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コンサルタントとして成長し続けるための社内勉強会

当社が創業した30年前と比較すると、開発途上国と言われていた国も大きく発展し、抱える社会課題も多様化・複雑化しています。それに伴ってプロジェクトの難易度も上がっているため、コンサルタントにはプロジェクトマネジメントや専門性のスキルを向上し続けることが求められています。当社は、年間280のプロジェクトを複数の国で実施しているため、それぞれのプロジェクトでコンサルタントが試行錯誤しながら得たノウハウが数多く蓄積されています。そこで、それらノウハウを共有し、次世代の育成やスキルアップを推進するための社内勉強会が社員の有志によって立ち上げられました。扱うトピックや内容は全て社員主導。今回は最近行われた「現地スタッフとのチームビルディング」をテーマにした社内勉強会の一端をご紹介したいと思います。

チーム作りのために工夫していること

プロジェクトの成功に不可欠な要素の一つが、現地スタッフや現地パートナーとの良好な関係を構築して良いチームを作り上げること、つまりチームビルディングです。このテーマについて、事前に社内でアンケート調査を行い、勉強会当日は経験豊富なコンサルタントからの知見共有と参加者によるグループディスカッションが行われました。

途上国でのプロジェクトでは不確実性が高いため、予期できないことが発生しがちですが、良い人間関係ができていないと、何か問題が発生したときに対応が難しくなります。個々人との関係だけでなく、チーム全体としての関係を構築するため、工夫していることの例として以下が紹介されました。

  •  プロジェクト開始時に全員とビジョンの共有・個人の目標設定の実施

  •  定例会議の開催(遠隔の場合はカメラオンでオンライン開催)

  •  グループチャットなど手軽にコミュニケーションが取れるツールの活用

  •  あえてチームビルディングの場を設定

  •  個人への定期的なフィードバックや目標の見直し

といった業務に関わる内容の他、

  •  昼食会や誕生日会の開催

  •  家族・趣味など個人の領域に関心を示す

などのプライベートに踏み込んだ関係づくりの工夫も挙げられました。さらに、それぞれの国の文化や国民性を理解することの重要性についても話題に上がりました。

成功例と失敗談の共有

その後のグループディスカッションでは、各々がこれまで経験したチームビルディングに関する成功例や失敗談の共有が行われました。

成功例

  •  職務上の指示にはけじめをつけつつ、時には友人として接する

  • マイクロマネジメントしすぎず任せるところは任せることを意識

  • 現地スタッフと同じものを食べる、飲むなど同じ立場に立つ

  • チーム内の公平性を保つために机の配置やサイズなどを配慮(一番偉い人が大きい机という現地の常識をあえて覆すなど)

  • 日本から派遣されるコンサルタントチームの人間関係が良いと、現地にもその雰囲気が伝わる

失敗談

  • ルールを厳しく設けたことにより現地スタッフの反発を招いてしまった

  • 現地スタッフに仕事を依頼した際、「了解」という返事があったが、実は理解していなかったことが後から発覚した

  • ローカルな言語と英語が混在しているプロジェクトでは、言葉の壁により正確な情報が伝わっていないことがあった

これらは一例ですが、経験を共有し合うことでスタッフとの関係構築に大切なことが何かを改めて考えて話し合う時間となりました。

チームビルディングで大切なこととは

チームビルディングは1日でできるものではなく、日々の細かな気遣いや意識によって作り上げられていきます。またその方法は千差万別で、これが正解というものはないのかもしれません。共通する大切なポイントは、相手をリスペクトする姿勢。そのうえで文化や個性を尊重しそれぞれに合った方法を模索しながら、仕事の垣根を超えて血の通った関係づくりをしていくことなのではないでしょうか。

コンサルタントとして学び続ける

コンサルタントとしてのスキルアップの場として始まった社内勉強会ですが、普段の仕事ではなかなか聞けないセンシティブな内容から生成AIの話まで様々なトピックを扱っています。今後もプロジェクトの効果を最大限に高められるよう学び続けることを怠らず、社会課題解決に尽力していきます。