一尾直樹

脚本家/映画監督/劇作家/ビデオグラファー/講師など 何でもやります。お気軽にお声がけ…

一尾直樹

脚本家/映画監督/劇作家/ビデオグラファー/講師など 何でもやります。お気軽にお声がけください。 https://ichionaoki.com/

マガジン

  • 「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック

    「光る君へ」各回について、そこから学べる脚本テクニックをまとめています。

  • 映像制作教室

    映像制作のアレコレについて。

  • 脚本・シナリオ教室

    脚本・シナリオの書き方に関する記事です。

  • 短編映画「私のいない世界」製作ノート

  • 短編映画「寝言」製作ノート

最近の記事

光る君へ(35)道長はまひろの告白で賢子が自分の子であることに気づいたのかどうか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第35回の学びポイントです。 今回の学び:ふたつの告白今回、まひろは道長に「あなたとの不倫、物語のネタにしましたよ」と告白し、彰子は帝に「抱いてください」と告白しました。 ちょっと雑に要約しすぎましたが、どちらのシーンも非常によかったですよね。 まひろのシーンは、セリフが意

    • 光る君へ(34)どうして雨宿りシーンは繰り返されるのか理由を考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

      大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第34回の学びポイントです。 今回の学び:雨宿りの意味今回の「雨宿り」シーン、今ひとつピンとこなかった方が多いのではないでしょうか? なぜ、まひろは彰子を あんなにじっと見つめるのでしょうか?そしてなぜ、意味ありげに微笑むのでしょうか? ということで、今回は「雨宿り」シーンの

      • 光る君へ(33)なぜまひろは藤壺に戻ったのか、その本当の理由を考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

        大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第33回の学びポイントです。 歴史の知識や「源氏物語」については一切触れませんので、予めご了承ください。 今回の学び:琵琶の意味今回は「まひろの心変わり」について考えます。 いちど家に戻ったまひろは、なぜ再び藤壺に出仕することを決意したのでしょうか。 今回まひろは、頭を下げ

        • 光る君へ(32)・まひろが賢子を捨て道長が闇落ちする展開はありうるのか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第32回の学びポイントです。 歴史の知識や「源氏物語」については一切触れませんので、予めご了承ください。 今回の学び:親子の謎「反発するほど親に似てしまう」そういう経験は、多くの方にあるのではないでしょうか。 まさに「親子の謎」ですよね。 まひろも道長も、その謎に苦しんでい

        光る君へ(35)道長はまひろの告白で賢子が自分の子であることに気づいたのかどうか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

        • 光る君へ(34)どうして雨宿りシーンは繰り返されるのか理由を考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

        • 光る君へ(33)なぜまひろは藤壺に戻ったのか、その本当の理由を考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

        • 光る君へ(32)・まひろが賢子を捨て道長が闇落ちする展開はありうるのか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

        マガジン

        • 「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック
          33本
        • 映像制作教室
          2本
        • 脚本・シナリオ教室
          3本
        • 短編映画「私のいない世界」製作ノート
          6本
        • 短編映画「寝言」製作ノート
          4本
        • 短編映画「あこがれ」製作ノート
          4本

        記事

          光る君へ(31)なぜ道長は月を見た後まひろを抱きしめなかったのか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第31回の学びポイントです。 歴史の知識や「源氏物語」については一切触れませんので、予めご了承ください。 今回の学び今回は、まひろが「源氏物語」を書き始める、いわゆる「紫式部誕生」の回でしたね。 個人的に注目したシーンは2つです。 ひとつは、まひろと道長が一緒に月を見上げ

          光る君へ(31)なぜ道長は月を見た後まひろを抱きしめなかったのか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          光る君へ(30)まひろの鳥かごに秘められた2つのドラマ的な意味を考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第30回の学びポイントです。 歴史の知識や「源氏物語」については一切触れませんので、予めご了承ください。 今回の学び:鳥籠の意味まひろの鳥籠は、ストーリーの発端であるだけでなく、この作品のテーマを象徴する最重要アイテムです。ですから、第1回に登場して以来ずっと、空のまま、まひ

          光る君へ(30)まひろの鳥かごに秘められた2つのドラマ的な意味を考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          光る君へ(29)天才ファーストサマーウイカが演じるききょうのスゴさについて考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第29回の学びポイントです。 歴史の知識や「源氏物語」については一切触れませんので、予めご了承ください。 今回の学び:ききょうのスゴさ突然ですが、皆さんは「まひろ派」ですか?「ききょう派」ですか? 私は圧倒的に「ききょう派」です。 ききょうというキャラクターは、「光る君へ」

          光る君へ(29)天才ファーストサマーウイカが演じるききょうのスゴさについて考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          光る君へ(28)なぜ定子の死が感動的なのか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第28回の学びポイントです。 歴史の知識や「源氏物語」については一切触れませんので、予めご了承ください。 今回の学び:落日と落涙第28回は、個人的に傑作回だったと思います。 中宮定子の死を、まひろの幸せと対比することによって、とてもドラマティックに描くことに成功していました。

          光る君へ(28)なぜ定子の死が感動的なのか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          光る君へ(27)ラブシーンを分析してみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第27回の学びポイントです。 歴史の知識や「源氏物語」については一切触れませんので、予めご了承ください。 今回の学び:秀逸なラブシーン冒頭で、まひろと道長は偶然再会し、一夜を共にします。 まさに「焼けぼっくいに火がつく」という表現通りの、ベタな展開でした。 メロドラマではあ

          光る君へ(27)ラブシーンを分析してみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          光る君へ前半名場面TOP3・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は前半の名場面TOP3です。 歴史の知識や「源氏物語」については一切触れませんので、予めご了承ください。 第3位第3位は、第21回「旅立ち」の「枕草子」誕生シーンです。 このシーンでは、春夏秋という季節の移り変わりをそれぞれ、桜の花びら、蛍の光、紅葉というシンボルで表現してい

          光る君へ前半名場面TOP3・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          光る君へ(26)まひろと道長の夫婦喧嘩を比較してみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第26回の学びポイントです。 歴史の知識や「源氏物語」については一切触れませんので、予めご了承ください。 今回の学び:愚かなまひろ第二十六回は、道長と倫子、まひろと宣孝、それぞれの夫婦喧嘩が、対比される形で描かれました。 この対比から浮かび上がるのは、倫子の「かしこさ」と、ま

          光る君へ(26)まひろと道長の夫婦喧嘩を比較してみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          光る君へ(25)まひろの「長すぎる沈黙」について考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第25回の学びポイントです。 歴史の知識や「源氏物語」については一切触れませんので、予めご了承ください。 今回の学び:長すぎる沈黙今回私が注目したのは、宣孝に怒った後、ひとりで物思いにふけるまひろの「長すぎる沈黙」です。 セリフも動きもないまひろのアップが、およそ30秒間続

          光る君へ(25)まひろの「長すぎる沈黙」について考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          光る君へ(24)まひろは何故さわの訃報で結婚を決断するのか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第24回の学びポイントです。 歴史の知識や「源氏物語」については一切触れませんので、予めご了承ください。 今回の学び:むなしい気分まひろに結婚を決断させたのは、なんと「さわの訃報」でした。 さわの死を知って「むなしい気分」になったまひろは、父・為時に、宣孝と結婚するという意志

          光る君へ(24)まひろは何故さわの訃報で結婚を決断するのか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          光る君へ(23)周明の末路とまひろの結婚について考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第23回の学びポイントです。 歴史の知識や「源氏物語」については一切触れませんので、予めご了承ください。 今回の学び今回いよいよ、私がかねてから「脚本的な大問題」として注目していた「まひろと宣孝の結婚」を描くシークエンスに突入しました。 その大問題を解決するために周明という

          光る君へ(23)周明の末路とまひろの結婚について考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          光る君へ(22)なぜ明子は道長の盃を奪うのか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第22回の学びポイントです。 歴史の知識や「源氏物語」については一切触れませんので、予めご了承ください。 今回の学び今回は、まひろと為時の越前での生活が始まったことで、新しい出会いと事件が盛りだくさんとなり、見ていて楽しい回でしたね。 でも、私が今回いちばん面白かったのは、

          光る君へ(22)なぜ明子は道長の盃を奪うのか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          光る君へ(21)なぜ柄本佑さんの道長は無表情なのか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック

          大河ドラマ「光る君へ」が面白い。ということで、「「光る君へ」で学ぶ脚本テクニック」と題した動画を作っていくことにしました。動画といっても内容はスライドとテキストなので、noteにも載せていきます。今回は第21回の学びポイントです。 歴史の知識や「源氏物語」については一切触れませんので、予めご了承ください。 今回の学び10年ぶりのラブシーン、セリフも良かったのですが、何より素晴らしかったのは柄本さんの演技だったと思います。 中でもすごかったのは、演技しないという演技、つまり

          光る君へ(21)なぜ柄本佑さんの道長は無表情なのか考えてみた・大河ドラマで学ぶ脚本テクニック