業によるものではなく財団によって開発されています。
Wikipediaのように、一般ユーザーコミュニティが運営していると言っても過言ではないですね。

安価でシンプルな構成なので、プログラミング教育の教材としてよく使われるそうですが、産業用としても多岐にわたって活用されています。

10別府湾会議後半


太田さんはRaspberry Piにおいて日本の第一人者。
世界が取り巻くRaspberry Piの最新の情報を中心に話していました。
ネット上に発信できる情報ではなかったため情報は公開できませんが(笑)、かなり取り組みやすいものなので、気になる方は太田さんのツイッターをフォローしましょう!

3 参加してみて一番面白かったこと

2日間の会議を終えての率直な感想。

「世界は今こんなことになっているのか!めちゃめちゃ面白い!でもそれは目の前で起こってる!」

結局、世界とか、AIやIoTと聞いて、遠く海の方で起こっていることだと勝手に解釈していました。

しかしそうではなく、私たちの半径5mの世界が変わっていくってことです。

AIやIoTだからと言って、東京などの都市で使われるだけではありません。
今私が住んでいる大分県別府市という地方都市であっても、AIやIoTは活用されていきます。

「なぜ別府で世界最先端の話をするのか?」とタイトルでも書きました。

ハイパーネットワーク研究所所長の青木氏はこう言います。

「RESORT & RESEARCH」

リゾートとして世界に拓けた別府湾を望む場所。
そこで未来のことを考える。

11別府湾会議後半

世界が考えた未来をそのまま輸入して街を作っていくのではなく、別府湾で考えた未来を世界に発信していく
そうやって1990年に別府湾会議が始まったのだと思います。
何もアメリカのシリコンバレーや中国の深センが正しいわけではない。

世界の最先端を知ることだけではなく、別府湾だからこそ考えられる未来があるのだなと知れたことが何よりも収穫です。

次は2年後の2021年に開催されるので、是非とも次回、来てください!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?