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苦悩と葛藤の英語学習の顛末 10年ぶりのTOEIC受験が教えてくれたこと

この記事では、フルタイムで働きながら、そして過去の自分とのギャップに苦しんだ学習の末に、1カ月半でTOEICスコア650→840に伸ばしたエピソードについて紹介します。

私が英語学習を再開したことについては、以前noteで書かせていただきました。

それからさらに3カ月、半年と英語学習を続ける間は、苦しみと葛藤の日々でした。

なにしろ、学生時代にはスラスラ出てきた単語が記憶のかなたに行ってしまったことに失望せざるをえなかったし、知識を吸収するスピードは圧倒的に落ち、あの頃の記憶力はもう戻ってこないことを思い知らされていたからです。「そこそこできていた自分」を経験していたがゆえに、そのギャップに直面した時はつらい。

学生時代は英語の学科に所属していたため、英語を学びたいと思えばいくらでも時間を割くことができたし、そのための環境も整っていました。でも今は違う。フルタイムで仕事をしながらなので、おのずと時間は限られます。仕事が終わった後や休日は、野鳥図鑑を読んだりバードウォッチングをしたりと、やりたいことが山盛りなので、さらに限られた時間の中で英語学習に充てる時間を作らなければならない(大好きなことを我慢するストイックさは私にはないのです!)。

しかし英会話レッスンを始めて半年がたった頃、ふと自分の今の実力を知りたくなりました。もちろん、苦しみながらの英語学習だったので、実力を目の当たりにすることへの恐怖心は大いにありました。けれどこの半年間、時間もお金も割いてきた自分の英語学習がそこそこイケてるのか、てんでダメなのかを知っておかなければ、よろめきながらも頑張ってきた(と思っている)自分に対して、なんだか申し訳が立たないような気がしたのです。上達したくて英語学習を続けているのに、もし結果が全然ダメなのだとしたら、なにをどう軌道修正すべきなのかを見つけるきっかけになるかもしれない。

というわけで、意を決してTEOICを申し込みました。英会話レッスンをしていて、その実力を知りたいならスピーキング&ライティングを選択すべきですが、過去に複数回受験したことのあるリスニング&リーディングの方が以前の自分と比べて英語力がどうなのかを比較しやすいと考え、選択しました。

TOEICを最後に受験したのは約10年前で、最高スコアは770。大学4年間の多くを英語に注ぎ込んで(当時の私といえばいわゆるガリ勉で、飲み会やコンパにも一切参加しなかったクチです)、ようやっと達成した770という感じでした(留学経験はナシ)。社会人になってからの英語学習では、到底そこまではたどり着けまい。いや、望むまいとすら思っていました。だって過去の栄光である自己ベストを目標にして、結果が全然足りてなかったら、その時こそ本当に立ち直れなくなってしまうじゃないですか…。

試験までは1カ月半。前置きが長くなりましたが、取り組んだことについて簡単に紹介します。


1.オンライン英会話レッスン

半年前から始めていた、毎日1回30分のレッスンを受けられるサブスクのオンライン英会話。受験までの1カ月半はほぼ毎日続けました。レッスンは事前のインプット(予習)が必須になっており、とにかく毎日英語に触れることで、「英語で思考することを絶やさない」のを目的にしていました。レッスンの内容はTOEIC対策のものではなく、自分の好きなニュースについてディスカッションするものを選択していました。

予習には毎回30分ほどを割いており、レッスン時間が30分なので、1回のレッスンにつき1時間程度は英語に触れていたことになります。時間コスト的には、

1時間×1カ月半(45日)=45時間

を費やしたことになります。


2.見覚えあるのに意味分からん単語リスト

問題を解いていて一番悔しいのは「この単語、見たことあるのに。なんなら意味も調べたことあるのに、分からない!」というケース。これをできる限りなくすために、見た・聞いたことがあるのに意味が分からない単語とその意味をノートにメモし、リストにしていました。

TOEIC対策用の単語帳なども数多く販売されていますが、試験まで日数が少ない中、対策本をあれもこれも手を出してしまうと自滅することが目に見えていたので、既に自分の中にかすかな記憶がある単語だけは落とさないことを胸に誓って、語彙を定着させました。リストは寝る前に、英単語だけを見て意味をアウトプット。毎晩3分くらいです。おおよそ、

3分×45日=135分=2時間15分 を費やしました。


3.書籍「TOEIC L&Rテスト でる模試 600問」

TOEIC対策として購入したのはこの1冊のみです。本番と同じ形式の模試が3回分が収録されています。「試験の形式を知らなかったがゆえに、緊張して解けなかった」というチャンスロスをなくしたかったので、本番と同じ形式に慣れるために取り組みました。

▼書籍はこちら
https://www.ask-books.com/978-4-86639-265-3/

試験時間2時間と採点、解答・解説を読んで復習までをひとまとめでやりたかったので、休日に実施。本番と同様に試験時間の2時間を計って、試験までに2周しました。

この書籍を選んだのは、模試が3回分収録されていて2,300円(税別)とコスパがいいと感じたのが一番の理由でしたが、実際に答え合わせをしてみて、全ての問題に対して同じ熱量で解説されていたので、間違えた問題をうやむやにすることなく解決できたのもよかったです。

(受験~復習まで)3.5時間×3回×2周=21時間 を費やしました。


で、模試3回分の結果をならすと、スコア650でした。…自己ベストの770には届かないことは覚悟はしていましたよ。でも「せめて700」と思っていた自分もいたので、やっぱりショックでした。しかしめげている時間があったら単語の一つでも覚えなさい!というわけで、1~3の手段を使って学習を続けました。

他にも、洋書を読んだりTOEIC受験向けの学習サイトの利用もしましたが、付け焼刃的なものだったので割愛します。


思いがけず自己ベスト更新

意を決したTOEIC受験、単刀直入に結果をお伝えします。スコアは840でした。

目を疑いました。650~700くらいとれてるといいな~と思っていたのが、望むことすら恐れていたスコア770の自己ベストを更新してしまっていたのですから。3で紹介した書籍の模試が難しめに作られていたんだろうと思いますが、それにしても!

ともあれ、脳みそが最もアクティブだった20代の頃の自分と比べて、今の英語学習が思うようにいっていないと感じていましたが、受験したことで払しょくされました。これまでの学習をポジティブに捉え、さらに「まだまだいけるじゃん、私!」と、これからの自分の成長にも期待が持てるようになれたのは大きな収穫です。

学生時代は、テストを受けなければならない環境にあったので、定期的に自分の実力を知らざるを得ませんでした。しかし、自発的に英語学習をしている場合、自ら求めなければその機会はありません。結果が良ければ、さらなるモチベーションアップにつながりますし、仮に思わしくなかったとしても、限りある時間と費用をより有効に使うためにどのような学習をすべきかを改めて見直すきっかけにできるはずです。英語学習を続けていく上で、随時、実力試しは必要だと感じました。


私が英語を学んでいるのは「海外で悔いのないバードウォッチングをする」ためであり、それにはTOEICでスコア●点を取ればいい、という明確なゴールはありません。スコアはあくまでも一つの指標ですが、前向きに学習を続けていくためにも、また半年後や1年後に自分の力試しをしようと思います。


ちなみに、1~3で費やした時間を合計すると、68時間。う~ん、体感よりも少ない。これが一般的に多いか少ないかは分かりませんが、フルタイムで働いている人が、スコア650を840に押し上げた一例の目安時間として、ご参考まで。


お読みいただきありがとうございました。


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