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2020年1月~12月にVCから資金調達を行ったブロックチェーン企業のデータベース

2020年にVC(ベンチャーキャピタル)やクリプトファンドが投資をしたブロックチェーン、仮想通貨関連の企業やICOプロジェクトをデータベース化しました。

2018年版2019年版もあります。

☆目次
1:2020年のまとめ
2:2020年に資金調達した企業のデータベースの使い方
3:VCから資金調達した企業の一覧

1:2020年のまとめ

2018年の記事、2019年の記事から始まって今回で3年目になります。
仮想通貨への注目度はビットコインを始めとする仮想通貨の価格の上昇に比例して上がっていきます。
2019年のベンチャーキャピタルから資金調達をした企業を見た結果、セキュリティトークン、DeFi、Dappsゲームの3分野でした。
セキュリティトークンは、まだ大きな進展がありませんが、DeFiは大きな進展がありました。Defiでは、プロトコルの『0x』、アグリゲーターの『1inch』、レンディングプラットフォームである『Compound』などの実際の利用者が増え、それぞれのプロジェクトが発行する仮想通貨の価格も上昇しました。

Dappsゲームは日本のdouble jump.tokyoが提供する「My Crypto Heroes」が世界の最先端を走っているように思いますが、イーサリアムのガス代の高騰などもあり今ひとつ伸び切らず、代わりにNFT(Non-Fungible-Token・代替不可能トークン)が一気に注目を集め始めました。

2020年に資金調達を行った企業を見ると、2021年に注目すべき分野としては、引き続きDeFiとNFTだと思います。NFTではすでにイーロン・マスク、ジャック・ドーシーなどにより業界が一気に盛り上がっています。

2:データベースの使い方

VCから資金調達を行った企業をEXCELベースにまとめました。どんなジャンルにどのくらいの金額が集まっているかを探すことができ、個別の企業もすぐに企業URLへリンクすることができます。

3:VCから資金調達した企業の一覧

2020年に資金調達した企業を見ていきます。

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1位はGrayscale Bitcoin Trustです。
グレイスケールはアメリカのビットコインファンドでGBTC(グレイスケール・ビットコイン・トラスト)というビットコインの証券を発行しており、 GBTCの運用資産額は現在225億ドルです。
ビットコインの発行量の3%を保有していると言われています。2021年に入ってからはイーサリアムも買い始めているようです。
2020年10月にBlockFiをリードとした複数から379Mドルの資金調達を行いました。

2位はBakktです。
Bakktは2018年にインターコンチネンタル取引所が設立したデジタルアセットプラットフォームです。
Bakktは2021年中にもニューヨーク証券取引所に上場するのではないかと言われています。
ビットコインの先物取引やオプション取引を提供しており、今後は消費者向けのアプリ「Bakkt Cash」も提供する予定です。
Bakktは2020年3月にシリーズAラウンドで300Mドルの資金調達を行い、累計の資金調達額は482Mドルとなりました。

3位はPaxosです。
Paxosは、アメリカの仮想通貨取引所・カストディを行う企業で、金と連動したステーブルコイン、パックス・ゴールド(Pax Gold/PAXG)の発行も行っています。
規制当局の承認を受けたブロックチェーンプロセスを用いた株式決済プロセスの近代化を進めています。
2020年12月にDeclaration PartnersをリードとしたPayPal VenturesなどからシリーズCラウンドで142Mドルの資金調達を行いました。

4位はChainalysisです。
Chainalysisはニューヨークを拠点として、40ヵ国以上の政府機関や仮想通貨取引所、金融機関に対し、ブロックチェーンに関するデータや分析を提供しています。
の顧客はGEMINI、BARCLAYS、bitpay、Bitstamp、Squareなどです。
2020年は7月にシリーズBラウンドで13Mドル、11月にシリーズCラウンドで100Mドルを調達しています。
シリーズB、シリーズCラウンドでAccelやBenchmarkなどから資金調達をしています。
日本のVCとしてはシリーズBラウンドでSozo Ventures、MUFG innovation Partnersから資金調達を行っています。累計の資金調達額は166Mドルとなりました。

5位はBitsoです。
Bitsoはメキシコの仮想通貨取引所です。
2020年11月にシリーズBラウンドでCoinbase Ventures、Pantera Capitalなどから62Mドルの資金調達、累計の資金調達額は66Mドルとなりました。

6位はBitcoin Suisse AGです。
Bitcoin Suisse AGはクリプトの金融スタートアップとして、仮想通貨の取引、プライムブローカー、カストディ、レンディングなどのサービスを提供する企業です。
2013年に設立され、スイスを拠点としています。
今回は2020年3月にシリーズAラウンドでCHF45M(約46Mドル)の資金をStuder Family Office、Roger Studerから調達しました。

7位はAva Labsです。
Ava Labsは、分散型金融を進める企業です。
2020年7月にICOにより42Mドルを調達し、累計の資金調達額は60Mドルです。
AvalancheはAVAXというトークン(仮想通貨)を発行しています。
トークン価格は2020年9月の時点では616円でしたが、2020年12月末には295円、2021年2月には5,400円まで急上昇しました。
ICOではBitmain、Galaxy Digital LPなどから資金調達をし、シリーズAラウンドではAndreessen Horowitz、Polychainなどから資金調達を行いました。

8位はLightnetです。
Lightnetはブロックチェーン技術を使って、パートナーに国境を越えた決済機能を提供している企業です。
2018年に設立されバンコクを拠点としている企業です。
2020年はシリーズAラウンドで31.2MドルをHashKey Capital、7-Elevenなどから資金調達を行いました。

9位はVeemです。
Veemは企業間の国際送金決済を行う企業で、ビットコインなどの仮想通貨を利用した送金をするパイオニアです。
2014年に設立され、サンフランシスコを拠点とする企業です。
2020年9月にGS Growth、Kleiner Perkins、MUFG Innovation Partnersなど11社から、
31Mドルの資金を調達し、累計の資金調達額は100Mドルとなりました。

10位はB2C2です。
B2C2は世界中の証券会社、取引所、銀行、ファンドマネージャーから
24時間365日シームレスな仮想通貨取引の業務を請け負う企業です、2015年に設立されロンドンを拠点としています。
2020年7月に日本のSBIグループから30Mドルを調達しました。
※2020年12月にSBIグループによりM&Aをされました。

11位以下でも、VCから資金調達をしていて仮想通貨を発行している企業は8社あると確認しています。
VCから資金調達をしている企業は、少なくともSCAM(詐欺)である可能性は低く安定している可能性がありますし、仮想通貨は値上がりする可能性が高いと思いますので、注目しても良いのではないでしょうか。

12位には日本のLayerXが含まれています。現在はLayerXインボイスなど経理のDX事業でスケールさせているようですが、創業当初のブロックチェーンについては「LayerX Labs」にて引き続きリサーチを行っているようです。


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