まいにち無職#17「無職、仙台へ行く」
無職17日目。
今日は待ちに待った仙台旅行の日である。
1番の目的はバンドのライブ鑑賞だが、他にも行きたいところがたくさんある。
台風の影響が懸念されていたが、願い叶って新幹線は通常運転。
ただでさえ人の出入りの激しいお盆の時期に、大きく交通が乱れなくてよかった。
早起きをしていつもの朝ごはんを食べて、さくっと荷造りを終えて、さあ!駅に向かって出発だ!
駅はやはり混んでいたが、新幹線は指定席なのでゆったりとした気持ちで待つ。
本当は安い高速バスで行くつもりだったが、お盆期間の土日にて、見事に満席。
しかし、乗ってしまえば新幹線の快適さに、あっという間に手のひら返しである。新幹線最高。
うとうとしたりYouTubeを見たりしていたら、あれよあれよいう間に次は仙台である。
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仙台はとても暑かった。
天気予報は雨だったので折りたたみ傘を持ってきたのだが、むしろ必要なのは日傘だったようだ。
ジリジリと照りつける太陽の下、バスに乗って、とあるお菓子屋さんへ向かう。
そのお菓子屋さんは、今年の3月に運命の出会いを果たしたお店で、それからというもの、通販を利用したり再び店舗にお邪魔したりと、度々お世話になっているのだ。
「miroku(ミロク)」という名前のそのお菓子屋さんは、乳卵不使用、原材料完全無添加のお菓子を取り扱っている、全国的に見ても大変珍しいコンセプトのお店である。
仙台に2店舗あり、私のnoteにも数回登場しているが、本当に素敵なお店なのだ。
それぞれの店舗のオーナーの人柄がまず素晴らしい。
私もお2人のような人間になりたいと、そう思っている。
さらに、売られているお菓子たちに、愛がこもっているのがわかる。
味も見た目も香りも良く、身体想いのお菓子は、もはやお菓子の域を超えているように思えてならない。
食べると幸せになるのはもちろん、少ない量でも満足感を与えてくれる。
まるで、身体に足りない栄養素を補ってくれるかのようだ。
八幡町にある店舗では、イートインの利用が可能だ。
五橋の店舗とは違い、ベーグルサンドや焼き稲荷、ヴィーガンカレーなどご飯系のメニューも食べることができる。
今回食べたのが、「柚子七味の焼き稲荷」、「ザクロソーダ」、「ずんだろーる」の3品だ。
まず焼き稲荷だが、砂糖不使用のお揚げがこんがり香ばしく焼き上がっていて、噛んだ時のサクッという音がたまらない。
ほんのりと香るゆずと、七味の相性が抜群で非常に美味しかった。
ザクロソーダは、とても暑い今日にピッタリの飲み物で、甘すぎず、程よい酸味がお稲荷さんの美味しさを引き立ててくれた。
男女問わず人気だというのも、納得である。
ケーキもたくさんの種類が販売されていたが、特に私の目を引いたのがずんだろーるだった。
仙台だからというのもあるが、シンプルに私は枝豆が好きだ。
小さい頃からよく食べていたし、もちろんロールケーキも好きなので、惹きつけられたのだろう。
これまた優しい甘さで、自然栽培されたという枝豆の美味しさがぎゅっと詰まっている。
ああ、なんて幸せなのであろうか
無職なのに、こんなに幸せでいいのだろうか!
いいんです。
これは私が頑張って働いて得たお金なのです…という自問自答をしてしまうくらい、身体も心もすっかり満ち足りていた。
オーナーに感謝の気持ちを伝え、店を後にする。
名残惜しいが、また涼しくなったら遊びに来ようと思う。
また1つ、この先の楽しみを用意するのだ。
食後だし少し歩こうと思いふらついていたら、いきなり公園を見つけた。
住宅地に突如現れた公園は、趣のある、非常に渋い公園だった。
緑が多く、池があり、近づいてみると小さな川のようにせせらぎが見えた。
屋根付きの良さげなベンチがあったので、そこでオヤツを食べることにした。
さっきデザートにずんだろーる食ったやろ、というコメントは禁句だ。
旅行の時ぐらい、食後のデザートの後のデザート、というチートを発動させてもいいだろう。
買ったオヤツを並べて、どれを食べようか吟味する。幸せなひとときだ。
オヤツを食べ終わり、座ったままボーッとしているだけで心地よく、なんだか眠くなってしまいそうになる。
が、しかし。
熱中症になりそうなくらい暑いので、ひとまず仙台駅まで戻ることにした。
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ホテルのチェックインまではまだ余裕があったので、次の行き先を、ずっと行きたかったブックカフェに決めた。
「火星の庭」というなんとも素敵なネーミングのこちらのブックカフェは、美味しい飲み物や軽食をいただけると共に、古本を購入することもできる。
灼熱の太陽にジリジリと照らされながらやってきた私に、冷たいアイスティーが身体の隅々にまで染み渡った。
オーナーは物腰柔らかな男性で、丁寧な接客に心が緩んでいく。
気になる本を1冊購入し、しばし店内で涼みながら読書をした。
ここが仙台であることを忘れそうになるくらい、落ち着ける空間であった。
時間を確認すると3時をまわっていた。
コンビニで明日の朝ごはんを調達し、早々にホテルへチェックインした。
学生の頃2年間住んでいた街とはいえ、朝から新幹線の移動や街歩きで疲れてしまった。
何より暑い。
ライブ前に身体を休めたかったので、早めにチェックインする予定をたてていたのだ。
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今回初めて、「なきごと」という女性2人組のロックバンドのライブに参戦する。
好きなバンドやアイドルのライブに、学生の頃はよく足を運んでいたが、コロナ禍以降はめっきり行く回数が減った。
社会人になったこともあり、休みの取りずらさやお金の問題や日々の暮らしで精一杯で、行きたい気持ちはあったのに、なかなか行けていなかった。
だからこそ、久しぶりのライブ参戦にとてもワクワクしている。
明日の「まいにち無職」では、ライブの感想もまとめられたらいいな、と思う。
ライブは今日の6時過ぎからなので、ホテルでゴロゴロしてエネルギーを充電し、意気揚々と会場へ向かうつもりだ。
さあ、無職、完全燃焼だ!!
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