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にいがたヘルスケアアカデミー2022 【第3回講義】環境分析

2022年7月23日(土)、にいがたヘルスケアアカデミー2022の第3回講義が開催されました。今回のテーマは『環境分析』で、講師にはハイズ株式会社の栗田かほる氏をお迎えしました。

当記事では、第3回講義の様子をお伝えしていきます。当アカデミーに興味のある方、新潟のヘルスケアを良くしたいという思いをお持ちの方など、ぜひご覧ください!(にいがたヘルスケアアカデミーの詳細は、こちらの記事から)

まず、講義に先立って、前回に引き続きアカデミー生が自身の活動と熱い思いを紹介する「ライトニングトーク」の時間を設けました。

今回発表していただいたのは、柏崎市で栄養士として活動される傍ら、市内の高校向けにキャリアデザインの出前授業にも取り組まれている佐藤 佳誉子さんです。

『ライトニングトーク』

  佐藤 佳誉子 さん

佐藤さんからは、ご自身もメンバーの一人として活動している「Y.Yプロジェクト」についてご紹介いただきました。
柏崎市の定住人口を増やしたいという思いから、その幹となる柏崎市への愛着や誇りを醸成するために、高校生たちに柏崎市で暮らすよさや働きがいを伝えるキャリアデザインの出前授業を行っているそうです。
ご自身が暮らす柏崎市への愛情、人口減少を食い止めたいという熱意がとても伝わるライトニングトークでした。

職場とは別のコミュニティで地域課題の解決に取り組んでいる佐藤さんのお話を伺い、刺激を受けたアカデミー生も多いと思います。こうしたアカデミーの場を通じて、アカデミー生同士で切磋琢磨することにより更なるスキルアップを図っていければと思います!
佐藤さん、ありがとうございました!

ライトニングトークの後は、栗田かほる氏の講義に移ります。

講義『環境分析』

  栗田 かほる 氏

栗田 かほる 氏
ハイズ株式会社 医療戦略部医療戦略室・調査研究室室長
コンサルタント・看護師

東京都出身。アサヒビール株式会社に勤務後、北里大学に進学し看護師免許を取得。学校法人北里研究所北里大学病院では病棟・外来・教育部門にて勤務し看護師経験を積む。その後、同法人統括病院事業本部にて病院部門の経営改善支援業務に従事。グロービス経営大学院にて経営学修士(MBA)を取得。厚生労働省医政局看護課を経て現職。現在は、厚労科研等の研究支援、病院経営改善、医療機関の人材育成、ブランディング業務などを行う。

【講義の流れ】

冒頭は、第2回講義の宿題に対する解説がありました。アカデミーでは各講義の最後に宿題が出され、アカデミー生はその宿題をもとに講義を振り返り、知識の定着を図っています。第2回の宿題は、出題されたテーマに対して「MECE」等を意識し、ロジックツリーを作成するという内容でした。栗田先生は分解のポイントについて具体例を挙げ、アカデミー生との意見交換を交えながら解説していただきました。

まずは、身近で具体的なケースとして「焼鳥さぶろう」を題材にディスカッションを行いました。焼鳥さぶろうを取り巻く商店街やショッピングモールの状況や、どのようなお客さんをターゲットとするかなど、リアルな環境をイメージして、アカデミー生同士、想像力を働かせながら活発な議論が行われました。

ケースディスカッション型の授業は、世界各国のビジネススクールで行われている実践的な教育手法です。答えのない問い、または納得解・現実解に向き合う姿勢を養い、議論を通じて自身の意思決定力やコミュニケーション力、リーダーとしての覚悟等を鍛えることができます。

グループディスカッションが終わった後は、栗田先生のファシリテーションにより、参加者全員でディスカッションを行いました。講義冒頭では緊張気味だったアカデミー生も、グループディスカッションによって緊張がほぐれてきたことで、栗田先生からの問いにも積極的に手を挙げて発言していました!

その後、全体で意見を共有し、焼鳥さぶろうの状況を整理した上で、「環境分析」についての講義に入りました。環境分析の目的、環境分析のフレームワークである PEST 分析・3C 分析・5Force 分析・SWOT 分析の活用方法等について具体例を交えながら解説いただきました。

そして、PEST分析を利用してケース「焼鳥さぶろう」を再度同じグループで分析しました。2回目のディスカッションではフレームワークへの当てはめに苦戦し、頭を悩ませているグループも見受けられましたが、栗田先生から的確なフォローをいただきつつ、他グループの意見を共有することによって疑問の解消ができました。

【講義の概要】

■環境分析とは
環境には外部環境と内部環境があります。外部環境は自分たちがコントロールできない部分、例えば人口の変化・高齢化などがあります。内部環境は自分たちがコントロールできる部分、自社の経営資源・ビジネスプロセスなどがこれに該当します。これらの環境を分析するにあたってフレームワークを利用することには、経験や直感に頼らず、抜け漏れなく思考を整理できるという利点があります。

■なぜ環境分析が必要なのか
現代は、VUCAの時代と言われています。「あらゆるものを取り巻く環境が目まぐるしく変化し、将来の予測ができない時代」のことです。このような状況下では、環境分析を通して現状を整理・分析し、今後どのようなことが起こりそうなのか、それに対してどのような備えをするのか、ということを
常に考え続けることが重要となります。

【最後に】
環境分析は自分たちが置かれている状況を把握し、成功要因を見出すために行います。そして、変化が速く不確実性の高い現在は、特に環境分析が重要になってきています。経験や直感に頼らず、地域の課題を抜け漏れなく分析するためにフレームワークをぜひ活用していきましょう。


約1ヶ月後にはアカデミーの中間発表会が控えています。自身が考えている課題に対して分析を進めていただきたいと思います。

次回の講義は、8月6日(土)に開催されます。Cobe Associe代表 田中 志様より「リサーチ概論・リサーチとデータ収集」について講義していただきます。

次回のNote記事更新もお楽しみに🌻

にいがたヘルスケアアカデミー 
主催:新潟県 
運営:ヘルスケアアカデミー運営事務局(株式会社BSNアイネット)

Twitter:アカデミーの活動や関連情報、新潟のヘルスケア情報や潜在的な課題などを発信しています。


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