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仕事の“質”が高いとは「センサーが良く」「描画力がある」ということ(前編)

こんにちは、イデトモタカ(@idetomotaka)です。

新時代を生き抜くためのシン・フリーランス論。今回は「質」について。

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「サバイバル・スター」の解説は、こちら。

■5秒で読みたい人向けまとめ

・「質が高い」と「価値が高い」は違う
・価値が高いは「情報率」が高いこと
・質が高いは「センサーが良く」「描画力が高い」こと
・センサーがいい人のことを、センスがいい人と呼ぶ
・センサーが良くても、描画力がないと未熟
・描画力が高くても、センサーが悪いと大雑把
・天才たちは、一般人に見えないレベルでものを捉えている

■“質が高い”と“価値が高い”は違うのか?

いろいろな考え方があると思いますが、今回は「質」の輪郭をクリアにするために、別のものとして捉えていきます。

まず先に、「価値が高い」とはどういうことか。一言で言えば、商品やサービスといったアウトプット内の「情報率が高い」ことだと理解しておけばいいと思います。この場合の「価値」とは「付加価値」と同義です。

※今回扱う「価値」とは、フリーランスの仕事における価値という、かなり狭義の意味合いです。

「情報率」については、こちらの記事が詳しいです。

■カメラに置き換えてみると

では、「質が高い」とはどういうことか。わかりやすく、一旦デジタルの画像(写真)で考えてみましょう。「質」は「画質」に置き換えます。

画質が高い画像(写真)と画質が低い画像(写真)の違いは、「解像度」と「描画力」にあります。「解像度」はわかりますよね。同じ面積が、どれだけ細かく分割されているかです。解像度が高いほど滑らかになり、解像度が低いと粗くガタガタになります。

もう一つは「描画力」。分割されたドットやピクセルの一つひとつが、どれだけ上手に埋められているのかだと思ってください。

そうすると、画質が高いとは、「解像度が高く」「描画力が高い」ことになります。カメラにおいて、解像度の高さとは内蔵されている「センサーの良さ」であり、描画力の高さとは各メーカーの「技術力の高さ」です。

見えてきましたね。

■“センサーがいい”ことを“センスがいい”と言う

つまり「質が高い」とは細やかな部分(ディテール)まで目が行き届くほど「センサーが良く」、細部まで丁寧に仕上げられるほど「技術力が高い」ということ。

ちなみに、「センサー(sensor)」の語源は「感じる」という意味の sens, sent であり、まさに「センス」のこと。「センサーがいい」人のことを、ぼくらは「センスがいい」と言っています。

ただ、いくらセンサーが良くても、描画力(≒ 技術)が伴っていなければ、当然ながら質は高くなりません。

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■黒澤明も白旗を揚げるセザンヌのセンサー

映画界のレジェンド、世界の黒澤明も、こんなことを言っています。

“おもしろい話しましょうか、絵ってねえ、たとえばセザンヌでも誰でも長いことかかって絵を描いてるでしょ? 下手な絵描きっていうのはすぐ絵ってできちゃうんだよ。あんなには描いてはいられないんですよ。ということはねえ、あの人達が見てるものを僕達は見てないわけ、あの人達が見えてるものは違うんですよ。だからあんだけ一生懸命描いてるんですよね。自分に本当に見えてるものを本当に出そうと思って。僕達にはじつに浅はかなものしか見えてないからすぐにできちゃうわけ。”

『黒澤明、宮崎駿、北野武──日本の三人の演出家』(ロッキング・オン)

■どちらから伸ばせばいいか?

では、仕事の「質が高い」とは「センサーが良く」「描画力がある」ことだとわかったところで、ぼくらにできること、やるべきことはなにか?

……は、後編につづきます。

■前編のまとめ

・「質が高い」と「価値が高い」は違う
・価値が高いは「情報率」が高いこと
・質が高いは「センサーが良く」「描画力が高い」こと
・センサーがいい人のことを、センスがいい人と呼ぶ
・センサーが良くても、描画力がないと未熟
・描画力が高くても、センサーが悪いと大雑把
・天才たちは、一般人に見えないレベルでものを捉えている

最後までお付き合いくださり、ありがとうございます。また書きます。
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■このnoteが本になりました

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