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我が家の花園

豪華絢爛

庭の中心部には円型の花壇があり、その花壇には私自慢の牡丹・芍薬・百合の花が植えられています。植物分類上、牡丹は木の仲間ですが、便宜上この稿で草花の仲間に入れておきます。

 牡丹と芍薬は、私がこの地に来た頃、買い求め育ててきたのですが、株分けを繰り返してきたので、かなりの株数になってしまいました。庭園工事の際、この牡丹・芍薬をこの花壇の中央に移しました。20株程の牡丹・芍薬が花壇を占めているので、花の時期にはかなり見応えのある牡丹・芍薬園になっています。

 この花壇の隅に知人からもらった百合の球根を植えたので、花壇は百合も加わって三役揃い踏みの感があります。牡丹は深紅、ピンク、黄、白と4色の花が咲きますが、一緒には咲かず一株ごとの時差咲きです。

 吉川英治著『宮本武蔵』に牡丹の古木を囲炉裏にくべる一場面がありますが、牡丹を井炉裏にくべるなんてなんと豪気なことだろうと、今も私の脳裏に焼きついています。

 私もいつの日か囲炉裏を持ち、牡丹の木を囲炉裏にくべて、この雰囲気を味わってみたいと思います。

 私の好みでは、芍薬は牡丹よりもワンランク落ちるのですが、芍薬も牡丹に張り合うように紅白と賑やかに咲いてくれます。百合の花は最後になりますが、この花壇で有終の美を飾ってくれます。

まるでリレー牡丹・芍薬・百合の花

まるで海ぶどう、ムスカリ

 花壇の豪華な花に続いて、次は地味に咲く花達を紹介します。

 1番バッターはムスカリです。土手に捨てられてあったムスカリの球根を拾ってきて庭の隅に植えたのですが、あっという間に増え、今では持て余し気味です。ムスカリは3月から4月にかけて濃い青紫色のつぼ型の小花をつけ、垂れ下がるようにびっしり咲きますので、まるで海ぶどうのようです。可愛いことはいうまでもありません。

 毎年のことですが、この花期になりますと女房が鑑賞に現れ、「可愛い」を連発しております。

静御前の花、オダマキ

 花壇と住宅との間の庭には、かなり広いへちま棚があり、その隣には物干し台を置く洗濯物干し場がありますが、その下には小砂利が敷いてあります。この砂利敷のところに自然に生えてくる生命力の強い草花があります。

 3月頃になりますと、この砂利敷の庭にオダマキが一斉に生えてきて、可憐な花をつけ、私と家族を楽しませてくれます。

 オダマキは宿根草なので、冬場もそのまま根を残し、春になると再び芽を吹いてくるのです。また昨年の種がこぼれて、その種も芽を吹いて増えていくのですから大変です。時期になると、砂利敷の庭はオダマキが所狭しと生え、まるでオダマキ屋敷の感があります。

 オダマキは、多分小鳥が運んできて自然に根付いたのだと思います。私はオダマキに水も肥料もやらないのですが、こうして繁殖していくことには不思議な草花だと感心しています。

育てやすい花、日々草

 次に、砂利敷の庭や通路に顔を出してくるのは日々草たちです。日々草は、私が一度だけ花屋から買ってきて植えたのですが、そのこぼれ種が翌年から芽を吹き、今では砂利敷の庭は、この花のテリトリーとなっています。

 日々草は、寒さにも強いのか、秋の終わりまで花壇を賑わせてくれるので、ありがたい花です。

 また、日々草は、私が道路の塀際にも植えてありますが、毎年紅白の花が咲き乱れ、道行く人の目を楽しませてくれています。

 このように、砂利敷の庭には思いもかけない花が次々と咲いてくれるので、新しい花を植える隙間がないので困っているほどです。

繁殖力のすごいトレニア

 日々草についで、砂利敷の庭に出てくるのは、トレニアです。トレニアとはこれまで出会ったことのない花でしたが、この花も小鳥が運んできたとみえ、今では我が庭に所狭しと咲きほこっています。

 秋の終わりになるとトレニアも枯れてしまうのですが、枯れたトレニアを抜いて後片付けをするのは大変です。トレニアが咲き終わると、我が庭は冬支度に入り、寒々とした冬景色に入ります。

植物もグローバル化?

 こうして庭に咲き競う花達を見ていると、ムスカリ、トレニア等外国生まれの草花が圧倒的に多いのはどうしてでしょうか。

 植物の世界もすでにグローバル化が進み、新顔の草花が次々と現れているのですが、それにしても国産のすみれやたんぽぽが姿を消しているのは寂しい限りです。


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