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~第30回~「明治祭」

11月3日、氷川神社では「明治祭」が取り行われます。
これは明治天皇の生誕日にあたる同日に、明治天皇の御乾徳を仰ぎ奉る祭儀です。
氷川神社と明治天皇のご縁をお話し致します。

慶応4(1868)年8月4日、明治天皇の東幸が布告され、9月8日に年号は「明治」に改元、同月20日に施行されました。
その翌月10月13日、明治天皇は江戸城に入城、皇居とされます。
続く10月17日、「万機親裁の詔」を出され、天皇自ら政治を取り行うことを宣言し、同時に神や祖先を祭る祭祀の主宰者と政治の権力者が一致している「祭政一致」の方針に基づき、氷川神社を「武蔵国鎮守勅祭社」とされました。
そして、これに基づき明治天皇は10月27日に皇居を出発し、翌28日、武蔵一宮氷川神社において御自ら祭儀を執り行われ、明治の幕開けとなりました。
当時の500人を超えるきらびやかな大行列の様子は『明治天皇行幸絵巻』に描かれました。
現在、この絵巻のレプリカは氷川参道に展示されております。
明治のみならず近代国家・日本の幕開けを今に伝える絵巻です。

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〔 Word : Keiko Yamasaki Photo : Hiroyuki Kudoh 〕

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