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我が町モカ山と隣駅ティピカ台のオシャレ格差が大変で…

モカ山とティピカ台(隠語トークが始まるヨ)

同じ私鉄のお隣同士、距離にしても数キロしか離れていない小さな街同士で今、大変なオシャレ格差が起きようとしている。

モカ山は急行が止まるという点で、ティピカ台よりも圧倒的に乗降者の人数が勝っている筈なのに、今いち発展して注目を浴びる様子がない静かな目立たない町。

一方ティピカ台は昨今、’’誰もが住みたい町’’ブルボン駅の洗練されたオシャレ文化が流入して、駅前周辺は舗装され、続々とオシャレセレクト飲食店(こんな言葉があるのか分からんが...)がタケノコの様に生え始めている。

美味しいランチ・ディナーにしても、スイーツにしても、パン屋にしても、モカ山の住人達でさえティピカ台へ足を運ぶ。

私は密かにティピカ台のことを「奥ブルボン」と呼んでいる。


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(※写真はイメージです)

先日ティピカ台にできたばかりの食堂に足を運んだのだが

ご夫婦がやられているそのお店は1000円ぽっきりで非常に良質なランチを提供していた。定食は小鉢が2品、みそ汁を赤味噌か白味噌を選べて、焼き魚には粗目におろした上質な大根おろし、これにドリンクがついてくる。

なんとコーヒーもちゃんと落していた...

他にも美味しそうなメニューの数々。

親切丁寧な説明に、優しい声掛けの接客。完璧だ...

これなら1000円でも納得がいく。

むしろお得すら感じさせる構成である。

一方モカ山の古くからある定食屋に足を運ぶと


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(※写真はイメージです)

この禁煙の世の中、一途にもスタイルを守り続ける白昼堂々の灰皿のおもてなしに


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「ナット」が気になって、食べる気よりも不思議な好奇心が湧き出るメニュー


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お年寄りに優しいネッチャネッチャのごはん(これ以上粘り気強いとモチで逆に危険)

明確に美味し過ぎる訳ではない事を店主もご存じであろう肉野菜炒め。

(初彼女の為に男子ラグビー中学生が作る野菜炒め風)

作り終えた店主がカウンターにやってきて

テレビを見ながら煙草をふかす、古き良き昭和の風景。

客は僕ともう一人だけで、早々にランチを終え、店を閉めようとしている。

そんな感じなのに、見た目は作務衣を着て一丁前の親父さん。.



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垣間見えるセブンオリジナルのアットホーム感。

これで800円取られた。

「取られた」

という言葉を思わず使ってしまうぐらい競争とは無縁の我が町の商店街の一ランチに物憂げな気持ちがこみあげる。

モカ山の歴史ある商店街、ゲイシャ通りは昔はだいそう賑わったそうで、ゲイシャ通信という戦前から続く大きな会社が今も存在する。

ゲイシャ通信まで続く道のりがそのまま商店街となり。

商店街は殿様商売で、何もしなくてもお客が入ったそうな。

なんと店側が断ったりするぐらい横柄な接客でも儲かったそうな。

もともとゲイシャ通信で働く工員が圧倒的に多く、ゲイシャ通信の資本で作られた学校があるので、モカ山に急行が止まるようになった背景もある。

私はモカ山が現代において、いまいち発展しない理由を「ゲイシャの呪い」と呼んでいる。

この街はゲイシャにおんぶにだっこで、ぶら下がって何の苦労も、切磋琢磨もなく50年近く商売してきた不穏な遺伝子が脈々と受け継がれている気がする。

ゲイシャ通信の縮小と共に、ゲイシャ員と学生の人通りは多いのだが、商店街は衰退に衰退を重ねている。

商店街では新しく店ができても、すぐに消えてを繰り返す。

そのゲイシャ通りに店をかまえて18年目を迎える我がcafeの母体のラーメン屋は、周辺では一番の古株になってしまっている。

最近ラーメン屋の隣に新たに新築の家が建ち、どうやら店舗を構える様子。

ワクワクしながら

「工事の職人さんに何屋さんができるのですか?」

と聞いたら、新進気鋭の唐揚げ屋のチェーンが入るそうな。

オシャレとは無縁のモカ山の再興を願うばかり。

低空飛行のモーニングで、から揚げサンドが作られる日も近い。

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