[舞台感想] オレゴン州シェークスピアフェスティバル2023
当初、フィッツジェラルドの記念館があるアラバマ州への旅行を計画していた際にシェークスピアフェスティバルなるものを知り、せっかくなら一番有名なのを体験しようということで、イエローストーン国立公園の前にぶち込んだものでした。とりあえず観劇は心が落ち着く。
1935年に発足した全米最大かつ最古の劇団で、トニー賞受賞歴もあるとのこと。場所はオレゴン州のアシュランドです。世界的な知名度を誇るとのことで、アシュランドの町は綺麗で可愛らしい観光地、という感じ。お店は各種ハーブ(※要注意)とかフェアリーテイル関連、ビーガンカフェたくさん、といったちょっと独特の雰囲気があります。西海岸というのか、ヒッピー文化というか。
見たものは、Romeo&JulietとTwelfth Night(12夜)。ロミジュリ後に12夜の解説イベントに参加して、そこから夕方の12夜、という1日フルコースでした。どちらも舞台の設定は自由だけれどもセリフはシェークスピア。アクセントや単語に慣れず聞き取りが難しく、特に早口でまくし立てるかつ屋外シアターの12夜は厳しかった。。英語版で有名なセリフくらい抑えておくべきだった。
ロミジュリは、高架下のホームレス生活の人々を設定にしたもの。この場所で教会どうするんだろう、と思ったら、食料等の支援をするようなトレーラーが出ててきてなるほどなあと。神父が手袋をして何気なく落ちている注射器を拾うシーンがリアルで忘れられない。ジュリエットが元気なティーンでかーわいい。有名なセリフは地団太を踏みながら「何でなん!!何でロミオなん!!!」という感じ(客席から笑い)。これぐらいの勢いのが早とちりですれ違っちゃう説得力あるなあとも。
ただ、数日後、この舞台とまるで同じような風景をカリフォルニアの空港からの移動中に目の当たりにするとはこの時は思ってもみなかった。
12夜は、ロミジュリほどの設定上の驚きはないものの、舞台の作りが逆にフィクションらしさがあって、ちょくちょくジャズシンガーターンが入るのもまたおしゃれで楽しい。ちょっとミュージカルっぽさがある。この劇場のこと分かってなかったにも関わらず、全体が完璧に視界に入る2階席前方の真ん中をおさえた数か月前の自分、えらかった。夜は6月とはいえ寒いものの、ライティングがめちゃくちゃ綺麗で、会話がフォローできなくて疲れてきても全くテンションは下がらない。
毎年演目が変わり、シェークスピア以外も(2023年はRENT)上演されているので、演劇好きとか、オレゴン州行ってみたいとか、そんな方にはおすすめです。2024年はマクベスも!
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