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「ローマは一日にして成らず」を実感する日々

みなさんこんにちは。デザイナーの高木です。

タイポグラフィー力を鍛えるため、去年の末くらいから始めた書道。

地道に地道にトライアンドエラーを繰り返し、未熟な部分を1箇所1箇所改良して、少しずつ少しずつ技術が身についてきました。

直しても直しても未熟な部分が見えてくるので、どれだけ書いても「これでよし!」という気持ちに到達せず、少し焦ります。

脳科学の本によると、新しいスキルを習得するということは、脳内の神経ネットワークに物理的に回路が組み込まれて、定着し、意識の下に沈んでいくのだそうです。

まさに「ローマは1日にしてならず」。一夜漬けが非効率であるというのはこの脳の仕組みによるものだそうです。つまり、繰り返し繰り返し、うまくいくように反復を繰り返すことで脳に新たな回路が少しずつ少しずつ生まれ、いつの日か、意識しなくとも出来るようになると。逆を言えば、時間をかけて反復練習すればスキルが身に付くということです。

はじめは、まっすぐな線すら引けなかったのが、気づいたら無意識で引けるようになってきました。しかし、書の世界は奥が深い。一つ課題を乗り越えても、次から次に直したい部分が出てくるのです。先生に言わせると、先生でもそうなのだと言います。なぜかというと、スキルが身についてくるのと同時に、目も肥えてくるのだそう。これ、グラフィックデザインと全く一緒ですね。はじめのうちはどこがどう垢抜けないのか全くわからないけど、優れた作品をたくさんみて、自分のものと比べ続けると、その差が少しづつ見えてくる。

スキルや、見る力は1日にしてならず。それは人間の脳に組み込まれるまでには、時間と手数を要するため。テクノロジーが発達して、アドビのアプリがいかに便利になったとしても、人間の記憶能力は太古から変わりません。速さを求められる近代。人類は無理をしすぎていると思います。テクノロジーに合わせようとして、社会のスピードに取り残されないように走って走って。他人の成長スピードを早く見積もりすぎる。「手軽に簡単」な上達なんてないんです。その幻想を見せられているだけ。自分で出来ないことをやってみるとすぐ分かるはずなんですけどね。

かつて、米国最大のテレビ・ラジオ放送局CBS社のクリエイティブディレクターを務めた大御所デザイナーのルウ・ドーフスマンさんはデザインの講演会で「マッキントッシュは速すぎる! 気をつけないと事故を起こしますよ」と言ったそうです。

もっと早く書道がうまくなりたいと思い焦りますが、1日の成長量は少しだけということを忘れず、無理をせずコツコツコツコツ練習を続けていこうと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

良い一日を!

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