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~第195回~「スサノオノミコトへの信仰と伝承」

武蔵一宮氷川神社の主祭神・スサノオノミコトの信仰は全国にわたります。
今回はその中から、奈良県の2月の祭礼をご紹介します。

それは国指定重要無形民俗文化財「江包・大西のお綱祭り」。
これは奈良県桜井市の江包と大西の両集落間で行われる神事で、毎年2月11日に江包からは雄綱を、大西からは雌綱を出し、江包の素戔嗚神社で夫婦の契りを結び、五穀豊穣・子孫繁栄を祈ります。 この神事は神社の名前のとおり、スサノオノミコトにかかわる行事です。

地域に伝わる伝承によると、その昔、三輪山で共に祀られていたスサノオノミコトとイナダヒメが、大洪水で上流から流されてこられたそうです。
その時、江包ではスサノオノミコトを、大西ではイナダヒメをそれぞれをお祀りし、現在の江包の素戔嗚神社と大西の御綱神社になりました。
しかし災難が続いたので、『二神を別々に祀るのが良くない』ということになり、年に一度夫婦の契りを結ぶ神事を行うこととなりました。
それが「江包・大西のお綱祭り」の始まりだそうです。
このほか、イナダヒメが洪水の際に、蛇になって川を渡られたので、この行事が行われるようになったという伝承も残っております。

全国に浸透しているスサノオノミコトへの信仰というと、暴風の神や厄払いの神、樹木神、水神など様々な面がありますが、地域ならではの伝承も各地にあります。
その一つ一つは、日本人が自然に寄り添い、神様に感謝をしながら生きてきた証です。

〔 Word : Keiko Yamasaki Photo : Hiroyuki Kudoh 〕

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