「与えること」ができる人を増やす事が会社と社員を成長させる。
与える人、割り切る人、奪う人。
人間関係の中には、与える人、割り切る人、奪う人と言う役割を持っている人がいます。
会社での人間関係でも当然ながらこの三者に分かれます。
「〇〇さんって本当にギバーですね。ありがとう!」
「テイカーのような捉え方をしてしまい反省しています」
これは弊社の日常会話の一部です。
今回の投稿では、弊社で浸透している、
「ギバー」「マッチャー」「テイカー」
という少し聞き慣れない言葉・考え方についてご紹介します。
私はこれまで様々な国内外のピッチイベントやコンサル、研究書物・著書から日々より良いものを探してきましたが、その中でも弊社に取り入れて良かった考え方の一つです。
もともとこの概念はペンシルベニア大学ウォートンスクールの史上最年少終身教授でもある気鋭の組織心理学者、アダム・グランド氏が提唱したものです。
彼はグーグルを始め、ウォルト・ディズニー、ゴールドマンサックスなどのコンサルティングをしていることでも有名で、彼が出版した「GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代」は日本を含め世界27ヵ語に翻訳されベストセラーにもなりました。
人間の3種類のタイプ
組織心理学者のグランド氏曰く、
人間のタイプは3種類に分類されるそうです。
1、ギバー(人に惜しみなく与える人)
2、マッチャー(損得のバランスを考える人)
3、テイカー(真っ先に自分の利益を優先させる人)
そしてこの中で「成功している人」「貧しい人」がどの分類に一番多いのかを調査した結果、驚くべき事実が判明したのです。
「成功している人」の中で最も多いのは「人に惜しみなく与える人」である「ギバー」でした。
そして成功とは真逆の「貧しい人」の中で、最も多いのも同じく「ギバー」だったのです。
では同じギバーで何が違ったのでしょうか。
その違いは「その人を取り囲む人・環境」でした。
豊かなギバーの周りにはギバーが集まり、
貧しいギバーの周りにはテイカーが集まっていたのです。
つまり「貧しいギバー」はテイカーに搾取されることで貧しくなり、「豊かなギバー」はギバー同士で与え合うことで更に豊かになっていた、ということです。
「豊かなギバー」の社員を増やす事が会社の成長につながる
これを会社に例えると、誰かに何かをして貰う事しか考えていない人ばかりが集まっている会社や、社員からできるだけ搾取しようと考えている経営者のもとで、働きたい人はほとんどいないと思います。また、そういったスタンスでは取引先からも応援されず、結果的にその会社は発展しにくいと私は考えています。
つまり、会社が成長したり社員がより成長できる環境かどうかは、そこで働く人々の「考え方・環境」によるところが非常に大きいと言えるのではないでしょうか。
これらの考え方を社内で共有し、自分が「テイカー」であることに気づきショックを受けた社員も中にはいたかもしれません。
ただ、世間の約75%がギバーではないのですから当然といえば当然です。
*全体の割合分布図
ただ、人はトレーニング次第でテイカーからギバーへ変わることができます。
そこで大切なのは前述した通り、誰か一人でギバーを目指すのではなく、その人を取り囲む、周囲の人の考え方・環境が重要です。
全社員にこれらの概念が浸透している弊社では、周りもギバーを目指している社員ばかりの為、声を掛け合いテイカーにならないようにと注意をし合っており、ギバーを目指す人間からすれば最高のトレーニング環境といえます。
弊社のミッションは「社会の役に立つ立派な人間を一人でも多く輩出する」ことです。
私は会社という場所を単に利益を上げることや社員が生計を立てるだけのものではなく、正しい考え方を身につけ人として成長をするための道場のような機能を持つことも企業の存在価値の一つであると考えています。
その意味で私の経営する「会社自体」もテイカーではなく「ギバー」を目指しています。
私が考える会社としてのギバーとは、クライアントやステークホルダーの皆さんに価値・利益を提供すると同時に、社会にとってより良い機能を提供する事。
その為には奪うことや損得感情だけで割り切るような人ではなく「与えること」ができる人をいかに増やすことができるか。
それを全社員で今後も目指してきたいと考えています。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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