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27歳を迎える1週間前に

2021/7/7
わたしたちは、この日に入籍する約束を交わしていた。

せめて、振られた理由だけでも説明してほしかった。
せめて、彼の中で最終の審判が下される前に、ふたりで今後の方向性を話し合いたかった。
でも叶わなかった。

ある日突然、
「もう無理、別れる」と彼から別れを告げられた。
他に女性の影は無い。
だから余計に振られた理由が分からない。

別れるのがお互いにとって
最善の道だったのかな?
これしか道は無かったのかな?
今もわたしは、1人で出ない答えを問い続けている。

婚約指輪はまだ貰っていなかった。
わたしに残った物は、“結婚しましょう”と交わした
文章のLINE。
約束が果たされなかった、両親へ挨拶の日取りの
やり取りのLINE。
一方的な婚約破棄として、法的に訴えることもできるけど、
そんなのはする気は無い。

結婚すると覚悟を決めて、
彼がいる土地へついて行き、
新しい仕事を始め、
わたしにとっては、人生一大事の大きな転機だった。
それがまた、転機に見舞われるなんて思ってもいなかった。

それから、わたしは何とか関係を修復できないかと粘って、彼の家に居座った。
それも虚しく、
結局、わたしと荷物は追い出された。
27歳を迎えるわたしの誕生日の1週間前に。

人生、散々だ。
人に恨まれるような生き方はしていないはず。
それなのにどうして、
わたしがこんな目に遭わないといけないのか。

地元に戻り、幸いじっとしていられない質で、直ぐに新しい仕事が決まった。

ここから、新しいわたしを始めていく。

自分にとって、幸せになることは諦めずに。
結局どれもこれも、わたしの愛しい物語だ。

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