色の名前

あなたが好きな色を好む理由は何でしょう?

城一夫氏とカラーデザイン研究会著書『世界のふしぎな色の名前』を読了。ユニークな名前を持つ166色について名づけられた背景を、歴史や物語などの観点から、簡潔に解説されている。

以前『ボタニカ』を読んだ時にも感じたことではあるが、植物にしても色にしても、名前を持つことで対象を言語として共有することができるようになる。学術的であれば専門家の共通言語になるだろうし、文化や歴史にちなんでいれば一般大衆の共通言語になるかもしれない。色に関しては、目の色で光の波長に対する受け取り方も変わる訳だから、人種の違いというグルーピングにも繋がるのかもしれない。

共有化するコミュニティーの大きさや属性によって、その名前や色自体の重要性が増し、時には宗教のような信仰の対象になったり、権威のような服従の対象になったりもする。会話の中ではメラビアンの法則で視覚>聴覚>言語の順で影響を受けると一般的に言われている。では、色については何が決め手になっているのだろうか。視覚、経験、言語(物語)、信仰など様々な要素が絡み合った上で、好きな色と嫌いな色が決まっているのだろうか。

本著の最後には色のIndexが掲載されているが、本著の中では「若芽色」と「秘色」が最も好きな色だった。どちらかを選ぶのは難しいけれど、淡い緑もしくは青に惹かれるというのは、ここ最近は一貫している。ただ、幼少期は特に色にこだわりを持っていた訳ではないので、そう考えると経験も大きな要素なのかもしれない。世間一般にはカラーセラピー等もあるし、もう少し色について勉強してみても良いかなと思いつつ、色の変化を楽しめていければと思う。

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