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【VALORANTChampionsTour2022】彼らの逆襲。CRは挫けない。【注目チーム④CrazyRaccoon】

FPS、特に5v5FPSゲームの競技シーンにおいて、日本は世界の壁に苛まされ続けている。日本のeスポーツにおいて、大人気ジャンルであるFPSゲームの世界大会はいまいち盛り上がりきらない。

VALORANTとて、これの例外でない。

VCTStage2Mastersレイキャビク。
初めての日本代表として出場したのはCrazyRaccoon。
VCTStage3Mastersベルリン。
ZETA DIVISIONと共に、日本からの応援を背負ったCrazyRaccoon。VCTChampionsベルリン。
2021年シーズンの日本の覇者として凱旋したのもCrazyRaccoon。

日本での圧倒的活躍をもって、CRは開催された世界大会全てに出場することができた。

結果の話をすると、全3大会を通して7戦1勝6敗。世界で魅せたなんて、お世辞にも言い難い数字。勿論、惜しく、湧かせてくれる試合はたくさんあった。デビュー戦であるV1戦初の日本勢勝利HL戦世界中が沸いたリベンジ・GMBとの2戦

しかし2021年シーズンの集大成であったChampionsでさえ、積み重ねた努力も結果も実を結ばず、シーズン終了時にはneth選手以外はチーム脱退となってしまった。
SmashlogTVでもneth選手の口から語られていたが、チームに成長が見込めない・問題解決(主にコミュニケーション)の解決に至ることができない、といった辺りが大方の理由だろう。(ロースター変更の失敗ともとれるが、このロースターでなければ日本は1勝もしていなかったかもというもどかしさ)

今回は、CRが大幅変更した新ロースターについて取り上げる。

VALORANT・VCTについて

About VALORANT

5v5のタクティカルシューティングゲーム。爆破ルールで防衛側・攻撃側に分かれ、13ラウンド先取したチームこそが勝者だ。           
プレイヤーは「エージェント」と呼ばれるキャラクターを選び、彼らの「アビリティ」と呼ばれる固有能力と、マネーシステムで購入した銃で戦う。プレイヤーの戦略的選択や柔軟なアイデア、一瞬のひらめきがチームを勝利へ導く。

https://note.com/ichitaroo34/n/n6931df68eae2

About VALORANT Champions Tour2022

「2022 VALORANT Champions Tour - Challengers Japan」の各ステージでは、Week1とWeek2で構成されます。
それぞれのOpen Qualifierから勝ち上がったチームがMain Eventに進出し、両WeekのMain Eventを勝利したチームが、Playoffsで国際大会であるMASTERS進出をかけて戦います。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000331.000024470.html


CR新ロースターはどう吠えるか

①neth選手(JP) ②Munchkin選手(KR) ③popogachi選手(JP) 
④Astell選手(KR) ⑤Meiy選手(JP) Coach:Twinkl (KR)

旧BBIから学業で競技シーンを休止していたソーヴァの天才popogachi選手、旧Nthから頭脳Astel選手・日本最強ジェットの一人であるMeiy選手が加入。

前回のStage3直前の大幅ロースター変更では2人の欠員に対し、他チームのエース級4人加入とインパクトが強かった。しかし今回は用意すべきロールの中で、日本シーン最強のエキスパートたちを呼んだ印象が強い。

さて、ここからは選手個人について特集していく。


新規加入組

APACLastChanceQualifyで日本代表としてアジア強豪相手を打ち倒すも惜しくも世界大会への切符を逃した旧Northeption
CSGOからVALORANT競技シーン黎明期まで日本王者をAbsoluteと争い続けた旧BlackBird Ignis(現IGZIST)。
CRは2つの日本トップチームから選手を迎え入れた。


popogachi選手

CRへ旅立つneth選手と入れ替わるようにBBIに加入した若き天才。

VALORANT初の日本公式大会FirstStrikeで旧Absolute JUPITER(現ZETA)と日本王者の座を争ったが、結果惜しくも準優勝となってしまった。VCT開幕以降はPlayOffまで駒を進めるも結果は良いようにならず、学業優先もあり一時ロースターを離脱していた。
昨年末のUTAGE VALORANTから復帰しており、見事Meiy MIX優勝の立役者に。

ピックエージェントはソーヴァ一択。というかソーヴァ以外ほとんど大会でピックしていない生粋のソーヴァ職人。
個人的印象としては日本でも有数の技巧派ソーヴァ使い。旧CRからソーヴァを買って出ていたMedusa選手(現REJECT)のようにフィジカル的部分で勝負するだけでなく、テクニカルな「魅せるプレー」に期待が持てそうだ。

配信を見聞きする限り、チーム内ではムードメーカーっぽい。メンタルも大きくかかわる競技なだけに、要注目選手だ。

名前にある’’gachi’’ってなにが’’ガチ’’なんだって?
そりゃあ彼が最近始めたYoutubeチャンネルに決まってるでしょう??
ぜひ見て応援してあげてください。


Astell選手

ダークホースであった旧Nthをチーム結成時から支え、LCQでは無敗で決勝進出という快進撃を魅せた要因となった、チームのブレイン・Astell選手。

チーム加入前はストリーマーとして活動していたらしく、それ以前には日本のUnsold Stuff GamingやV3 EsportsにLeague of Legendsプロとして所属していた。また日本に住んでいたこともあり、日本語はペラペラ。配信も日本語でしているので是非。

彼のプレイスタイルはサポート寄りのオールラウンダーで、ヴァイパーやサイファーをピック。LCQではブリーチやスカイもピックし、LoL出身ならではなマップコントロールをアジアの強豪に見せつけた。
彼もテクニカルなタイプで、「Astell空爆」なんて技名が日本で浸透するほど日本のファンを沸かせてくれる。

チームではInGameLeader(ゲーム内での司令塔)を担当。日本シーントップの頭脳が今年のCRを引っ張っていく。


Meiy選手

旧Nthでコーチを務めたVorzコーチ(現ZETA Academy)からスカウトを受けた18歳のエースプレイヤー。

VALORANTリリース以前はFortniteの競技シーンで活躍しており、ワールドカップ予選では現在天才Apexプレイヤーとして国内外の知名度を集めるCrylixと組んでいた。Nesterにも所属経験があり、VCT開幕以前にはアマチュアながらも国内プロ相手を破り続け、大きな話題を集めた。
普段からランク配信を行っており、ジェット即ピで今では見事日本1位の常連に。

彼のバックグラウンドは運営会社RiotGamesがこちらでも取り上げているので必見。

メインピックはレイナ・セージ・フェニックス。若さ溢れるフィジカルとデュエリストの攻撃力で押していくようなプレイ。LCQでのレイナでの戦車っぷりは目を見張るものがあり、アジアの強豪を殲滅。Stage3ではバインド限定でヴァイパーもピックし、後の国内王者ZETA相手にも勝ち星を上げた。
旧Nthでは最強ジェット・Seoldom選手がいたこともあって封印していたジェット。CRでは見ることができるのだろうか。

声がかわいい。


残留組

Munchkin選手

言わずと知れた天才KRプレイヤー。
「イチキン、ニチキン、マンチキン!!!」や「インチキンだあああ!!!!」など名実況を飛び出させる神プレイ製造機。

OverWatchLeagueから大きな注目を集め、C9の一人としてVALORANT競技シーンに参戦。FirstStrikeKRで王者VisionStrikers(現DRX VS)に1-2で惜敗し、KR4強入り。2020年シーズン末からCRに加入し、メインIGLとしてCRをVCTでの年間日本王者へ導いた。数多いヨーロッパ遠征でも、メンバーの中でもいち早くイモータルやレディアントに到達したのは彼。
Champions後に一度CRを脱退するが、今回再加入。

最近はジェット・スカイといった攻撃的エージェントをピック。昔はサイファーやキルジョイもピックしていて、攻撃寄りのオールラウンダーといった印象。個人的にはデュエリストで正面から破壊するのではなく、ラーク(単独行動)をして後ろから相手を刺すほうがインチキンで好き。
今回はメインIGLから解放され、韓国最強フィジカルを引き続き日本・世界で魅せる。

日本語の勉強も本格的に始めたらしい(去年からしてたら…)。


neth選手

CSGO時代から旧Absoluteと対峙し続け、今ではVALORANT日本トップ選手の座を欲しいままにする名プレーヤー。今ではCR古参。この人が世界大会で涙を流すたびに一緒になって泣いてる気がする。

BBIとしてVALORANT競技シーンに参戦、その後当時5v5爆破ゲーム経験のある選手のいなかったCRへ加入。VCT開幕までの黎明期を支えるも、決して日本トップチームどはなかったというのが実情。Munchkin選手加入以降はVCTを中心に躍進をはじめ、爆発力の要となるキーパーソンに。ロースター変更があってもneth選手は脱退することなく、今では立派なチームのキャプテンにして競技シーンを代表する名選手になった。

neth選手もRiot社がここで特集しているので是非。

nethレイズは彼の代名詞。レイズ自体単体性能の優れるデュエリストではなく、仲間との連携と技巧で初めて爆発するエージェント。他にもセージやブリーチ・アストラなど、すべてのロールをこなすオールラウンダーだが、nethレイズが出てきた時の鳥肌というのはもう言葉にできない。
どのロール・エージェントでも、天才的判断&テクニックや衰え知らないフィジカルで日本トップへ駆けあがる。
スナイパーも大得意なので、今シーズンはチェンバーも使ってくれそうだ(チェンバチェンバ)(ねっとり)。

⇧nethさんと言えば感情の乗ったプレイ。この声をオフラインで聞きたい。

配信が名場面多すぎなので見てほしい。ホント多彩だなこの人…

#CRWIN

ここからは過去のピックを中心に見た個人的予想。

popogachi選手はソーヴァ固定、スプリットのみスカイorセージだろう。覚えることが多く、マップごとにソーヴァ担当を変えるチームも多いが、BBIでも全マップをpopogachi選手で通していた。強いソーヴァはチームの要。
スプリットセージよりも最近はスプリットダブルスモーカーのほうが守りは強そう。

IGL・Atell選手はおそらくメインスモーク役。最近の彼の配信では、よくアストラもピックしている。頭脳プレイと的確な指示・コミュニケーションによる恩恵は大きい。できればスカイやサイファーが見たいところ。

Meiy選手はサブデュエリスト。MunchkinがサブIGLを務めるなら、メインデュエリストも十分にあり得る。レイナも見たいがジェット解禁となるか。Astellサイファーの時はヴァイパーピックもあり得る。
けどフェニックスは弱いからなしで😢

Munchkin選手はメインデュエリストか。ベルリンで魅せたジェット・レイナの破壊力以上のものを期待できる。Championsではイニシエーターが多かったが、それよりはセンチネルでラークしたほうが強そう。
仕切りたがり(rionさん談)なのでマクロな作戦を立てるIGLとして機能する可能性も。

neth選手はチェンバーなどで疑似デュエリストしつつ、時にはネストラ(nethアストラ)でダブルコントローラー構成をしそう。イニシエーターとしての評価も高く、ランク配信でよく見せるKAY/Oピックもあり得そう。軽くIGLをしているなんて話も。
ん??もしかしてnethさん負担でかいなこれ??


昨シーズン、あと一歩のところまで躍進した選手たち。その一歩を、CRで踏みしめに行く。今度は、世界の頂点へ。



VCT個人的注目チーム全4回。IGZやJDT・FAVなどのプロチームや、そのほかのチームの注目選手も紹介したかったですが、時間の関係・VCT開幕直前であるということで今回はここで終了です。

ついに19日から配信開始となるVCTStage1。
我々観戦勢も駆け抜けていきましょう!

Masters・Champions直前には注目海外チームや選手個人、日本代表チームがいるグループについて、Stage2直前にはロースター変更したチームなどを取り上げていきます。
play-off前もおそらく記事書くのでぜひフォローして、お待ちください🙏


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