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ミシュラン常連店の一流シェフがコーチに!社員とお客様を幸せにするために、イデアルが本気で取り組む「料理研修」とは?

こんにちは!株式会社イデアル・note担当の小池です。

イデアルは、新潟県にある飲食企業。新潟県内で、居酒屋からスペインバル、はたまたカフェまで9店舗の飲食店を経営しています。

私たちの会社では、以前から社員研修に力を入れてきました

全店舗を1日休みにして、社員みんなで接客研修を行ったこともあります。

もちろん、接客だけではありません。飲食店で最も大切な「料理」の研修にも力を入れています

「料理研修」というと、料理教室のように先生の真似をしながら料理を作る。そう思われている方が多いと思います。

でも、イデアルの研修はそうではありません!社員の技術向上はもちろん、よりお客様に喜んでもらえる料理のために、より実践的な研修を行います

つまり社員とお客様の幸せのために、本気の研修を行うんです!

今回は、イデアルが力を入れている料理研修についてご紹介します。

・ ・ ・

教えてくれるのは、NY三ツ星レストランのスーシェフ経験がある米澤 文雄シェフ!

今回、料理研修をしてくださるのは、米澤よねざわ 文雄ふみおシェフです。

真ん中にいらっしゃるのが米澤文雄シェフです!

米澤シェフは、恵比寿にあるイタリア料理店「イル・ボッカローネ」で働いたあと、22歳で単身ニューヨークへ。

ニューヨークのミシュラン三ツ星店「Jean-Georges」で日本人初のスーシェフに。帰国後、「Jean-Georges Tokyo」の料理長を経て、2022年7月に西麻布に完全予約制のお店「No Code」をオープンしました。

貴重な経験と輝かしい実績をお持ちの米澤シェフ。「なぜ、新潟のイデアルに研修に来てくれているの?」と疑問に思った方も多いでしょう。

実は、米澤シェフとイデアルの和田社長は、10年来の知り合い。そのため、米澤シェフは新潟まで研修に来てくれているのです。

コロナ禍で中断したこともありますが、米澤シェフは約4年前から二か月に一回、イデアルのさまざまな店舗へ研修に来てくれています。


本気で研修に取り込む理由は、社員もお客様も幸せになってほしいから

米澤シェフのような一流シェフをわざわざお呼びして料理研修を行うのは、理由があります。

それは、経営理念である「Make People Happy」を叶えるため。

※イデアルの経営理念については下記のnoteもご参照ください!

第一回目の会社noteのURL
※まだ公開されていない記事

社長和田のnoteでも、経営理念について語っています。

社員研修も、この「Make People Happy」を実現する取り組みの一つ。

料理のクオリティが向上すれば、お客様は美味しい料理を食べて満足し、幸せな気持ちに。

経営陣はお客様に喜んでもらい、利益が増える。そして、その利益を社員に還元。

社員は頑張った分、給与が増える。

結果、みんなが幸せになれる!

こういった「お客様も社員も経営者も、みんな幸せになる」構図を作るため、イデアルでは社員研修に力を入れているのです。


ただ料理を作るだけではない!イデアルの料理研修を取材してみた

今回、米澤シェフの研修はイデアルの「Spanish&Oysterマリスコ」で開かれました。

小池は研修を取材するため「マリスコ」へ。

「マリスコ」は新潟駅北口から直結のビルにあります
新鮮な生牡蠣や、本格的なスペイン料理などを味わえるお店です!

小池が「マリスコ」へ到着すると、お店の中はすでに研修の真っ最中。

米澤シェフと「マリスコ」の大橋さん、新関さん、逸見さん、倉田さんが集まっていました。

この時は、温菜調理担当である新関さんが、メインで研修を受けていました。

左から温菜担当の新関さん、米澤シェフ、倉田さん、大橋さん、逸見さん

冒頭でもお話しましたが、イデアルの研修は社員の技術向上やよりお客様に喜んでもらう料理を作るためのもの。

一般的に想像する料理教室のように、先生の真似をしながら料理を作るものではありません。

まず、研修前に社員が「米澤シェフに試食・ご意見を頂きたいメニュー」を考えて、メッセージを送ります。

■新関

☆米澤シェフに試食、ご意見を頂きたいメニュー
・ホタルイカと芽キャベツのオイルパスタ、デュカ
お酒と合わせて食べて欲しいパスタです。
仕上げにデュカをかけてアクセントにしました。
・ヤリイカのソテー 柚子バターソース
ヤリイカを香草とオイルでマリネしたものをソテーし、ヤリイカの甘さとブールブランソースに柚子を入れたソースの酸味を合わせて食べて頂きたいです。

☆米澤シェフにご教示頂きたいメニュー
・深雪もち豚のローストに合わせるソース
3.4月コースに入れる深雪もち豚のローストに合う春らしい色合いのソースをご教示頂きたいです。
淡いピンク、もしくはグリーンのものが理想なのですが、何か案があればレクチャーして頂きたいです。

上記のメッセージに対して、米澤シェフより返答をいただきます。

ホタルイカのパスタ、良い組み合わせですね。
オイルパスタですが、刻んだハーブをたっぷり合わせても相性いいと思います。

ディル、イタリアンパセリ、パクチー、酢漬けのケッパーなど。
ヤリイカのソテー ゆずバターソース。
これは文句なしに良さそうです。柚子胡椒を少し加えて少しピリ辛にしてもお酒が進みそうです。

もち豚のローストに合わせるソース。
ふき味噌にイタリアンパセリや水菜、ケールなどありものでいいとおもいますが、緑色にしたソースも春っぽいですね。
あとはパイナップルとバニラなどの合わせ方も豚肉には合いますので、やってみてもいいです。

一口サイズに切ったパイナップルをバターでソテーして、バニラビーンズを加える。

これだけだと甘すぎるので、ライムやレモン、またはブイヨンなども加えてもっと肉っぽい感じもありです。

そして、お店に来た米澤シェフの前で料理を作りながらレクチャーを受ける

このような流れになっています。


味も大切だけど〇〇も大切!米澤シェフ渾身のアドバイス

まずは「ホタルイカと芽キャベツのオイルパスタ」について、米澤シェフから教わっていました。

温菜担当・新関さんは、パスタの仕上げに「デュカ」をかけてアクセントをつけようと考えていたようです。

※デュカとは、主にエジプト料理で使われる調味料の一つ。ナッツ類とスパイス、塩をミックスして作られます

米澤シェフからは「刻んだハーブをたっぷり合わせても相性がいいと思う」というアドバイスが。

他にも、「芽キャベツを細かく切ったものを揚げてかけるのも」というアドバイスももらっていました。

パスタを作る米澤シェフと新関さん

研修を見ていて印象的だったのは、米澤シェフが、

「これ、いくらで売るの?1,200円くらいなら、ホタルイカはこれくらいかな?」

「ホタルイカを入れれば入れるほど美味しくなるけど、入れれば入れるほど原価が増えるし」

メニューの価格や原価についてよく述べていたところ。

飲食店は、お客様に満足いただける美味しい料理を提供するのはもちろん、お店を健全に経営し続けるには利益も出さなくてはいけません。

そう考えると、料理の価格や原価はとっても大切

ここにも先ほどお話したイデアルの「Make People Happy」の理念が見えてきます。

他にも、「自分の好みが大事だけど、一番大切なのは自分の中でのゴール設定がどうなっているのか」という米澤シェフの言葉も印象的でした。

新関さんはこの「ホタルイカと芽キャベツのオイルパスタ」を「お酒に合うようなパスタにしたかった」そうです。

新関さんのパスタのゴールは、「お酒に合う」。

新関さんはアドバイスを聞いて、「お酒のおつまみみたいに、ジャンクっぽく揚げた芽キャベツが合いそうですね!」と言っていました。

パスタはデュカではなく「こっちの方が春っぽくて爽やかな感じになる」と、仕上げにディル(セリ科のハーブの一種)を散らすことに。

出来上がったパスタがこちら!春っぽい彩りがとても美味しそう!

「もし、揚げた芽キャベツを入れるなら、ディルよりもスモークパプリカが合うかな?」

「1,200円の価格なら、ホタルイカはもう少し入れられる気がする」

など、米澤シェフからさらに具体的なアドバイスをいただいていました。


料理は工夫次第でもっと美味しくなる

次に「ヤリイカのソテー 柚子バターソース」について教えてもらっていました。

新関さんは「ヤリイカが甘くてすごく美味しかったので、それを活かそう」と思っていたようです。

ただ、メインのヤリイカを「具なし」で使えば良いのかどうか、焼き加減はどうすればよいのか、ソースはどうすればいいか…など、いろいろ迷っていたそう。

まず、米澤シェフから「イカ、大きいな(笑)。一個使えないんじゃないの?」というツッコミが。

「価格が1,200円だと、今の(180グラムくらいの)ヤリイカは、使えて半分かな?120グラムくらいでサイズ指定して発注すればいいんじゃないの?」とも。

自分で考案した「ヤリイカのソテー 柚子バターソース」を作る新関さん

さらに米澤シェフからは「何か野菜を入れてみては?新じゃがは?」というアドバイスが。

新関さんからは「ああ、新じゃが!」とひらめいたような声が。

米澤シェフは、「コスト的にイカだけだと難しいと思う。じゃがいもをゆでて、フォークでつぶして下に敷いてみたら?」とアドバイスが。

つづいて、米澤シェフは別の料理で使う予定だった「ふき味噌」をピックアップ。

「ふき味噌のブールブラン(バターが主役のこってり目のソース)にしてはどうかな?」ともアドバイスしていました。

ブールブラン用のエシャロットをきざむ米澤シェフ

当初は、ヤリイカのみの料理を考えていた新関さん。でもそれでは、コストパフォーマンスの観点から難しい部分も。

新関さんに米澤シェフの「ヤリイカの量を少なくして新じゃがを加える」「ヤリイカに合ったソースを作る」というアドバイスは、とても勉強になったのではないでしょうか。


必要ないものは思い切って変えてみる!習慣やセオリーには疑ってかかった方がいい

最後に、もち豚のローストに合わせるソースのアイディアを教えてもらいました。

マリスコでは普段から「深雪もち豚のロースト」をメニューに出しています。今回は、定番メニューのもち豚ローストにかける新しいソースを考えたかったそうです。

ローストを作る時、マリスコでは58℃のソミュール液(塩をベースにスパイスとハーブを酒や水で煮たてた液。食材をこの液に漬け込むと味付けができる)を使っています。

豚肉をソミュール液につけて、一晩低温調理してから焼いているそうです。

豚肉をソテーする米澤シェフ

米澤シェフは、このお店での習慣にもアドバイスをしました。

俺だったらソミュール液にしないかな。塩をすり込んでローズマリーやタイム、ニンニクとかを豚肉に張ってラップして入れるかな?」と。

豚肉を58度のソミュール液で一晩つける、というレシピはお店にずっとあったもの。

もちろん、お店の習慣やセオリー(理論)はとても大切。

でも「なぜソミュール液を使うのか」「一晩入れるのか」を疑ってかかってみてもいいのでは?必要ないものは必要ないのでは?と米澤シェフはアドバイスします。

確かに私たちが当たり前にやっていることの中には、必要ないものも混ざっているかもしれません。

「習慣やセオリーを疑ってかかった方が良い」

「必要なければ必要ない」

これらのアドバイスをお店の料理に反映すれば、想像以上に美味しい料理ができあがりそうですね。

さらに、もち豚のローストは「豚肉には甘いものが合う」ということで、パイナップルを添えることに。

パイナップルの甘みが豚肉には合うそうです!

ソースはカルダモンや白ワインビネガーを使った、酸味のあるものになりました。


最後はみんなで実食!研修お疲れ様でした!

最後は席に座って、もち豚のローストをみんなで実食

左上に写っているのはイデアルの社長の和田です!

持ち豚のローストは、パイナップルの上に揚げたローズマリーとケールをおいて彩よくしていました。

とても美味しそうですね!

見た目にも美味しそうな料理が完成しました!

米澤シェフは実食している時も「(もち豚は)もう少しスパイスをきかせてもいいかも」「酸味を加えることで、甘いだけではない味になっている。酸味は味の構成で重要」と、最後まで真摯にアドバイスしてくれました。

研修を受けた新関さんにも、感想を伺いました。

【新関さんの感想】
米澤シェフの研修は、いつも感動や驚きを得るばかりです。
どうすれば食材の良さを最大限に引き出せるか、スパイス1つの使い方にしてもどうすれば香りや風味を活かせるかなど、とても分かりやすく教えて下さいます。

料理が活き活きとしてみえる盛り付け方も、見てるだけで感性が刺激され、とても勉強になります。

今回試作したヤリイカのソテーは、自分で考えたオペレーションでは中々大変かと思っていました。米澤シェフからマリスコに合ったオペレーションや仕込みを提案して頂き大変ためになりましたし、すぐにメニューインする事が出来ました。

今回、初めて料理研修の取材をしましたが、米澤シェフや社員が真剣に取り組んでいることがひしひしと伝わってきました。

同時に、米澤シェフと社員が近い距離感で研修を受けることが出来ていたな、という印象も。

研修中は真剣ながらも、とても和気あいあいとしている雰囲気なんです!シェフと社員の信頼関係が垣間見えた気がしました。

まだまだ若いイデアルの社員たち。実践経験が長いシェフからのアドバイスはとても役に立つのではないでしょうか。

今回は、米澤シェフの「お店に立つための具体的・実践的な料理研修」と、それを聞く社員の真摯な姿が、とても印象的な取材でした。

研修で学んだことを活かし、これからも「すべての人を幸せにする料理」を作っていってもらいたい、と思っています。


最後はみんなで記念撮影!

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最後までお読みいただき、ありがとうございました!

今後もイデアルに関することをご紹介する予定です。ぜひチェックいただけると嬉しいです。よろしくお願いいたします。






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