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~第187~「自然の恵みと百味膳」

11月30日から始まった大湯祭は古くから伝わる特殊神事で、延宝年間(1673~1681)の社記には既に大湯祭の文字が登場しております。
12月10日の本祭では米、酒、百味膳(ひゃくみぜん)、菱餅、海老、長芋、串付の大鮒をお供えいたします。

百味膳(百取膳とも)は、小鮒・鯉・鰹節・雉(キジ)・熨斗鮑(ノシアワビ)・塩鰹など海や川で採れた物八種、クルミ・ショウガ・干柿など山や野の物八種で一膳とし、種々の神饌をすべて熟饌(調理した神饌。神職が10日間の参籠潔斎のうえ調理するもの)にして、本社三座六十膳(各二十膳)、摂末社十膳など百膳をお供えするものです。

潔斎した宮司や神職によって古式ゆかしく執り行われ、神饌を直接目にすることはかないません。
ですが、これら食材は、かつては氷川神社付近の山野や川で採れたものが奉られていたそうです。
見沼を筆頭にかつての大宮がいかほどに自然が豊かであったか、そして古くより神さまの恵みを受けていた事がうかがえます。

「百味膳」を始めとする神饌は、食の実りを通じて感じる神様と私たちの絆であり、地域の食文化や生活の歴史が感じられます。

〔 Word : Keiko Yamasaki Photo : Hiroyuki Kudoh 〕

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